広島・栗林良吏投手(27)が来季逆襲に向け、なりふり構わぬ覚悟を見せている。

 新人王に輝いた1年目の2021年から2年連続30セーブ以上をマークし、絶対的な守護神として君臨。ところが、好事魔多し。3年目の今季は55試合に登板するも3勝7敗、防御率は自己ワーストの2・92と苦しみ、ケガでの離脱もあって守護神を外れる苦汁も飲んだ。

「もちろん良くなかった年だったし、経験したくない年だった」と振り返った上で、今オフは「ケガをしないことが一番なので。下半身を中心に鍛えたい」と計画を立てている。

 さらに代名詞であるフォークの精度向上にも着手。これまでは自身のフォークに絶対の自信を持っており、他の選手にほとんど聞くことはなかったが「いろんな人にアドバイスもらいながらやる」と決意した。

 実は栗林は自他ともに認める人見知り。それでも、今年の悔しさを来年こそ晴らすため積極的に頭を下げる覚悟はできている。すでに中崎らチームメートを中心に投げ方のイメージ、使い方などを聞いているが、それだけではない。

 思い切って「他球団の選手と会う機会があれば聞きたい。レベルアップしたい気持ちが人見知りを上回ったというか、何とかチームに貢献したい気持ちがある」と打ち明ける。

「自分だけ成長していないなと」と今季の悔しさをかみしめ、来年は「何とか成長したい」。そのためにも人見知りの〝殻〟を破り聞きまくるオフを過ごす。