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メガバンクの間で、紙の約束手形や小切手の発行を停止する動きが広がっている。インターネット決済の普及を始め、社会のデジタル化が進んだことが大きい。金融機関は将来的に、全面的な電子化を進めたい考えを示している。
みずほ銀行とみずほ信託銀行は、2024年1月4日から、当座預金口座の新規開設者を対象に、紙の手形や小切手の発行を停止すると発表した。すべての顧客に対しては、27年4月以降を期日とする手形や小切手の受け付けをやめ、インターネットバンクの利用を求める。
みずほ銀は「デジタル化やコロナ禍を始めとする社会変容の中、業務効率化は重要な経営課題だ」としている。
メガバンクでは、三井住友銀行が今年10月から、三菱UFJ銀行が24年1月から、新規の口座開設者を対象に、紙の手形や小切手の発行を停止することを決めている。
手形や小切手はいずれも有価証券の一種で、金融機関に持ち込むと、記載された金額を受け取れる。小切手はすぐに現金化できるが、手形は原則として、記載された支払い期日にならないと受け取れない。最近は、ネット決済の普及もあり、手形の需要は減っている。