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アジア杯優勝をミッションと課す堂安律、試合を決めるのは俺だ!

2019.01.28

アジア杯に出場中の堂安律。準決勝でイランに挑む [写真]=Getty Images

 優勝したい、ではない。「絶対に優勝しなければならない」。堂安律は、はっきりとした口調でそう言った。彼にとって、アジアカップを制することは目標ではなく、義務なのだろう。

 この言葉を聞いたのは大会が開幕する前だった。昨年の12月24日、オランダから羽田空港に帰国した堂安は、多くのファンと報道陣に出迎えられた。

「周りの反応が変わっていて、『ああ、この1年間でこんなに変わったんだな』と実感しました。這い上がっている最中は(周りの変化に)全然気づいてなかったんですけどね」

 フローニンゲンに移籍してからの1年半で、堂安に対する評価はぐんぐんと上がった。エースとしてチームの攻撃をけん引し、日本代表でも中心選手に成長しつつある。それは彼が自問自答を繰り返しながら、確実に歩みを進めてきたからだ。

「改めて、自分の武器ってなんやろうと考えました。最初の半年間は本当に苦労しましたけど、自分を見つめ直すことができた。何か変化を起こさないと、今の自分より上にいるやつらを蹴散らしていけない。世界に行って、すげえやつらをたくさん見たことで、自分を変えようと思うことができた」

 堂安の武器は鋭いドリブルと左足のキックだ。けれど、試合を重ねていくうちに痛感したという。ドリブルだけでは勝ち上がってはいけない、と。

「すげえドリブラーをたくさん見て、これ1本では世界一になれないと感じました。点を取るためには他の武器が必要。すげえドリブラーにドリブルで負けたとしても、違う武器があれば勝てるかもしれない。違う特長が必要だと感じて、自分の意識を心の底から変えることができた」

 ボールを持った時は絶対の自信がある。じゃあ、ボールがないところでどう動くか。いかに点を取れる位置にいるか。堂安は頭をフル回転させながら、ひたすら走り続けた。

「もう、やり続けるしかなかった。練習でできていても、試合でできないことがほとんどでした。試合を見直すと、『なんで、ここで走らんかったんや』という場面がいっぱいあって。でも、やり続けることで、最後にボールを受ける回数が増えてきたし、最近はゴールにつなげることもできている」

 その成果は、ウルグアイ戦での代表初ゴールにも表れた。堂安は相手ボールをカットすると、すかさず味方に預けてゴール前に走っていく。パスを受け直すと、相手DFを軽やかなステップでかわして、左足を振り抜いた。

 目の前に座る堂安が「一生の思い出に残るゴールだった」とうれしそうに笑う。「点を取った瞬間は何も聞こえていなかったですね。興奮しすぎて、あんなにジャンプしたことも覚えていないです。自分がどこにいるのか分からなくなるような感覚でした」

堂安律

メンタルが強いと表現されることが多いが、本人は「臆病ですよ」と話す [写真]=︎NIKE

 オランダに渡ってから、結果へのこだわりがより強くなった。例えば、クリスティアーノ・ロナウドのように、チームが苦しい時に点を取れる存在になりたいと言う。では、試合を決められる選手には何が必要なのか?

「運じゃないですかね。やっぱり運を持っている選手は強いと思います。ただ、その運を引き寄せられるのは、人の何十倍も努力している選手だと思います」

 自分は運を味方にできるだけの努力をしている。そんな自信が言葉の端々から伝わってくる。理想のシナリオだって用意している。

「シチュエーションとしては決勝点。チームが3-2で勝つ時は3点目のゴールが一番大きいと思う。1-0で勝てるなら、その1点が一番大事。どのゴールで一番観客が沸いたか、と聞かれた時に選ばれるゴールが理想ですね」

 その言葉どおり、1月9日のアジアカップ初戦では3-2の3点目を奪い、決勝トーナメント進出に弾みをつけた。ラウンド16の前には髪を明るい色に染めて気合を入れ直し、準々決勝のベトナム戦で1-0の貴重な1点を決めた。けれども、負けん気の強い彼がここで満足するわけがない。「絶対に優勝しなければならない」。自らゴールを沈めることが、ミッション達成への近道となる。

インタビュー・文=高尾太恵子

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By 高尾太恵子

サッカーキング編集部

元サッカーキング編集部。FIFAワールドカップロシア2018を現地取材。九州出身。

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