■これは本当にあった大逆転の物語である。
4月のある日
私はアスファルトの割れ目に並んで生えている
2株のたんぽぽを見つけました。
2つの株はちょうど同じぐらいの大きさで
アスファルトの隙間という環境をもろともせず
根性で生えています。
しかも青々としている元気なタンポポたちなのです。
近づいてよく見てみると
片方はよく見るセイヨウタンポポですが、
もう片方は
なんと、日本たんぽぽです。
「おや、こんなとことにいたのか~」
私は嬉しくなってナデナデしたい気持ちになりました。
それらの写真がこれです。(4月6日撮影)
セイヨウタンポポ
日本たんぽぽ
よく見ると、どちらも2つの蕾がついていますね。
写真で見てみると
葉の形が著しく違うように見えますが、
葉の形状は種類だけじゃなく環境によっても変わってきますので
見分けるポイントにはなりません。
見分けかたはこうです。
たんぽぽの花のガクの部分『総苞片』が
反り返っているものが外来種のセイヨウタンポポなんだそうです。
さて、この周辺を通るたびに
この二つのたんぽぽが気になって仕方がありません。
ついつい観察してしまいます。
セイヨウタンポポは
すぐに花でいっぱいになりました。
ところが日本たんぽぽは
花がなかなか多くなりません。
セイヨウタンポポは
一斉に綿毛に変わりました。なんだか団体行動のようですね(笑)
ところが日本たんぽぽは
あまり変化がありません。成長が遅いのか
もともとつぼみが少ないのか?
まだ綿毛はありません。
このあとセイヨウタンポポはどうなるのでしょうね~
団体行動でまた、花ざかりになるのか?
それとも枯れて一生を終えてしまうのでしょうか?
と楽しみにしていると・・・
なんということでしょう!
株の根元のすぐ上で
スパッと切られています。
並んで咲いていたのにセイヨウタンポポだけ!!
これはいったい???
雑草なので
刈られるのは
もともと運命づけられていたかもしれませんが
それにしても
セイヨウタンポポだけ、なぜ???
とにかく
予想しなかったこの大逆転にびっくり!
さて、それから2ヶ月ほど過ぎ
降り続いた雨も上がり
あのたんぽぽはどうなっているのか?
ちょっと気になって見に行ってきました。
なんとなく株が黄色く小さくなっていました。
周りが茶色く枯れてしまっているのです。
もう花はありません。
たんぽぽの季節は終わったんですね~
大きな仕事をやり終えたようで
少ししなびたたんぽぽんの株は
誇らしげにさえ見えます。
お疲れ様でした。
と、横を見やると
セイヨウタンポポが
復活していました。
元気に株を太らせています。
よく見るとしおれた花殻もあり、すぐに綿毛に変わることでしょう。
そして小さなつぼみが沢山ついていました。
また花が咲くのでしょうか?
夏なのに?
恐るべしセイヨウタンポポ
・・・続く、かもしれません