【札幌レター〈71〉】新加入フランシス・カン「このメンバーで絶対残留できる」

ポルトガル2部マリティモから北海道コンサドーレ札幌に加入したMFフランシス・カン(26)は、クラブ初のガーナ出身選手。4人きょうだいの長男で、生まれ育った街はグレーター・アクラ州アシャイマン。サッカーとの出会い、小さい時の思い出について語ってもらった。

サッカー

◆フランシス・カン(FRANCIS CANN) 1998年2月7日、ガーナ生まれ。ポルトガル2部ヴィゼラ下部組織から2017年トップチーム昇格。同リーグのマフラなどでプレーし、2023年1月サウジアラビア1部アル・ハズムに期限付き移籍、同年7月にマリティモに完全移籍。昨季はリーグ戦29試合に出場。同リーグ戦通算74試合6得点。2024年7月から札幌所属。背番号は「毎年お母さんがラッキーナンバーを決める。今年は70って決めた」という理由で70番。162センチ、62キロ。利き足は左。

あこがれはジェラード

チームに合流したフランシス・カン(左)は菅とランニングする(2024年7月9日撮影・保坂果那)

チームに合流したフランシス・カン(左)は菅とランニングする(2024年7月9日撮影・保坂果那)

僕の故郷はアシャイマン。スラム街だね。家族は父、母、姉、僕、弟、妹の4人きょうだい。実家は小さい家でベッドルームは2部屋。寝る時は男、女って3人ずつ分かれて寝ていた。中流階級くらいだった。お父さんは昔は魚の缶詰工場で働いていたけど、病気で仕事ができなくなった。お母さんは小さい市場で卵を売っていた。

サッカーを始めたきっかけは、子どもの時に他の子たちとストリートサッカーを毎日やっていた。偶然サッカーチームの関係者が僕を見て、ポテンシャルがあるって言ってスカウトしてくれた。9歳の時だったかな。街から引っ越して、その人と一緒に住み始めた。街にはサッカーができる施設がないから。その人はスラム街の才能ある子たちを集めて、一緒に暮らしていた。そのチームで練習してどんどんうまくなった。

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スポーツ

保坂果那Kana Hosaka

Hokkaido

北海道札幌市生まれ。2013年から高校野球などアマチュアスポーツを担当し、2016年11月からプロ野球日本ハム担当。
2017年12月から北海道コンサドーレ札幌担当。冬季スポーツの担当も務め、2022年北京五輪ではノルディックスキー・ジャンプや複合を取材。