イタリア代表として活躍しているトナーリ(左)とザニオーロ(右) [写真]=Getty Images
FIGC(イタリアサッカー連盟)は12日、10月のEURO2024予選を戦うイタリア代表のメンバーから、MFサンドロ・トナーリ(ニューカッスル/イングランド)とMFニコロ・ザニオーロ(アストン・ヴィラ/イングランド)が離脱することを発表した。
『スカイ・イタリア』など複数の現地メディアによると、トナーリとザニオーロは不正賭博に関与した疑いが浮上しており、イタリア代表のトレーニング施設にて警察からの事情聴取を受けていたという。この疑惑を受け、FIGCは12日付で声明を発表。選手を保護する観点もあり、10月のEURO2024予選を戦うイタリア代表メンバーから離脱すると明かした。
「当連盟は、現在コベルチアーノの連盟トレーニング施設にて代表チームのトレーニングに参加しているサンドロ・トナーリとニコロ・ザニオーロについて、本日午後にトリノ検察当局より両選手の捜査を開始するという通知を受けたことを発表する」
「事件の性質にかかわらず、2名の選手が数日後に予定されている試合に臨むために必要とされるコンディションを維持することは困難だと判断した。これらに加えて、連盟は2名の選手を保護する必要もあると考慮し、彼らがそれぞれの所属クラブに戻ることを許可すると決めた」
10月のインターナショナルマッチウィークでイタリア代表は14日にホームでマルタ代表と、17日に敵地でイングランド代表と対戦する。この2試合はトナーリとザニオーロを欠いた状態で臨むことが確定した。
なお、一連の騒動は元フォトグラファーで現在はジャーナリストとしても活動するファブリツィオ・コロナ氏が情報提供を行ったとのこと。両選手はスポーツベッティングに参加したという疑惑をかけられている。ザニオーロに関しては、ローマ在籍時に自身もメンバーに入っていたコッパ・イタリアの試合でベンチから賭けをしていた模様だ。
今回の決定を受け、『スカイ・イタリア』は両選手ともに現地時間13日付でそれぞれの所属クラブに戻ると伝えている。両選手はFIGC管轄外のプレミアリーグでプレーしているものの、仮に賭博違反が確定した場合、UEFA(欧州サッカー連盟)やFIFA(国際サッカー連盟)によって、何らかの処分を科される可能性も低くはなさそうだ。FIGCのスポーツ賭博に関する事項が規定された第24条では、選手たちの本業としている競技でのベッティングが禁じられている。容疑が確定した場合は3年間以上の出場停止、25000ユーロ(390万円)以上の罰金が科されることとなり、これはもちろんプレミアリーグでプレーしていても対象となる。『スカイ・イタリア』は捜査が11月初旬頃までに完了する見込みだと報じた。
イタリアサッカー界では先日にMFニコロ・ファジョーリ(ユヴェントス)が同じく賭博違反の疑いで捜査対象となっていることが明るみに出ていた。違法なオンラインプラットフォームを通じた賭博を行った疑惑が出ている。恐らくファジョーリの処分が最も早く通達される見込みで、類似性の高い賭博に関与したトナーリとザニオーロも、同等の処分が科されると予想されている。
By サッカーキング編集部
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