夏にはプレミアリーグWESTでの神戸U-18を撃破 [写真]=川端暁彦
米子北は県内で8年間無敗。今年の選手権県予選決勝もシュート数26対0という数字が示すとおり、明確な実力差を示しての完勝だった。OBの昌子源(鹿島アントラーズ)が日本代表に定着して活躍を続けるなどサッカー部としての勢いも増している。
今季から育成年代最高峰のリーグである高円宮杯プレミアリーグWESTに参戦していることもそうした印象を強めている。「中国地域では絶対に味わえない試合が体感できているのは間違いない」(城市徳之総監督)という戦いだったが、常に同格以上のタフな相手との対戦が続くリーグ戦は「面白いなんて全然思えないですよ」と中村真吾監督もぼやくしかないギリギリの経験でもあった。
その理由は明確だった。なにしろ、東京ヴェルディユースやコンサドーレ札幌U-18を連破してプレミアリーグ昇格を果たした前年度のチームにおいてレギュラーだったのは、当時1年生だったMF佐野海舟ただ一人。日本高校サッカー選抜に選ばれた強力FW伊藤龍生(鹿屋体育大学)などの3年生が抜ける中で、イチからのチーム作りを迫られるシーズンで、最強リーグに挑まなければならなかったのだ。
ただ、首脳陣の当初の想定を越えて選手たちは逞しい成長を見せることとなる。166センチの三原貫汰主将と172センチの宮本薫が組むCBコンビは「たぶんプレミアで一番小さい」(城市総監督)が、タフネスとクレバーさを兼ね備え、Jユースの並み居る強力FWとも渡り合い続ける中で着実にレベルアップ。GK佐藤壮太も経験を積む中で安定感が増し、リーグ後半戦では優勝するヴィッセル神戸U-18を堅守で封じて打ち破るなど、チームとしての成果をつかんでいく中で自信も蓄えた。
攻撃ではスピード自慢で先発でも交代からでも結果を残せるFW城市太志、単独で仕掛けられるワイドアタッカーのMF坂田二千翔らが独り立ち。ここに2年生FW葉間田累、1年生FW岡田大和といった下級生のブレイクスルーも重なるようだと、チームとして一気に伸びてくるかもしれない。
そして、やはり期待したいのは10番を背負う佐野だ。ボールを奪う能力に秀でた選手だが、城市総監督や中村監督は「守った上で、さらにゴールに絡むところまで行ってほしい」と、あえて大きな要求を続けている。2年生ながら昨年の選手権を知っているという経験値のアドバンテージもあるだけに、この大会での大化けを期待したいところだ。
初戦はストロングスタイルの山梨学院が相手だけに“空飛ぶマッチョ”加藤拓己をどう抑えるかという難題を突き付けられることになりそうだが、タフなプレミアリーグで培った組織力と団結力で上回り、上位進出を狙う。
取材・文=川端暁彦
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By 川端暁彦