316(土) 1400Pikaraスタジアム

                  

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J3リーグ 第4節 讃岐x長野(11

 

・讃岐の最近の3試合

 

岩手 ▲11H) ※最悪の前半から持ち直す

 

富山 ▲00H) 寒かった

 

岐阜 ●3-4A) ※バカ試合

 

ここまでの成績 第12位 勝ち点 2 得失点 ‐1

 

・対戦相手(長野)の最近の3試合

 

F大阪 ●12A

 

奈良 △11A

 

相模原 ▲11H

 

ここまでの成績 第13位 勝ち点 2 得失点 ‐1

 

雑感

 

 今日は引き分けであった。内容としては完敗であったのだが、後半ロスタイムの同点弾で追いついた。やはりセットプレーはゲームの流れとは無関係に点が入るので、いつだって事故は起こりうる。なぜこのような低調なサッカーになってしまったのか、確かに問題である。だがしぶとく勝ち点1を拾った事は大きい。チームの雰囲気が必要以上に暗くならない事も期待できるのだが、何より私の精神衛生上大きい。最悪な週末となる事を避ける事ができたのだ。

 スタメンに関しては1枚の変更に留まった。冨永に代えて江口が入った。川西がトップに上がり江口岩本のボランチコンビとなるのだろう。このスタメンから予想される事はおそらく守備重視の布陣という事である。ビルドアップ重視であれば、川西をボランチに起用する事は必須となる。岩本江口ではパスが繋がるまい。前節の良い内容を放棄するような采配には疑問が擡(もた)げる。しかし前節の軽いゲームへの入りを反省しての采配なのであろうから、そこは理解できる。おそらく慎重に前半を過ごし、後半には前節の様なアグレッシブなサッカーに舵を切るのであろう。もちろんこうした予想に反して、単純に冨永のコンディション不良によるスタメン落ちという事もありうる。また対戦相手の長野は、守備時は5バックとなる守備重視のチームである。これを相手にして前節のようなハイプレスを仕掛けた場合、おそらく相手は簡単に蹴ってくるだろう。これでは讃岐のプレスは空転して、体力だけが奪われていく。非生産的な労力を嫌い、これまでの讃岐が基本戦術としてきた保守的な布陣に落ち着いたのだろう。

 試合は前半から最悪の内容となった。予想通り讃岐はビルドアップを放棄して大野への縦ポンを繰り返していた。長野も蹴っていたのでお互い予定通りの入りであった。ただルーズボールの争奪戦で讃岐は終始劣勢となる。これは単純に中盤の枚数がシステム上数的不利となったという面が大きく寄与した。また久しぶりの先発となった江口が思いのほか試合に入れておらず、迷子になっていた。これは江口の劣化が原因であるのか、試合勘の問題であるのか、とにかく大誤算である。長野も決して正確にプレーしていた訳では無いが、フィジカルに富んでいたのでゴールに迫る事ができていた。開始早々に失点してしまったが、そこに至る一連で讃岐の選手達は複数回ミスを犯している。あのようなケアレスミスは繰り返してはならない。それからもズタボロの内容が続いた。ここで失点してしまうとゲームは崩壊したのだろうが、監督はすぐに川西をボランチに落として江口を前線に置くという手当を施す。要するに自らの過ちを早々に認めた訳である。5バックを相手に縦ポン合戦をすると、讃岐の良さは全く出ない。川西をボランチにしてビルドアップを愚直にこなす。このようにポゼッションで守備をするという解決法しかないようだ。開幕戦のようにこちらも3バックでミラーゲームを挑むという事もあり得た。だがこの時点で既にビハインドであったので、ボールを握る事自体は容易と踏んでの采配であろう。この采配で試合が変わった訳ではないが、すぐに対処した点は評価したい。前半はこのまま終わったが、追加点を取られなかった事で後半への興味を維持できた。

 後半は讃岐が予定通りボールを握る事に成功する。これは岩本をサイドに置いてサイドの前川をトップ下のような位置に置いた事が奏功した。結局江口がボランチに戻ってゲームが落ち着いた形である。江口の復調も大きかったのかも知れない。ただ前半と違ったのは、讃岐が長野に決定機を作られなくなった点だけであり、讃岐が決定機を作れるようになった訳では無い。長野としては盤石の試合運びであった。このまま何時間サッカーをしても讃岐は得点できないような雰囲気であったのだが、CKから川西が得点して何とかドローに持ち込んだ。オフサイド臭かったが、映像で確認すると相手選手と並んでいた。川西の得点感覚は錆びついていないようだ。

 今日のゲームは学ぶ点の多い試合であった。相手はソリッドな長野というチームであり、昨季の讃岐のように戦術はシンプルで手ごわい。これを崩す方法を編み出す事は、讃岐の今季を占う上で大いに参考になるだろう。結局今日は大失敗だった訳だが、今後成功に導けば問題は無い。この症状の根本的な部分は、プレスがハマらないという点にある。今日はそもそもプレスを諦めたような入りを選択していたが、これがダメである。どこが相手でも前からプレスに行って試合中にプレスがハマる時間帯を作るべきである。そうしなければカウンターが生まれずに、今日のような負け試合になってしまう。最少失点に抑えたポゼッションの使い方は、次善の策としては見事であったが、そもそもHで勝ちに行っていない。Aならいざ知らず、Hではどこが相手でも積極的にプレスを仕掛ける入りを心掛けてほしい。それをひっくり返されて失点しても、消極的に入るリスクよりはローリスクであるように思う。讃岐は良いプレスを持ったチームである。それの使い所を間違えているのが現状である。

 もう1つ残念に感じた点として、悪い内容を改善する意思がピッチ上の選手から感じられない。監督も人間であるから戦術を失敗する事はある。それを選手が受け入れ過ぎている。監督を救うような修正や覇気を見せてほしいのだ。この例証として、セットプレーの守備時は集中できていなかった。あそこで失点していたら終わりであるので、今後気を付けてほしい。

 対戦相手の長野については非常に固い守備であった。今日はゲームプラン通りの良い試合であった。ただ2点目さえ取れていればドローにならずに済んだのだが。相手を苦しめる事はできるのだろうが、勝ち点3よりは勝ち点1を目指すようなサッカーである。

 

選手個人について

 

・川西 同点弾は見事であった。ボランチに入ってからはチームに無くてはならない存在感である。もはや讃岐は川西ボランチを基本線にしたサッカーをするしかないだろう。

 

・江口 前半は見ていられなかった。明らかな穴になっていた。ビルドアップもできずデュエルでも完敗であった。一番痛いのは凡ミスでミスパスをしていた点である。逆にキャプテンとして今日のような試合はピッチ上で覆してほしい訳だが、個人の出来が悪過ぎてはそれも無理である。今後は厳しくなった。

 

・岩本 良くも悪くも目立っていた。おそらくチームで最も前向きにボールに触っていた。そしてその半分がキーパスであり、残りの半分がありえないミスパスである。これまでは遠慮気味にプレーしていた印象であるが、今日は責任感のあるプレーではあった。この成功率を上げるとチームに良いオプションを与える事になる。

 

・深港 今日も良いプレーであった。チームとしては最悪のゲームであったが個人としては無難にプレーしている。実績のある宗近奥田は安定していて当たり前であるが、この選手も安定している事が最悪のゲームでも勝ち点を拾えている理由であろう。

 

監督について

 

 今日は監督のせいで最悪のゲームになった。采配ミスである。ボランチを固定できていない事がチームが迷走・低迷している原因である。その日志向するサッカーによってボランチに誰を充てるのか決まるのだろうが、そろそろ固定すべきであろう。特に川西は動かさない方が良い。一方でカウンターを食らわなかった点は見事であった。そのリスクマネージメントは続けてほしい。

 

次節について

 

 次節はミッドウィークに鳥取へと乗り込む事になる。鳥取がどのようなサッカーをするのかは知らないので、どのような対策が相応しいのかは分からない。Aであるので守備的なサッカーも良いだろう。しかしボールの取り所が分かるようなサッカーでなければ勝機は無いだろう。逆に今日のようなサッカーでは絶望的である。改善が見たい。またターンオーバーをどの程度敷くのかも課題となる。川西などのベテラン選手は積極的に休ませてほしい。シーズンは長いので、ここで無理をさせて怪我をしてしまうと大ダメージとなる。まだ出場していない選手にチャンスを与える良い機会であろう。

 

コメント歓迎です。

 

以上

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