優勝マジックを「15」としているパ首位のソフトバンクは、3日の2位・日本ハム戦(みずほペイペイ)で3―6の完敗を喫した。
リーグで唯一の防御率1点台を誇る先発のリバン・モイネロ投手(28)が3回6失点の大乱調。初回に万波の先頭打者アーチを浴びた後も3四死球を与えるなど、いきなり5点を失い、3回にもソロを被弾。今季ワースト失点&最短KOとなった。
日本ハム戦は約1週間前の敵地3連戦(エスコン)でも1勝2敗で負け越した。そのカード初戦は結果的にチームが勝利したものの、エース・有原が序盤の3回までに5失点。そして、嫌な流れでこの日は二枚看板の一角・モイネロが背信投球…。独走Vのゴールテープに向かってひた走るホークスだが、当然のことながらポストシーズンを見据えた戦いも同時に進めている。それだけに不穏だ。
10ゲーム差をつけていても、2位死守へ機運が高まる新庄監督率いる日本ハムの勢いが脅威に映っても不思議ではない。ペナントレースは20試合以上を残しており、何が起こるかは誰にも分からない。ポストシーズン進出に好位置をキープするライバルとの直近の相性は、チーム内でも当然気になるところだろう。
敗戦を見届けた王貞治球団会長(84)は冷静に試合内容を振り返ったが、帰り際には「もともと日本ハムは打線もいいし、投手もいいチーム。だから2位にいるんだよね。今日の伊藤(大海)もやっぱり良かった。もうね、ピシッといかないとね」。警戒心を強めつつ、チームにカツを入れた。
悲願のV奪回とともに、その先につながる流れを取り戻せるか。