125期のルーキー小山峻汰(24=熊本)が名前をアピールしようと懸命だ。

競輪選手養成所では訓練で1勝、総合70位(総員71人)と低迷したが、本格デビュー後は2度の決勝進出と、ようやく実戦に慣れてきた。直前の8月地元熊本は台風の影響で最終日が中止になり「最終日は敗者戦でしたが、走りたかった」と、もやもやした気持ちを吹き飛ばす機会をうかがっていた。

迎えた予選4Rは赤板で内に包まれる展開になったが、わずかに空いたインを踏み込んで主導権を奪取。2着に逃げ粘り「負けたけど、想定外だった初手の流れから、どうすればいいかレース中に判断できた。周りが見えている」と好内容に胸を張った。

日ごろはG1覇者の師匠・合志正臣に指導されて、パワーとレースの組み立てのスキルアップに励んでいる。「合志さんから『しっかりと考えながら戦え』と言われている。着が良くても変なレースをすると駄目。青森は空気が軽く感じるし、準決もしっかり力を出し切れるように」。独特な表現で、初登場の縄文バンクへの好感も示した。上機嫌なままに準決も好走といくか注目したい。