今回は、「パレートの誤算」。
柚月裕子氏の作品です。
結構この柚月裕子さんの小説は好きですね。
もう何作目ですかね。
なんか片っ端から読んでいるという感じですが。
今回は、瀬戸内海に面するある小都市での殺人事件。
しかしその背景には。。。
って感じですが。
説明 注!ネタバレ
瀬戸内海に面した津川市。
市の社会福祉課に勤務する山川氏が、生保受給者の住宅訪問に行った日に、殺されるという事件が発生しました。
同じ職場の聡美と小野寺は、警察から事情を聞き、事件が発生したアパートに住んでいる生保受給者の中に犯人がいるのではないかと、独自に捜査を開始します。
上司の警察ごっこのようなことはするな!とか、冷酷に見える刑事に反発しながら、自分たちができる範囲で状況を見極めようとします。
しかし、そこには生活保護という制度に対する闇が広がっていました。
脅迫や、第二の殺人もあり、紆余曲折しながら、事件の真相にいやがおうにも近づいていく二人。
真相を知ったとき、二人はどうなるのか。。。
読んだ時の感想
最初は、生活保護について、非常に考えさせられるなって。
それが最初の感想でしたね。
私も生活保護は必要だと思います。
やはり、世の中にはどうしても、自分の力ではどうしようもない場合があります。
そんなときに頼れるのが、生活保護です。
みんなの税金でっていう人もいますが、やはり怪我や病気で働けない人はどうしてもいます。
そんな人、その子供がきちんと生活できるというのは、やはり必要だと思います。
問題は不正受給です。
結構いるんですよね、生活保護を受けていながら遊んでいる人たちが。
本来であれば禁止されているであろうことを平気でやっている人たち。
そもそも、頑張れば普通に働けるだろって。
近所にも結構生保が多く住んでいるマンションがありますが、金髪の豚みたいな体型の女性が、昼間っから散歩しているのをたまにみます。
なんとその女性は、うちの家の前で、飲み終わったジュースの瓶を投げ捨てていったんですよ。
本当に腹が立つわって。
そんな奴らがいることで、本当にイメージ悪くなってると思いますね。
あと、生活保護だと車が持てないそうなんですが、実家とかの車を乗り回している生活保護の人もいます。
近所の公園では、遠くの場所のナンバープレートをつけた家族が遊びにきています。
まぁ、たまにだとわかるんですが、だらしないカッコを見ると、うんって。感じで。
この本を読むと、問題は暴力団ですね。
最近は取り締まりがかなり厳しくなっているの、表立って活動はできないかもしれませんが、やはりひどいというか。
この世からはいなくならないといけない人たちだなって思いますね。
小説読んで、そう思うっていのもなんですが。
弱いものいじめするんだっていう話がありましたが、生活保護受給者の中でも弱者については、きちんと考えられない人もいます。
そんな人たちの弱みにつけ込む。
もっと警察は取り締まらないとダメだろうって思いますね。
この本を読んだ感じたのは、やはり生活保護の闇ですね。
それを支える役所の人たち。
いろんなところに問題を抱えてるんだなって、小説だけでなく、本当にそう思いましたね。
ケースワーカーの人手不足は本当に深刻だと思います。
この人たちがいなければ、不正受給もそのままになってしまいますからね。
定期的にきて、様子を見られるとなると、やはり相当なプレッシャーになりますから。
問題は、不正を見つけて、停止した時に逆恨みされることです。
これをどう対処するか。
不正なことをする人たちだから、当然まともじゃないでしょ。
怒鳴り込んでくるか、待ち伏せするか。
どうしたらいいんでしょうね。
難しいですね。
そもそも怒鳴り込んできた時点で、その人は、もう一生生保受けれないようにすればいいんですけどね。
なかなか、世の中のあまちゃんたちが許さないでしょうね。
みんなに平等に生きる権利はあるんだ!って言いながら。
なら、真面目に働いている人の権利はどうなんだ!って言いたいんですが。
(あくまで、不正受給の問題ですよ。)
総評
◆読みやすさ
読みやすさ:4
なんでかこの人の本は読みやすいです。
なんででしょうかね。
登場人物が少ないというのもあるし、そんなに話も難しくないからですかね。
スイスイと頭に入ってきます。
これも才能なんでしょうね。
◆意外度
意外度:4
最後の最後の方まで、わからなかった。
意外度は結構高いですね。
それだけ面白いっていうことですが。
◆夢中度
夢中度:4
最初は少し重くて、つまらないと思うかもしれませんが、後半にかけて面白くなります。
夢中になりますね。
ほぼ5に近い4っていう感じですね。
◆読んだ後のすっきり度
読んだ後のすっきり度:4
スッキリなんですが、なぜ4かというと。
これはもう今の制度についてですね。
小説についてではありません。
生活保護について。
これはこの先もスッキリはしないでしょうね。
読書について
本を読んでいると何か吸い込まれるように、その物語の中に没頭してしまいます。
いい意味でも、悪い意味でも。
時に深く考えさせられることもあります。
人生にとって読書、本を読むというのは非常に大切なことだと私は考えています。
最近世間では本離れが進んでいると言われています。
本を手にする代わりに、なんでもスマフォで調べたり、スマフォで小説を読んだりと。
ある意味それは時代の流れかもしれないのですが、しかし私は紙の本を手に取って読んでもらいたいと考えています。
もちろん中には読むに値しない駄作も数多くありますが、それ以上に良い本はたくさんあります。
駄作の中にもそれぞれ考えさせられることもあり、無駄な本はあまりないと考えています。
もっとみなさん本を読みましょう。
そこから何か、ほんの少しでも自分を高める何かが見つかるような気がします。
ほんの少しかもしれませんが、それが積もると立派な財産となります。