[写真]=鈴木颯太朗、宮地輝
■北海道コンサドーレ札幌 長期キャンプの影響が悪い方向に出なければいいが
【プラス材料】
まずは、久しぶりに開幕戦をホームで戦えることが大きい。降雪地をホームタウンとする北海道コンサドーレ札幌は基本的にシーズン開幕戦をアウェイで迎えることが多かったが、今季は2月ながらも本拠地『札幌ドーム』から戦いを開始させることができるのは大きなアドバンテージとなるはずだ。
そして、帰国中の負傷により合流が遅れていたミハイロ・ペトロヴィッチ監督が開幕直前に合流。昨季にJ1通算200勝を達成した名将が直にチームに接することで、大きなパワーが生まれるはず。
前年のチームをベースとしたメンバーは継続性があり、キャンプでは積み上げばかりが多かったはず。目立った負傷者もあまり見受けられず、いい流れでこの試合に挑めそうである。
【マイナス材料】
ホームで戦うことは基本的にアドバンテージではあるが、直前まで九州の熊本県でキャンプを行っており、そこからの気温差は大きい。また、恒例ではあるものの1月中旬からの長期キャンプの疲労も溜まっている状態であることは想像がつく。例年、開幕戦の成績があまり芳しくないのもそれが要因のひとつになっていると目されており、この試合でもその部分は気になるところ。
戦術的なところで見れば、パスをつなぐスタイルの横浜FCに対して、札幌のマンツーマンディフェンスが機能すればいい戦いができそうだが、マークが外される展開になると一気に苦しくなるはず。長期キャンプ後のホームゲームが、どちらに転ぶか分からない展開になるようだと分が悪いだろう。
文:totoONE編集部
■横浜FC 大幅な戦力アップに成功した前線に期待がかかる
【プラス材料】
今季は各ポジションで万遍なく補強を行い、大幅な戦力アップに成功した。下平隆宏監督が2年間積み上げてきた戦術をいち早く理解し、チームに溶け込めば開幕スタメンの半数以上が新加入選手になる可能性もあるだろう。
その中でも特に選手層に厚みが増し、競争が激しいのが2トップ。FWクレーベ、FW渡邉千真、FW伊藤翔、FWジャーメイン良と、誰が開幕スタメンをつかんでも不思議ではなく、昨季の課題であった得点力不足を解消してくれそうだ。
新加入選手に注目が集まる一方、昨季はレンタル加入だったMF手塚康平とGK六反勇治が今季から完全移籍で加入。チームのセンターラインを支える2人の存在はなかなか代わりが見つからない。
【マイナス材料】
開幕戦の相手である北海道コンサドーレ札幌には昨季のリーグ戦で2戦2敗。同じようなスタイルを掲げる中で完成度の差を見せつけられた格好だった。特に昨季はマンマークで人にタイトに来られ、ビルドアップを遮断された時に解決策を見出せず劣勢を強いられるゲームが多かっただけに、札幌がマンツーマン戦術で来た時の対処法を持っておきたい。
新加入選手が多く加わったことで選手層は確実にアップしたが、その分、連係の構築には少し時間を要する可能性もある。プレシーズン中に多くの練習試合を実施してきたとはいえ、公式戦はこの試合が初めて。連係ミスには気をつけたい。
ここ5年の開幕戦は1勝2分2敗と負け越していて、勝利したのはJ2で戦っていた2017シーズンまで遡る。今季の目標である“トップ10”に向けてはスタートダッシュが大事になるだけに、勝ち点3を持ち帰りたい。
文:totoONE編集部