「カネロ」の愛称で呼ばれるプロボクシング3団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(34=メキシコ)が14日(日本時間15日)に米ラスベガスで控える防衛戦(WBAスーパー9度目、WBC8度目、WBO6度目)に向けて最後の会見に臨んだ。米ネバダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナでWBA同級1位エドガー・ベルランガ(27=プエルトリコ/米国)の挑戦を受ける。無敗挑戦者との注目ファイトに備え、11日(同12日)には同地で試合前最後の会見にそろった出席した。
22勝(17KO)無敗、KO率77%のベルランガから「私はKOアーティスト。すべてのボクサーはKO勝ちを希望している。王者がレジェンドなファイターだと分かっているし、ただ大胆にパンチを繰り出すことはできない。正しいやり方が必要。6回でのKOを狙う」と勢いよく宣言された。するとアルバレスは「私をKOできるというのは簡単だが、実際にやるのは非常に難しい。土曜夜は間違いなく彼にとって非常に厳しいものになるだろう」とクギをさした。
アルバレス自身も21年11月のカレブ・ブラント(米国)との4団体同級王座統一戦以来、約2年10カ月ぶりのKO勝利を狙う。3戦連続の判定勝利が続いていることもあり「私はKO勝ちに抜けて準備してきた。KOする感覚は好きだし、それを成し遂げるためにベストを尽くすつもりだ」と強調した。22年5月、1階級上のWBA世界ライトヘビー級スーパー王者ドミトリー・ビボル(ロシア)に判定負け。米老舗専門誌ザ・リング選定のパウンド・フォー・パウンド(階級を超越した最強ボクサー)ランキング1位から陥落した(現在は4位)。
34歳となり、年齢的な衰えに関する質問も多くなった。アルバレスは「私はただ、自分が最高であることをみんなに示したいだけ。まだボクシングを愛している。このスポーツを愛さなくなったら、みんなも分かるだろう。私は自分のルーティーンを愛しているし、毎日、ジムにいくのも隙なんだ」と気合十分だった。