昨年の日本オープン選手権で初優勝を飾った後、あまり目立たなかった通算1勝の岩崎亜久竜(26=フリー)が復調のきっかけをつかんだ。66、67と好スコアを並べて首位と1打差。「パットがよかった。ショットはあまり林の方へ行かないで助かった」と軽口をたたくほど余裕たっぷりだ。

鋭いアイアンショットでグリーンを捉え、長いパットを決めた。松山英樹のコーチでもある黒宮幹仁氏から今大会前に指導を受け、構えなどの修正が数字に結び付いた。

前半4バーディーはいずれも5メートル前後のラインを読み切ったもの。パー4の15番は残り135ヤードの第2打をピンそば30センチにぴたり。パー5の17番はバンカーから1メートル半につけて伸ばした。

パリ五輪では兄弟子の松山が銅メダルを獲得し「想像もできないぐらいの準備をしたと思う。すごい」と刺激を受けた岩崎。今季は最高成績が6位で前週までの賞金ランキングは53位にとどまるが「目の前の1打に集中し、ここから上げていく」と2勝目に照準を合わせた。