何とか、意地を見せたかったが…。広島は28日の巨人戦(マツダ)に1―8で大敗。目の前で敵将・阿部監督の胴上げを許す屈辱の一戦となった。
巨人・菅野、広島・森下との投げ合いとなった試合で、森下のほうが先に力尽きた。1―1の6回。無死一塁から4番・岡本に左中間二塁打を浴び、1点を勝ち越される。球数が100球を超え、疲労の見えてきた右腕は、続く坂本を内野ゴロに仕留めたところで、利き手の指先に異変が生じ降板。2番手・森浦も二死一、三塁から小林に右前適時打を許し、1―3と突き放された。
試合の主導権を相手に握られた終盤は、防戦一方で中継ぎ陣が5失点。7点差をつけられた9回も、最後の打者・末包が二ゴロに打ち取られ試合終了。新井貴浩監督(47)はリーグVを決めた巨人ナインが、自軍の本拠地マウンドで歓喜する姿をジッと見つめ続けたあと、敵将の胴上げを見ることなく、深々とグラウンドに一礼し、ベンチを後にした。
球団ワーストタイの月間19敗目、目の前でGの胴上げを許す〝Wの屈辱〟となった。新井監督は「もちろん悔しいですし、この悔しさをもって、残りゲームを戦いたいなと思います」とした。
9月は首位で船出し6年ぶりVを目指したが、力及ばず、これで今月5勝19敗の大惨敗となった。とはいえ、まだ3位・DeNAとは1・5差。もちろん、残り5試合で最後の力を振り絞り、逆転での、ポスト・シーズン進出を目指さなければならない。