今回は、2019年4月26日金曜日放送、「チコちゃんに叱られる!」のお話。
なぜイカスミは食べるのに、タコスミは食べないの?
確かにイカ墨は食べますが、タコ墨は食べないですね。
おいしくないのかな?
なぜイカスミは食べるのに、タコスミは食べないの?
本日の2問目。
チコちゃん「ねぇねぇ岡村、この中で一番、おいしいものをたくさん知ってそうなステキな大人ってだーれ?」
ということで、増田さんが回答者。
食べ物の話題。
イカ墨の話になります。
チコちゃん「イカスミは食べてもタコスミを食べた事は?」
増田さん「無いです!」
チコちゃん「なんでイカスミは食べるのにタコスミは食べないの?」
増田さん「タコスミを食べると歯が黒くなったままで取れない。」
チコちゃん「おもしろいけど、ボーっと生きてんじゃねーよ!」
と叱られちゃいました。
チコちゃんの答えは、「分身のイカ、煙幕のタコだから」
イカスミに比べて取り出しにくいから
解説してくれたのは、国立科学博物館 名誉研究員の窪寺恒己先生。
世界初撮影に成功したダイオウイカを特集したNHKスペシャルにも登場。
イカとタコがスミを持っているのは敵から身を守るため。
これは両者に共通。
ではその違いは?
イカの場合
吐いたスミは粘り気があり、海水に溶けることなく塊となって水中へ。
イカの天敵は大きなマグロやイルカ。
これらの生き物は目が良いので獲物を目で見て追いかけます。
そんな天敵から逃げる時に、イカはスミを吐いて自らの分身を囮にして逃げます。
分身の術。
つまり、マグロやイルカは、イカスミを食べているうちにイカに逃げられるとのこと。
タコの場合
吐いたスミは煙のように海中に広がります。
タコ自体はあまり速く泳げません。
天敵であるウツボに襲われた時に、スミで煙幕を作って敵の目をくらませたり、驚かせてそのスキに逃げます。
つまり煙玉。
こんな違いからイカスミはネバネバ。タコスミはサラサラ。
さらにイカスミの粘液にはアミノ酸、うま味成分のグルタミン酸、粘り気の元になる多糖類が多く含まれていて美味。
おいしい分身のイカとおいしくない煙幕のタコとの結論?
しかし、実は、タコスミはイカスミと違い粘液は含まれませんが、実はグルタミン酸などのうま味成分は多く入っているとの事。
スルメイカとマダコで比較すると、グルタミン酸・アスパラギン酸・コハク酸などのうま味成分の値はマダコの方が大きく上回っているという結果。
うま味成分は、約3倍の差でタコスミがイカスミを圧倒。
実はタコスミの方が美味しいのでは?
窪寺先生自身は、タコスミを食べた事がないので確証なし。
スタッフ「じゃあ食べてみますか?」
窪寺先生「そうですね。」
白衣に着替えてピンセットで丁寧にタコスミの入った墨袋を取り出します。
しかし、墨袋をきってしまいました。
イカの墨袋はそれ自体が独立した器官になっているので要領を掴めば誰でも簡単に取り出せます。
タコの墨袋
他の臓器に潜り込んだ位置にあるので簡単には取り出せない。
なんとか、集めて、タコスミスパゲッティを料理。
イカスミのスパゲッティと違って、グレーって感じ。
味はおいしいとのこと。
スタッフ「何でタコスミって使われないんですかね?」
窪寺先生「やっぱ取り出すのがめんどくさいからでしょう。」
結論
というわけで、
「なぜイカスミは食べるのに、タコスミは食べないの?」は、
「分身のイカ 煙幕のタコ、イカスミに比べて取り出しにくいから」
でした。
解説してくれたのは
国立科学博物館 名誉研究員の窪寺恒己先生
窪寺恒己先生
窪寺 恒己(くぼでら つねみ、1951年 – )は、日本の海洋生物学者である。学位は水産学博士(北海道大学、1982年)。
東京都中野区生まれ。小・中・高と東京で学び、1971年、北海道大学水産学部入学。1982年、北海道大学大学院水産学研究科海洋生態学専攻博士課程を修了後、米国のオレゴン州立大学海洋学部で研究助手を務める。1984年から国立科学博物館に勤務[1]。1982年北海道大学水産学博士 「北太平洋亜寒帯海域における外洋性イカ類の生態学的研究」。
2004年に、小笠原諸島沖の深海で、世界で初めて生きたダイオウイカの撮影に成功。2006年には、ダイオウイカを生きたまま海面まで釣り上げた[2]。2007年には、『ニューズウィーク』誌の「世界が尊敬する100人の日本人」に選ばれている[1][3]。2013年に放送された「NHKスペシャル シリーズ 深海の巨大生物」[4]は、窪寺のダイオウイカ撮影をとりあげて大きな反響を呼び、番組は菊池寛賞を受賞した。
(Wikipediaより)
国立科学博物館(こくりつかがくはくぶつかん、英称:National Museum of Nature and Science、略称:かはく、科博)は、独立行政法人国立科学博物館が運営する博物館施設。
国立科学博物館は「自然史に関する科学その他の自然科学及びその応用に関する調査及び研究並びにこれらに関する資料の収集、保管(育成を含む)及び公衆への供覧等を行うことにより、自然科学及び社会教育の振興を図る」ことを目的とした博物館である(独立行政法人国立科学博物館法:第3条)。当館は博物館法における博物館ではなく、博物館相当施設である。これは博物館法が国の施設を範疇としていないためである[注 1]。全国の博物館の指導的な立場としての事業を数多く行っている。独立行政法人化によって国から切り離されたが、その後も名称に「国立」を冠している。これは海外との関わりにおいて国の機関であることを示す必要があるために認められた特例である。
(Wikipediaより)
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