小休憩を終えてオーレン小屋から歩き出したのが8時5分。まず目指すのは
夏沢峠。
夏沢峠には前から興味があり行ってみたかった峠で、なぜかと言うと南北に長大な八ヶ岳を北八ヶ岳と南八ヶ岳に分けるポイントだから。
しかも終始緩やかな傾斜で登りやすくアクセスも良好なのだ。
実際オーレン小屋から25分で呆気なく到着して、登り甲斐がないと言えばその通りだ。楽に登れる割にはスゴイところに来てる感がまた良い。
夏沢峠(2,430m)は西の女性らしさと引き換えに、東は荒々しい男らしさを見せる峠だ。
東の本沢温泉方面へ断崖になっていて、八ヶ岳の主脈線の東側は切れ落ちている。
今回目指す北方面は優しい稜線になっている一方で、南の硫黄岳のダイナミックな爆裂火口は両極端な風景だ。
夏沢峠の東西南北で反対の顔を持つポイントなのであった。
小休憩の後、北八ヶ岳へ縦走開始。東に崖、西に森という境界線を歩いてゆく。
ここからは山頂密集地帯なので、ピークハントを愉しめるか、はたまた体力の低下を思い知らされるかどちらかだ。
予定通りのルートを辿れば、今回はのべ7つのピークを踏んでゆく。まさにプチ7サミッツだ。
夏沢峠から25分、ちょっとした分岐点に出た。そこが箕冠山(2,580m)の山頂だった。
「みかぶりやま」と読むこの山は、いわゆる「残念山頂」で、周囲を樹々で覆われていて景色は望めないところだった。
このまま次の根石岳へ縦走路してゆく道と、オーレン小屋へ直接下れる道の分岐点だ。
山頂は残念な感じだけど、八ヶ岳の新たなピークを制覇した満足感はかなりあったな。(つづく)
<Canon EOS 6D + EF35mm F1.4L USM>
北と南を分かつ夏沢峠
硫黄岳の爆裂火口が荒々しい
オーレン小屋を出発
ようやく残雪がお目見え
本格的な登りがないまま夏沢峠に到着
開山前なのかトイレは閉まっていた
箕冠山へ
八ヶ岳主脈線縦走
振り返ると爆裂火口
目指す天狗岳が根石岳の向こうに姿を現した
箕冠山山頂・・・