三笘薫のゴールが決勝弾に [写真]=金田慎平
天皇杯 JFA 第100回全日本サッカー選手権大会決勝戦が1月1日に行われ、川崎フロンターレとガンバ大阪が対戦した。
2020シーズンの明治安田生命J1リーグを圧倒的強さで頂点に立った川崎は、初の同大会優勝を目指す。スターティングメンバーには三笘薫、家長昭博らが入った。一方のガンバ大阪は、2連覇を達成した2015年度以来、5大会ぶり6度目の天皇杯制覇を目論む。先発メンバーにはキム・ヨングォン、宇佐美貴史らが名を連ねた。
序盤から両チーム積極的な攻撃を披露する。1分に田中碧がこの試合のオープニングシュートを放つと、5分には宇佐美のフリーキックからパトリックが頭で合わせる。ネットを揺らしたものの、オフサイドで得点は認められなかった。
14分には川崎にチャンス。大島僚太のワンタッチパスに抜け出したレアンドロ・ダミアンが切り返しから右足で狙うも、シュートは東口に阻まれる。16分にはG大阪最終ラインのミスを見逃さなかった三笘がシュートまで持ち込むも、枠を捉えることができない。22分にはダミアンがオーバーヘッドでシュートを放つも、これも枠をわずかに外れた。
20分ごろからはしばらく川崎が主導権を握って攻撃を続ける。26分にはパス回しから抜け出した守田英正のクロスを、家長が頭で合わせるも、先制点とはならず。29分には右サイドを崩して、山根のクロスをダミアンが合わせるが、ここも東口が難なくセーブ。42分には三笘がドリブル突破から右足を振り抜くも、これはGK正面へ。川崎は休むことなく攻撃を続けたものの、G大阪も決して集中力を切らさず、前半はスコアレスで終了した。
後半に入ると、川崎がさらに攻勢を強めゴールへ迫る。47分に大島のシュートが相手DFに当たってクロスバーを直撃すると、直後のコーナーキックは田中が直接狙う。徐々に川崎がゴールへの道筋を切り開いていくと、50分に均衡が破れる。前線でボールを収めたダミアンがスルーパスを送ると、抜け出した三笘が冷静にフィニッシュ。狙い澄ましたシュートがゴールに吸い込まれ、川崎が先手を取った。
川崎は先制しても攻撃の手を緩めない。51分には田中のフリーキックから谷口彰悟がヘディングシュートを放つも、東口がファインセーブを見せて得点を許さない。その後も後半の飲水タイムまで、川崎が攻め続ける展開が続いた。
何とか反撃に出たいG大阪は、73分にストライカーの渡邉千真とサイドアタッカーの福田湧矢を投入する。すると81分、途中出場の福田がクロスを送り、パトリックがヘディングシュートを狙った。83分には川崎守備陣の連携ミスから決定機を迎えるも、谷口が好カバーリングで得点には至らない。
勢いを得たG大阪は85分に倉田秋が強烈なシュートを放つも、チョン・ソンリョンがセービング。89分には福田がチャンスを迎えるも、左足のシュートはわずかに枠を捉えられない。
G大阪は猛攻を仕掛けるも、川崎は最後までゴールを許さない。最終的に試合はこのままタイムアップ。三笘のゴールが決勝点となり、川崎が天皇杯初優勝を成し遂げた。なお、この日が現役生活のラストマッチとなっていた中村憲剛は出場機会を得られなかった。
【得点者】
1-0 50分 三笘薫(川崎フロンターレ)
By サッカーキング編集部
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