プロ注目の左腕・伊原陵人(たかと)投手(24=大商大)が8回2/3、110球2失点で被安打5と力投した。5人態勢で視察した阪神含むNPB9球団が、ネット裏から熱い視線を送った。

この日は球場のスピードガンで最速148キロを計測。ストライクゾーンに集めた直球やスライダーを織り交ぜ、計10奪三振と、三振の山を築いた。

中盤までの投球には納得した様子だったが、2点リードで無失点のまま迎えた9回2死二、三塁で同点打を献上し、延長10回タイブレークに突入。しかし、延長10回には打者陣が反撃に成功し、一挙6得点で快勝した。「結果、抑えられていなくて同点になった。今日のピッチングとしては、よくなかった」ときびしく振り返った。

智弁学園出身で2学年上の阪神村上がエースとしてセンバツで優勝。大商大からNTT西日本に進み、今年がドラフト解禁となる社会人2年目。まずは、10月下旬のドラフト会議を前に、9月20日まで行われる同予選で、2年ぶり24度目となる日本選手権の出場権獲得を目指す。【中島麗】