78(土) 1700~ ニッパツ三ツ沢球技場

                  

天気:曇り 気温:28℃ 風:強風 動員:1,726

 

J3リーグ 第17節 YS横浜x讃岐(12

 

・讃岐の最近の5試合

 

富山 ●03A) ※完敗

 

岩手 〇10H) ※完勝

 

松本 ●02A) ※完敗

 

今治 ●02A) ※完敗

 

琉球 ●12H) ※完敗

 

ここまでの成績 第17位 勝ち点 16 得失点 ‐15

 

・対戦相手(YS横浜)の最近の5試合

 

福島 〇10A

 

愛媛 〇32H

 

沼津 ●13A

 

F大阪 ▲00H

 

宮崎 △11A

 

ここまでの成績 第13位 勝ち点 21 得失点 ‐3

 

雑感

 

 今日は見事な勝利であった。このところ3連敗していたので、クラブを取り巻く空気がやや重くなっていたのかも知れない(私はそうでもなかったが)。そうした物を振り払う良い勝利である。映像からも強風の影響は見て取れた。それを上手く活かしたのが讃岐であったように思う。また運動量でも相手を圧倒していたので、勝つべくして勝った完勝であったように思う。

 スタメンに関しては4枚の変更となった。前節負けたのでこれくらい変えるのが通常であろう。まず深港に代えて臼井が起用された。深港は移籍してきていきなりの先発という事で、同情の余地がある。これからチームの練習に溶け込んでポジション争いに挑んでほしい。臼井に関してはそのような選手にいきなりポジションを取られた事実を重く受け止めてほしい。監督は左SBに不満なのである。次に後藤に代えて岩岸が起用された。後藤は活躍する試合とそうではない試合の波が激し過ぎる。彼は元来そうした選手であり、トップ下はそうしたポジションでもあるのだが、チームの調子が悪いと後藤を起用する余裕が無くなる。岩岸に関しては以前から言及している通り、讃岐のスカッドの中で最もストライカーらしい動きや雰囲気を持っている。波が有るという意味では後藤と似ているが、種類は別である。アマチュア時代は点を取っていたのであろう。その点を取る感覚をプロでも発揮してほしい。次に吉田に代えて下川が起用された。吉田は才能のある選手であるように思う。川崎のように試合に使いたくなる潜在能力を感じさせる。ここまでまずまず順調であるように思うので、この調子で出場時間を伸ばしていけば良いだろう。下川については監督の要求に応えられていないように思う。監督は良い守備からの、良い距離感でのパス交換を求めている。下川はショートレンジでのパス交換が上手い。しかしその前段の守備が物足りない。今日は彼にとって久々のチャンスである。最後に森本に代えて赤星が起用された。森本は前節初Gをあげた。それまでの逸機が多かったので、まだ決定力に問題を抱えた状態ではある。ポストプレーでは及第点であるので、とにかく得点を重ねてほしい。赤星も森本と似たような選手である。得点に絡むと随分と気持ちが楽になるだろう。システムについては今日も442であった。後藤よりは岩岸の方が前の選手であるので2トップであろう。この形が最も守備が落ち着くはずであり、岩岸の能力も活きるはずである。逆に言うとこのシステムは言い訳が出来ない。

ここからはこの試合には無関係な余談であるが、先日富山から有名な選手を獲得したという情報がもたらされた。ここ数年私が期待していた夏の補強である。もはや衰えた選手なのであろうが、讃岐の課題である決定力という部分では補強になる可能性がある。試合での活躍に期待しよう。同時に補強してくれたフロントには感謝である。監督が有能であるのでフロントも補強ポイントが明確であった事だろう。

 試合の内容については、いきなり先制された事を除けば完全に讃岐のゲームプランがハマった印象である。YSは丁寧にビルドアップしてくるポゼッション重視のチームである。これに対してどこでボールを奪って攻撃するのかが讃岐にとって重要となる。もちろん前で取れれば最上であるが、ダメな場合の守備方法も考える必要がある。讃岐の考えとしては最終ラインからボランチを経由するパスを狙っていた。相手SBの体勢がタッチライン際で窮屈になるシーンが目立ったが、この守備が良かった。ここからのパスが前進するとかなり苦しくなる訳だが、そのような選手はJ3にはいない。よって讃岐は次々とインターセプトに成功していた。しかしこのルーズボールをロストする点がここ最近の讃岐の残念な部分でもあった。ただ今日は相手のレベルや強風の影響で讃岐の弱点が露見しなかった。

 先制されてしまった訳だが、この失点は相手を褒めた方が良いだろう。良い距離感でのパス交換からブロックの脇のポケットを取られてしまった。そこからは讃岐にも帰責性があるのだろうが、仕方が無い失点の部類である。ただキーパーのヤマ勘セーブはダメである。これでガタガタになる事が怖かったが、失点後の讃岐はゲームを守備でコントロールできていた。比較的早期に追いついた訳だが、これは中盤で引っかかったボールを縦に早く攻撃できた。最後は下川からのスルーパスを抜け出した岩岸がキーパーとの11を決めた。お手本のような攻撃である。その後強風の影響で讃岐にもミスが出てヒヤリとする事があったが、無難に時間を過ごしていた。そして前半終了間際、またもやショートカウンターから抜け出した岩岸が落ち着いて中の赤星にクロスを送り得点した。今日の讃岐は比較的心を乱す事なくプレーできていたと思う。

 後半になって打ち合いを挑んでくるYSの猛攻が怖かった訳だが、問題無かった。もちろんピンチはあったのだが、讃岐は前半以上に守備で圧倒していた。後半については讃岐の出来が良かったというよりはYSの出来が悪かった。運動量が不足しておりフリーで受ける動きが少なかった。そして今日の讃岐のビルドアップは比較的スムーズであった。YSのプレスは連動しておらず単発的であったので、最近まともになってきた讃岐のビルドアップで十分剥がせていた。セットプレーは脅威であったが何とか逃げ切る事が出来た。

 今日の讃岐の勝因は、相手のこだわりであるビルドアップについての対策が結実した点にある。事前にやってくる事が分かっていれば、対策自体は簡単である。問題は分かっていても止められないような質が有るかどうかである。今日はその部分で讃岐は脅威を感じなかった。やはりこのチームが良い試合をする為には良い守備が前提になる。ただチームとしては良い守備組織であったが、個人では軽率なミスが目立つ。今日のような難しいコンディションでは避けられないが、それだけで負けてもおかしくないような大きなミスがあった。今年の讃岐のサッカーは面白い。それは見ていれば分かるだろう。問題は成績が悪い事であるが、そのような致命的なミスが無くなれば成績も上向く。自軍の選手はミスをするだろうから、ミスをしないようなシンプルなサッカーをする事。逆にミスをしなければ相手がどこでも通用する強いサッカーをする事。私にはどちらが良いのか分からないが、今年は伸びしろのあるサッカーになっている。

 対戦相手のYSについては、これまで通りという印象である。ただ年々質が上がっているので、一貫して取り組む事の大切さを教えられる。今日は讃岐が上回ったが成績ではあちらが上である。選手の質ではそんなに変わらないはずである。讃岐もブレずに同じサッカーをアップデートしていかなければならない。

 

選手個人について

 

・臼井 ロストが目立った。またポジショニングが悪いので簡単に裏を取られてしまう。ただデュエルでは及第点であった。

 

・下川 アシストは見事な技術であった。下川の長所がよく表現されたシーンである。ただそれ以外での守備には失望させられた。前半からあのような歩く守備をされると困る。ロストが目立ったが疲れていたのだろう。やはり体力が無さ過ぎる。

 

・岩岸 ようやく得点してくれた。これを機に良いストライカーに変貌してほしい。これまでの課題であった淡白な守備が今日は見られなかった。今日は得点の起点となる守備を見せており、監督への良いアピールになった事だろう。実際シュートが上手いのかどうか知らないが、唯一得点を感じさせる選手である。

 

・鳥飼 久々のベンチ入りからの出場となった。おそらく怪我があるのだろうが、まだまだ好調時の動きではなかった。いつか2トップで岩岸と鳥飼が組むとどのようになるのか見ていたい。

 

監督について

 

 今日は監督が勝たせた試合、勝ち点3である。得点については相手の特徴を消した結果であるが、遅攻についてはこれまでの積み上げが生きていた。このチームをベースに川西がどのように起用されるのか楽しみである。

 

次節について

 

 次節はHに宮崎を迎える。宮崎がどのような状況か分からないが、監督が松田さんという事で守備は固いだろう。讃岐も固い守備がベースのチームである。暑さのある中でのゲームでもあるので塩試合である。結果はセットプレーで決まる。ミスをしないように慎重にプレーすると好結果につながるだろう。あらゆる意味で今日とは全く別の展開が予想される。

 

コメント歓迎です。

 

以上

にほんブログ村 サッカーブログ カマタマーレ讃岐へ
にほんブログ村