今回は、2018年11月2日金曜日放送、「チコちゃんに叱られる!」のお話。
「視力検査」の数字はなに?
視力検査って、あの「C」のマークだよね。
確かに、2.0とか1.2とかいうけど、あの数字の意味は何なんだろう?
「視力検査」の数字はなに?
本日の2問目。
チコちゃん「一番じっと見つめられたらドキドキしちゃうキレイな瞳の大人ってだーれ?」ということで、岡村さんがかたせさんを推薦。
チコちゃん「視力は?」
かたせさん「若い頃は視力が2.0あった。だから老眼がはやかった。」
チコちゃん「今はいくつ?」
かたせさん「今でも、、、歳じゃないよね?」
チコちゃん「違う。違う。」
岡村さん「多分、視力やと思いますね。」
かたせさん「0.7ぐらい。」
チコちゃん「視力検査の数字ってなに? 数字の表すものは何?」
かたせさん「見える文字のサイズや距離??」
最終的に
かたせさん「文字のサイズ。0.7な感じの記号」
というわけで正解にいたらず、叱られちゃいました。
チコちゃんの答えは、
「1/記号のすき間と目を結んだ角度」
小木さん「何? その目を結んだって?」
1 / 記号のスキマと目を結んだ角度
視力検査ではアルファベットの「C」のような文字を使って測定。
このすき間が重要。
視力検査で使われるあの記号はアルファベットのCではなく、ランドルト環。(Landolt C)
フランスの眼科医であるエドムンド・ランドルト氏が考案。
それ以前の視力検査
このランドルト環が誕生する前はアルファベットを利用したスネレン視標が主流。
しかしスネレン視標では問題があったそう。
再現VTR
「視力を測られる人役」の池田鉄洋さん。
黒いスプーン「遮眼子(しゃがんし;eye occluder)」を手に視力検査に。
スネレン視標ではアルファベットを使用。
アルファベットが読めない人は何と書かれているのか口頭で説明できないという欠点。
一方、ランドルト環ではすき間の向きを答えるだけなので文字が読めなくても検査可能。
ランドルト環の「すき間」が重要
このすき間が視力検査において重要な役割。
視力が良い人はすき間がしっかり見えるので答えらます。
しかし、目が悪い人はすき間が見えずにボヤけた輪っかに。
視力とは見える見えないで判断するものではなく、2つの点を認識する力。
1つの黒い点を見た時に、目の良い人はくっきりと、目の悪い人はボヤけて見えたとします。
それでも1つの点が見えるのは一緒。
これでは視力を測定することはできません。
しかし点を2つで検査してみると、しっかり見えていると2点に、ボヤけていると2点には見えずに1点に。
これなら見えているか見えていないかが判断できるので測定可能。
この2つの点を認識するという事は、点と点の間のすき間を認識するという意味。
だからランドルト環のすき間が重要。
どこにすき間があるのか認識できていれば記号の向きが答えられるので、ランドルト環は1909年の国際学会で視力検査の世界共通の記号に認定されたとのこと。
昔にはアラビアにも「すき間」を使った視力検査法が!
。それが北斗七星。
北斗七星にはミザールとアルコルという非常に近い距離に見える2つの星があります。
これが一つ星に見えるのか二つ星に見えるかで視力を測定していたとのこと。
では、1.0や2.0という視力検査の数字の意味は?
視力の数字は、「1/ランドルト環(記号)のすき間と目を結んだ角度」
すき間が1.5mm、直径が7.5mmのランドルト環を5m離れた所から認識できると視力が1.0
この時ランドルト環と目を結んだ角度は1分。
1分とは角度の1度の1/60。
この1分を先ほどの計算式に当てはめると、1/1になって視力は1.0。
このすき間が3mmになると角度も2倍になるので2分。
計算式に当てはめた分数だと1/2になるので0.5に。
反対に隙間の大きさが0.75mmになると角度は0.5分に。
計算式だと1/0.5なので2.0。
これが「1/ランドルト環(記号)のすき間と目を結んだ角度」の意味。
視力検査では一般的に視力表に2.0まで。
これは、日常生活で視力1.0以上であれば問題なく生活できるので、それより高い視力値については測定が省略されているとのこと。
ちなみに視力の限界は4.0ぐらいとの事。
視力4.0の世界はどんな感じ?
岡村さんがVTRに登場。
岡村さん「変わった事する時、説明して欲しいんですけど。」
計算式では視力4.0ではすき間と目を結ぶ角度は0.25分。
これは2km離れた所から15cmのすき間が認識可能。
この2kmという距離はNHKがある渋谷から新宿までの距離。
渋谷のNHKの屋上からおよそ2km先の新宿のビルの屋上に設置されたものが何なのかを岡村さんが観察。
岡村さん「いや、見えへんな。」
スタッフ「使われますか?」
スタッフさんから手渡されたのは遮眼子。
岡村さん「これ使っても、、見えんもんは見えないんですけど。」
スタッフ「分かりました。」
岡村さん「分かりました?」
スタッフ「大丈夫です。」
岡村さん「いや。大丈夫じゃないんですよ。僕が、、これ何ですか?」
2km先にあったものは、岡村さんのために拾ってきた直径15cmのおにぎりをくわえるキョエちゃんでした。
結論
というわけで、
「視力検査の数字はなに?」は、
「1 / 記号のスキマと目を結んだ角度 」
でした。
2km先のキョエちゃんの映像は約2億5000万画素の超解像度カメラと約42倍の望遠レンズを使用して撮影。
(注)現在では多くの学校で視力検査の結果を「A、B、C、Dの4段階」で評価していて、黒板の文字の見え方を基準にした測定法とのこと。
Aが1.0以上で1番後ろの席から見える。
Bが0.9~0.7で後ろの方の席でもほとんど見える
Cが0.6~0.3で後ろの方の席では見えにくい
Dが0.3未満で前の方の席でも見えにくい
解説してくれたのは
東京医科歯科大学臨床教授、眼科医の梶田雅義先生
梶田眼科
院長の略歴
1976年 3月 山形大学工学部電子工学科 卒業
1983年 3月 福島県立医科大学 卒業:同眼科学教室 入局
1988年 7月 福島県立医科大学 眼科学 助手
1991年 3月 福島県立医科大学 眼科学 講師
1993年~95年 カリフォルニア大学バークレー校 研究員
2002年 12月 福島県立医科大学 退職
2003年~14年 福島県立医科大学 非常勤講師
2018年~19年 東京医科歯科大学医学部 臨床教授
2003年 6月 東京都港区芝浦3-6-3 梶田眼科院長
院長の役職
日本眼科学会専門医試験問題作成委員
日本眼光学学会理事
日本コンタクトレンズ学会常任理事
日本コンタクトレンズ協議会理事
日本眼鏡学会評議員
《過去の役職》
日本コンタクトレンズ学会理事
日本屈折調節研究会世話人
IT眼症と環境因子研究班班員(日本眼科学会)
CL用語JIS化(ISO/FDIS 8320-1委員会委員:財)日本規格協会
特許庁標準技術集「メガネ」作成委員会委員
(HPより)
今回も最後まで読んでくれてありがとう。
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