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廃工場を描く

ちょっと絵がお留守でした。眼の衰えと共にドンドン描きにくくなっていますが、今や既にボケ防止でございます。従って出来はもうどうでも良いのであります。以前から申し上げているように、寂れ好きとしては、朽ちたイメージが大好きです。昔はSFアートを描いていたのですが、その背景として、ややSFチックであるにしても一般的な風景をも描く必要がありました。

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朽ちて寂れて草ぼうぼう

しかしながらメカや人物はともかく、背景などには何の関心もなくて、これを描くのが非常に苦手で苦痛でした。大体風景というか、そういうものに全然興味がなかったのでどうにか描けたとしても悪戦苦闘も甚だしく、絵を描く者としてこんな状態があるものかと練習を始めたのが切っ掛けなのです。もっとも当時はタブレットでしたがね。タブレットといってもスマホのデカいやつじゃなくて絵を描く道具です。

人物を含む生物の他に、世の中は風火地水空があって、これは昔の錬金術師が言っていた五大元素だそうですが。というのは少々難しいですが、何もないという意味にも考えられますし、わかりやすく絵の場合は空間と大気感或いは雰囲気とでも言いましょうか。それに加えて人物とともに樹木は重要な要素だと思います。樹木は生物と同様元素から生み出されたものなので錬金術では素にはならないのですが、絵の場合は人物同様重要なものであります。つまりそれだけは描けねばならないとするのです。

経験を積んだ人に言わせるとひとつの個性を掴んだら他も割と描けるようになるとのことです。これはひとつの物理法則みたいなものでしょうか。そして描くことでしかそれは掴めないということのようです。手より口が動く人は用心した方が良いと思います。

私の住まいの近くには都心と違って敷地の広い工場が幾つもあります。廃れて朽ちているようにみえるところもかなりあります。そういうところを歩くのはとても楽しいです。変わった趣味かも知れません。

どこにでもあるもので描くというのも私の趣味です。寂れた絵を描く者は道具も寂れています。モノトーンも大好き。


by yumewomitamae | 2024-08-06 18:10 | アート | Comments(0)
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