「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む

記憶が薄れる前に書いておこうと、北京において行った「文化交流」という名のオタク活動やその方面のネタを適当に綴っております。

中国オタク中国オタク「中国の声優の印象が微妙な原因には脚本や音響関係が悪いからというのもあるんじゃないか?」

ありがたいことに以前の記事
中国オタク「なぜ中国の声優はアニメだと日本の声優と差があるように感じるのか?ゲームだと中国語の方が好みだと思うことも珍しくないのに」
に関する追加のネタのタレコミをいただいたり、中国の声優業界事情に関する話を教えていただいたりしたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「中国の声優の印象と脚本や音響の関係」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


中国の声優の印象が微妙な原因には脚本や音響関係が悪いからというのもあるんじゃないか?
最近はその辺りのぐだぐだっぷりを感じることも増えた気がする

脚本については確かに。
国産作品でこの脚本どうなの?みたいなのはあるし、外国の作品だと翻訳ツールで訳したのをそのまま喋らせているみたいなのもある。そして脚本や演技の明確な問題が修正されずにそのままだったりと言う場合も。

国産ゲームだと良いと感じられても、外国のゲームの中国語ボイスだと微妙に感じる声優はわりといるし声優以外の問題も無視できないというのには同意する

しかし国内でも良い脚本を書ける人間がどれだけいるかというと……国産でも短いフレーズだと良いけど、長いセリフになると引っかかったり粗が目立つこともあるわけで

何かと話題になる「黒神話:悟空」関連なのにそんなに話題になっていないようだが、この作品はボイスもかなり高レベルだったし良い仕事ができないわけではないはず
しかしそれを実現してくれる作品は国産外国産問わずあまり多くない

脚本に関してはウチの国で必要とされるフォーマットに合わせた脚本を作れる人材が不足しているというのは間違いなくある
脚本って好きに書けばいいもんじゃないんだよ

面白いから!と出されてもそのままでは使えないケースはあると聞く
そして外国の作品の場合は脚本を翻訳すればそのまま使えるとは限らないしそこに翻訳の質の問題も絡むから末端の声優ばかり批判されるのはちょっと気の毒に思えたりする

規制強化で日本のオタク向けアニメの中国語吹き替え版が増えたけど、中国語版の微妙な演技に関しては脚本の問題だと感じるケースもそこそこある

別に中国に人材がいない、産業として未発達ということもないはずなのだが……スタジオによっては日本の声優使うより高くなったりするし

こっちの声優関連業界にも人材はいるし金は動くけど産業構造が整備されてないから質の不安定さ、下の仕事の雑さが生じているようにも感じられる

こういう批判を見るたびに思うんだけど小説の読み上げやASMRとか同人音声ソフトでやっている人間を起用すれば良いと思うんだが
ああいった分野は評価も高くファンもいるのに

そういう半分趣味の混ざった商売で稼いでいる人をガチガチの商業作品に持ってきても上手くいかなかったりする
上からの要求に合わせなければならないし時間にも制限がある環境での仕事だからね

中国の声優が比較されて叩かれがちな外国作品の吹替に関しては翻訳が現地化されたものになっていないという問題もあるのではないかと
特にゲームはそういうのを感じるのだけど

外国の作品だとブリザードとかは中国語版の現地化をきちんとやる、金も使うというので有名だけど日本のゲーム会社はどこもあまり熱心ではない、結果として日本語と日本の声優の演技との差が開くという話は聞いたことがある

声優に関してはしらないけど翻訳に関して日本の会社は頑固というか、頭が固いという話は流れてくる
翻訳に関してもスラングや中二病っぽい表現は許されないとか

日本の作品でもきっちり翻訳されることは一応ある
ただこの話題を見ていて「ライザのアトリエ」で間違いではないけど微妙な翻訳が続出して日本語を調べたことがあったのを思い出した

現代の二次元業界だと脚本も翻訳も悪い意味での「仕事」としてやっているのばかりだからなあ
翻訳に関しては特にそれを感じるよ

翻訳にしろ音声にしろ勝手にやった同人版の方が良い、なぜそれを使わないのかという話に関しては「商業的にリスクが高くて使えない」「仕事を受けたら明確に別のものにしないといけない」といった問題がある
権利関係もだし参考にしたらしたでパクリ批判が発生するから味方増えないしな!

それも難しい所だな……ファンサブ翻訳の流用疑惑とか、固有の用語をファンサブで広まっているのと別の訳にしたら違和感で批判とかはありがちだしね

そもそもの問題として制作関係者側にアニメやゲームなどのオタク関連知識が無いと感じる
二次元関連分野ではそういう言葉は使わない、そういう演出は好まれないみたいな話も聞こえてくる

ファンサブは仕事のクオリティも作品やファンに対する態度も良いのに公式でやると翻訳ツールで済ませるとか下請けに丸投げだとかでまじめにやる所の方が少ないのがね

字幕組関係の人間が作品に誠実で仕事を最後までやり遂げるというのは幻想だぞ……やりたい部分、需要があって注目される部分だけしかやらなかったりする所も珍しくないから扱いが難しい

字幕組関係者の仕事って安定しないから商業だと使えないのよ
商業の仕事だと納期も重要なのでまずスケジュール守ってもらわないといけないし、限られた時間内で質に関しても安定させないとダメ

同意する
字幕組の翻訳に関しては皆高得点の名翻訳の時の印象で語るけど、誤訳がそこかしこに混ざるダメな時や雑に翻訳した時とかも普通にあったのを忘れてはいけない

オタクの知識があったとしても古い、ターゲットとなる視聴者と感覚がズレているときもあるので関係者にオタクの知識があるというのはあまり安心材料にはならないのだよ
ウチの国の二次元業界は特に入れ替わりが速いしね

「現地化」に関してもユーザーそれぞれがイメージするものが違うから攻めた翻訳が難しいという事情もある
極端な翻訳はウケた時は強いけど、逆に言えば特定の世代、特定の時代にしか通用しない翻訳とも言えるので責任を負う関係者は無難(だと思っている)な翻訳を選ぶことになる

AIが進歩すれば今の業界の雑な仕事している連中は淘汰されるだろうしもうちょっと、数年くらい待っていればいいよ
国内の翻訳の仕事って同時に何件も受注して大量にこなしているから二次元文化どころか個別の作品事情も考慮しない
そんなのだからAIにとって代わられる

ファンサブも今はAI使ってるからいずれ職人芸的なファンサブも消えそう

翻訳も文章作成もAIでこなせてしまうからな……そして増えるコンテンツに伴って必要とされる脚本の量は増えるのに仕事の単価は下がり続けるからAIで終わらせてしまう作品が増えるのも当然か
そしてAI使うようになるとAIの仕事を検査できる人間が減るし、検査するコストも無視されるんだろうなー

目立たたないから無視されがちだけど、声優の演技のクオリティって脚本の質に加えて音響監督も重要
シリーズでスタッフが変わった時やCV変更が入った際に変更前を超えられないことが珍しくない

理解できる話だ
ボイスの質が落ちたのは音響監督変更したからでは?という作品はある

そもそも今の国内の現場で音響監督がまともに機能している所って珍しいぞ?
台本が来たらその通りにやるしかないからダメな台本が来ちゃったら声優にとってもダメージになる

私は音響監督の役割に関しては日本の声優の演技と差が出る原因の一つだと思っている
こっちだと現場での変更、声優のアドリブはほぼ不許可なので脚本の質、伝達の際にズレた方針などの問題が大きくなりがち
まぁ欧米みたいに声優がキャラを私物化するやり方もどうかとは思うけどね

イロイロと細かい原因はあるけど、結局は金が足りないということでは
でかいプロジェクトでも音声にまで下りてくる予算は……

脚本も翻訳も結局はリソースの投入次第なのは認めざるを得ない
あと声優に関しては、国産作品でもまず知名度の高い声優が優先されるので演技の上手さや声の多彩さなどは二の次になり結果としてボイスに不満が出ることになったり……

私は声優の問題もやはり大きいと思う。質もだけど方向性に関して。
国内の声優関係の仕事って実写が一番偉くてアニメやゲームはその下だ
だから二次元向けの人材の層がなかなか厚くならない

よく言われるのが映画やドラマの吹替は質が高いという話だな
実際この分野は稼げる仕事も比較的多いしレベルも高い
二次元は仕事は増えているけど稼げない、予算を投入してもどれだけリターンがあるのかハッキリしないのが厳しいよ



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国の事情だけでなく中国オタク界隈の各人の認識も加わりいろいろな方向に話が飛んでいました。

ちなみに先日お会いした中国オタクの方からは
「現在の中国の二次元作品は収録現場での変更は許されない、或いは権限がないか権限を持っている音響監督のような人間が配置されていないことが多いです。上の指示通りにやっているか検査する人間は結構いるんですけどね!だから現場で変更を行う、或いは変更を行うために上層部や別チームと協議するのも嫌がる、めんどくさがる傾向があります」

「中国のアフレコ現場での変更や声優のアドリブが原則としてありえないことや、中国系コンテンツのサポート体制で下よりも上の方が柔軟に対応することがあるのにはこういう背景から来ている所もあります。同じ組織内であればトップが下に丸投げでやらせてくれるケースもあるのですが規模が大きくなるともう大変です」

「だから中国では某ビーストウォーズメタルスみたいなのは絶対に無理です!!」

などといった話も教えてもらいました。

中国オタク界隈の反応を追いかけていると商業的な作品の盛り上がりに伴って、中国独自の現場の事情が作品にどう影響するかというのも何かと意識されるようになってきているのも感じられますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の長編マンガは最後で失敗するというイメージが強いけど、失敗せずに面白いままで完結できた作品って何がある?」

ありがたいことに以前の記事
中国オタク「皆は初めて二次元で出会ったバッドエンド作品ってなんだった?まだバッドエンドがあるとか想像もしなかった時期に出会った、作品を追いかけた末の体験を教えてほしい」
に関連したネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本のアニメやマンガの終わり方に関して「引っかかる」ことが珍しくないそうで、作品の終わり方に関する議論は良くも悪くも盛り上がるのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「失敗せずに面白いまま完結できたマンガ作品」
などと言ったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
(内容の関係からネタバレが含まれておりますのでお気を付けください)


日本の長編マンガは最後で失敗するというイメージが強いけど、失敗せずに面白いままで完結できた作品って何がある?

終盤で不満が爆発とはいかなくても人気が失速して気が付いたら終わったという作品はどうなの?

できれば読み終わって面白かったという感想になるような完結の仕方の作品でお願いしたいけど、見ていた人間が満足していたならそれはそれで問題無いよ!

「寄生獣」は良いぞ
同じ作者の「ヒストリエ」はたぶん完結しないけど面白いし歴史モノだから先の話のネタバレはあるから実質完結保証あり?

こういう話題の定番なのはまず「鋼の錬金術師」だろうな

作者としては不満がある上に当時の少年ジャンプの連載体制の悪い所が出た自主的な打ち切りだったらしいが「幽遊白書」は個人的には面白いまま完結できた作品だ

「暗殺教室」は結構いい終わり方だった。
この作品は長編じゃないという人もいるけど自分としてはこの作品くらいの長さなら長編という認識になるね。

「遊戯王」はシリーズによってはいまだに議論が尽きないけど上手く終わった長編と言えるのではないかと

久米田康治は連載が打ち切られずに続いたら完結も上手くやる作家だと思う
「絶望先生」が有名だけどその前の「勝かってに改蔵」や比較的最近の「かくしごと」も上手い終わり方をしている

俺も「かってに改造」のラストを始めてみた時は衝撃を受けたよ
今ではそんなに珍しくないし、ネタバレ情報を知っていたら驚きは無いだろうけど

昔の作品だけど「子連れ狼」と書こうとして改めて調べたら連載既刊約6年で今の感覚だと思ったより長くないな……巻数は十分に長編なんだけど

いろいろと考えたが「H2」
20巻行かないなら長編だろうか?と考えてしまうのは我ながら問題だ

「H2」は最初に出た単行本だと34巻で普通に長編だよ
全体的にゆったりとした話なのに中だるみを感じない、最後の告白が名シーンと綺麗にまとまっている作品だと思う

長編に関しては定義が人それぞれだからな……200話未満だから「進撃の巨人」は長めの中編というと言う人もいるからな

ネット小説とかと比べちゃうのかね
ネット小説の話数文字数ベースで比較したら別メディアに長編は存在しなくなりそう

さすがにその長さで長編じゃないといったら長編の数が少なくなり過ぎだ
あと「進撃の巨人」は最後で炎上したけど俺は言われているほど悪い結末ではない、きちんと完結した作品だと認識している

長さもだけど連載期間で一定以上は欲しい
少なくとも5年以上

個人的には「ゴールデンカムイ」を推薦したい
青年マンガは対象年齢に加えて人気競争の圧力が相対的に小さいのか、少年マンガに比べて長編でストーリー展開をする際に上手くまとめる作品が多いように思う

無難に終わり過ぎたのか良いエンディング扱いされないけど私は「犬夜叉」について悪くない完結の仕方な作品だと思っている

近年だと「ダンジョン飯」が評価高いね
中盤引き伸ばしでグダグダになっていると思いきやそれが伏線になって、最後にストーリーが急加速して最終的に迷宮の外までも含めた広い世界を見せて完結する
終盤の展開を追いかけて読み終わったときには何とも言えない不思議な気持ちになった

「ダンジョン飯」って迷宮だけの世界観の小さい典型的な日本のファンタジーかと思いきや最後に世界広がるわ王になるわと良い意味で予想を裏切ってくれたからね
あと一貫して作品のテーマを見失っていなかったのも実は凄いことだと思う

すぐに思いついたのが「ジョジョの奇妙な冒険」だけど、テーマ的には微妙かな?
各パートがそれぞれ長編レベルの長さでどれも綺麗に完結しているから自分の中では長編完結作品になっている

「スティール・ボール・ラン」は完成度の高い長編作品だよな!

個人的な感想でもよければ「神のみぞ知るセカイ」
完結当時はかなり荒れたけど伏線は描写されていたし、俺は作品のテーマと作者の考え方が出ているように感じられる興味深い終わり方をした作品だと感じたよ

「アドルフに告ぐ」
長編で良いのか自分でもちょっと分からないが、ラストも含めての読みごたえは間違いなく長編

手塚治虫の時代の長編って現代だと中編レベルだからな……
手塚治虫の時代の次に来た「あしたのジョー」も実は単行本では20巻しかない

現代の日本の週刊連載作品なら20〜30巻あれば長編作品として見てもいいだろうし、昔の作品なら更に少なくても長編だ
あと隔週、月刊連載なら20巻前後で長編とみていいのでは

まだ出ていないが「スラムダンク」ならこのテーマとして間違いはないだろう

「グラップラー刃牙」とかどう?
完結したのか続いているのか私も判断に迷う作品だが上の方でジョジョが完結扱いで出ているなら問題ないよね?

私は最近長編作品はそれなりに決着がつく終わり方をすれば良いくらいに考えるようになってきた
そもそも長編は締切や人気ランキングとの闘いがあるし、ストーリーをコントロールするだけでも非常に困難だからね

俺もまず思い付いたのは「鋼の錬金術師」だ
長編連載のストーリーって終わりではなく過程が面白いのがほとんどだから最後で失敗しても作品の商業的なダメージはそれほどでもないという事情があるので終盤に力尽きる作品が出てくるのだろう
そこで力尽きない牛おばさんのパワーは日本の漫画界でも異常なレベルだと思う

「からくりサーカス」は中盤が一番つまらないちょっと珍しい作品で終盤に入ってからの熱い展開と伏線回収が本当に凄い
アニメは原作者も関わっていたけど単純に尺が足りなかったので原作を読もう……

まだ出ていないのだと「銀魂」や「鬼滅の刃」
あと龍頭蛇尾扱いされがちだけど「NARUTO」も「BLEACH」も普通に完結しただけで十分な気がするんだけど
ウチの国の連載作品だって大体は人気がなくなったら更新が遅くなる、いずれ停止するようなのばかりで長編連載作品で完結させられる作品自体が多くないわけで

マンガじゃなくてゲームだけど日本の作品で個人的に最も優れた完結だと感じたのは「ランス」
「父親が遊んだかもしれないエロゲー」というキャッチコピーがあるシリーズが世界観の上の方まできっちり完結させたのは何て言うか想像を超えるような仕事だ



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈における作品の評価や知名度の事情も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「そもそも中国に入った日本の作品に関しては最後まで追いかける人がたくさんいる、話題性が続く作品がとても珍しいです。アニメが無ければ話題性は一気に縮小しますし、日本のように雑誌掲載によってその作品を追いかけている人以外も習慣的に追いかけられる環境は無いのです。だから今でも終わり方に関する不満が語られる作品は、途中までは間違いなく人気の高い作品だったはずです」
などと言った話もありました。

またこれは先日会った別の中国オタクの方に教えていただいた話ですが
「中国でオタクが日常的に接する国産コンテンツはなかなか完結しません。ネット小説やwebコミックなど現代のweb媒体の作品は読者の要求と批判を見つつ、政治的に問題のある内容を避けながら話を引き延ばしていくものなので日本の長編マンガのように完結させて話を収集させる作品の方が珍しくなります。今の中国では追いかけている作品の結末をきちんと体験した経験はあまり無いでしょうし、作品を完結させることの意義を感じていないのかもしれません」

「中国の作品は世界観の深さやキャラクターの設定との整合性を重視しますが、ストーリー自体はわりと雑です。ストーリーはその場の反応を見て、批判されず規制されずに人気と課金を稼ぐスタイルなので設定の深さと比べてストーリーは雑になり伏線回収もやってられない傾向があるとも言えます。ただそれとは別に設定、整合性重視なので既に出ている設定を面白さ重視、演出重視で勝手に変更するのは好まれません。日本では好評だった『ガンダムSEED』の劇場版が中国のファンから不評な原因の一つがこれでしょうね」

などといった事情もあるそうです。

こういった環境も含めた受け止め方の違いというのは外から見ている分には興味深いものですが、実際に日本の作品が中国に入る或いはその逆の流れの際に何かと苦労する原因になっている模様です。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「二郎系ラーメンってどうなの?最近はウチの国でも食べられるらしいけど、アニメやマンガでネタにされることも少なくないので気になって……」

ありがたいことに食べ物ネタを教えていただいたので今回はそれについてを。

日本のラーメンは中国でも何かと意識されるものになっていることもあってか中国オタク界隈でも時折各ジャンルのラーメンが話題になるらしく、中でも二郎系のラーメンは日本の作品で良くも悪くも取り上げられる機会が多いことから知名度が高いそうです。
また近頃は中国国内にも二郎系のラーメンを出す店が出ているそうで、日本旅行に行かないでも二郎系ラーメンを食べることができるのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「二郎系ラーメンはどんな感じなのか」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


二郎系ラーメンってどうなの?最近はウチの国でも食べられるらしいけど、アニメやマンガでネタにされることも少なくないので気になって……

北京の店に行ったことあるけど、お店の雰囲気が日本のアニメに出てくるようなラーメン屋でそこはかなり良かった
二郎系ラーメンの味自体は普通?ネタにされる見た目通りの食いごたえはあった。

俺が実際に食った時はネタで言われているように油っぽくてしょっぱいと感じた
空腹のときでないと食べるのは厳しいけど一杯での満足感は凄かった

私が食べた時は麵と野菜は多かったけど肉が少なくて残念だったな……

そこはオプションで足すんじゃないの?
二郎系は増加呪文を詠唱すると聞いたことがあるが

それは知らなかったけど、俺が食べた所は58元(約1160円)のわりには肉少ないと感じたわ

量多いというけどモヤシでごまかしている部分もかなりあるように見えたり

「全マシ」を頼むとご機嫌な盛り付けになるぞ!味玉もうまい!

麺の量はかなりあるし噛むからハラは膨れる
ただのっている野菜に味がついていないのが厳しいという人はいるだろうな

自分が行ったのだと北京より上海の方が肉多くて良かった
量はどっちもかなりあったので不満というわけではないんだが……あと値段的には好きな人じゃないと食べないだろうと思った

二郎系は北京、上海にはあると聞いたことがある
ただあまり正統派ではないとか、値段もそんなに嬉しくないという話も聞く

以前二郎系のニンニクの強さと油っこさはきつくて数口で箸が止まってしまった
行きつけの店に博多ラーメン系でおいしい所があるからわざわざ二郎系に行く気にはならない

私が上海で食べた二郎系は麺と同じくらいのもやしがのっていて更に厚いチャーシューが何枚もあった。お値段は90元(約1800円)
さすがにもう一回行く気にはならなかった……

俺が以前食べた所は一杯150元(約3000円)くらいだった

結局は新しい物好き、流行りで食いたい人間が行くものだろう
材料も特別ものではないし満腹になりたいなら同じ金額で2〜3杯食える別の美味しい店の麺を食べる方が良い

その考えは正しい
しかし自分で作ると結局はコスパ悪くなるし二郎が食べたくなったら二郎に行くしかないんだ……ハマってしまうと急に頭に「二郎が食べたい」という衝動が浮かんでくるんだよ……

以前日本旅行に行ったときは勇気が無くて結局二郎系を食べることはなかった
その後自分の行動範囲内に二郎系ラーメン屋ができたので行ってみたけどあまりおいしいとは思わなかった
そしてその店はいつのまにかつぶれていた

上海の二郎はニンニク、油、味が好みに合わないので単純にまずかった……まぁ若くて体力がある、肉体労働している人間向けで普通の人間には厳しいということなのだろう

俺は油がたっぷりが好きなので二郎も大歓迎だった!

同僚に誘われ自分も興味があるからと食べに行ったけど、何とも言葉にしがたい味と食材の組み合わせだった
特に上にのっている大量のモヤシがきつかった
それを突破しても下にあるスープは妙にしょっぱかったし

二郎系ラーメンは脂っこくて食べてる途中で飽きる
一度食べたらラーメンをしばらく食べたくなくなる
でも一部の人間はそこで病み付きになる模様……

二郎系は極端だけど家系とかの流派を掲げているラーメンはどれも味がかなり「重い」気がする
私は普通のラーメンの方が良い

太め硬めの麺、味付け無しのモヤシ上にのせるスタイルが厳しい
モヤシはスープに入れて食べるんだろうけど配置の関係から難しい
天地返しなる技があるらしいがそんなの初めて食べる人間ができるわけない!

南方に旅行に行ったときにチェーン店で出てきた唐揚げがたっぷりのっかった自称二郎ラーメンは結構良かったな

あの炭水化物摂取料理はハマる人は不思議とハマるね
私は一度試して「一回体験したので十分」となったけど
今思い出したが隣のテーブルの人が食っていた丼はニンニクの山になっていたが、あれもなんだか恐ろしかった

俺は今とても二郎のラーメンを食べたい
あの硬太麺と柔らかい豚肉、そしてたくさんのニンニクを……さっきつい二郎のラーメンの動画を見てしまった
とてもつらい

味や量もアレだけど、二郎系の最大の問題は値段だろう
セールスポイントだった「安くてたくさん食べられる」のがウチの国に入ると消えてしまう

私もそれは感じた
二郎系ラーメンって金が無い人間が腹いっぱいになるために作られたものだろうに、こっちでは相対的にかなり高い食事になっている

二郎系ラーメンってこっちの猪脚飯(煮込み豚足丼)と似たようなものだろうにね
ピザハットでしっかり食べるのと同じような値段なのは正直厳しい

全くだ。二郎系の日本の扱いってこっちで言う所の拌面(混ぜそば)みたいなもので安くて腹が膨れる若者や肉体労働者のための食事
それが中国国内だと見た目も味も変わらずに値段だけどこの貴族向けだみたいになっているのだから良い印象にならないのも当然だ

私は北京でしか食べたことないけど、日本の二郎系ラーメンよりも高くなっていると聞いて微妙な気分になった

胃の容量次第だけど日本旅行で食べるなら面白い体験ではある。旅先の食事としては悪くない値段だったし。
そして一緒にいった友達のうち一人がハマってしまいその後の旅行期間中2回単独で二郎に流れていった……

現在の日本のラーメンは最初から低価格路線の一部を除いて低価格帯の料理ではないからね。あと日本も最近はインフレだから値段的にはこっちと近くなっていると聞く。
でもこっちの面系の料理の感覚でいると戸惑うのはとてもよく分かる。

安く多く食べられるんじゃなくて、量をたくさん食べられるのとニンニクの風味と独特の麺の食感で習慣性があるというのが二郎系の特徴だからコスパを求めたらなんか違うということになるかと

まぁそもそも外食、日本料理というカテゴリで安く済むわけはないか……

俺の実体験だと、あの独特のニンニクと油っぽさ、特に危険な量のモヤシとそのモヤシにまで絡まる油っぽさに飽きないで食えるかで好みが分かれると感じた
二次元でもネタにされるから二郎系にある種の幻想を抱いている人は少なくないけど、あればかりは実際に食べてみないと分からない
単純に量が多くて腹が膨れるという食べ物ではない



とまぁ、こんな感じで。
実際の経験談も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国では二郎系が日本のラーメンではかなり特殊な進化先なのを認識している人は少ないと思います……」

「中国は外食や出前が安いので日常的な食事はインフレが続いてもおなかいっぱいになるだけなら比較的安く食べられました。そして最近はデフレ傾向で食費を削る傾向にあるので二郎系に限らず日本のラーメンは値上げが続く日本の感覚よりも更に高く感じられると思います」

などと言った話もありました。

私の知り合いの中国オタクの方や仕事で日本に来た中国人の中にも二郎にハマった人はいましたし、日本に来るたびに二郎に行くとか日本滞在中に二郎が忘れられず「昨日また二郎に行っちゃった……」などとぼやく人もいましたね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「今の時代、カミーユみたいな全てに反抗的な主人公というのは好まれないのだろうか?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈でも主人公キャラというのは何かと話題になっていますが、主人公キャラの定番要素や人気の理由となる部分については特に気になるようで現在の傾向や昔と比べての変化に関する議論で盛り上がることもあるのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「今は反抗的な主人公は好まれないのか?」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


今の時代、カミーユみたいな全てに反抗的な主人公というのは好まれないのだろうか?

今の時代に限らず反抗的な考えの主人公ってあまり好まれてなかったな
かと言って碇シンジみたいな巻き込まれて後ろ向き、内向的なタイプが好まれるわけでもなかったけど

自分の信念を貫くみたいな主人公はそこそこいるけど、ずっと反抗的なタイプは珍しいよね

「なんだ男か」と言われたくらいでいきなり暴力に走るようなのはちょっと……侮辱されて反撃する流れ自体は許容できなくもないけど初手の反撃が強過ぎてさすがに……

程度や相手によるだろう。今の作品の主人公にも最初は反抗的で尖っているタイプは少なくないぞ?

最近というわけではないけど「NARUTO」や「ONE PIECE」とかでも成長して強くなる、自分が深くかかわる人間関係が構築されていくと人格的には柔らかくなっていく反抗的な主人公だったのではないかと

主人公がリーダー的な立ち位置になると反抗的なだけではいられない、見ている側も納得してくれなくなるからね

現代だと「鬼滅の刃」の炭治郎のように敵に立ち向かうけど味方や組織には柔軟、礼節のある対応をするタイプが好かれているのだろうか

炭治郎も別に反抗しないわけじゃないけどね
ただ妹と仲間が大事な長男だから感情の爆発はあっても後先考えずに反抗するキャラという印象ではなくなる

昔の反抗的な主人公の作品は所属する組織(の象徴となるキャラ)或いはその上層部が嫌な存在、無茶な命令を出してくる存在なことも多かったから反抗的な主人公というのも感情移入してもらえた
今は味方組織が有能或いはそんなにバカじゃないことが増えているので必然的に組織や何らかの指示や方針を出してくる相手に対して反発、反抗し続ける主人公は好感度下がる

「エヴァ」やその影響を受けるセカイ系の作品はそういう組織が多かった気がする
ただその頃の作品になると碇シンジのように内向的な主人公が増えて、しかも反抗したら更に事態が悪化するパターンが増えていよいよ反抗的な主人公は微妙になっていったのかも?

反抗して良い方向に向かうならともかく、直接的な意味のない所で空気を悪くするような反抗はちょっと……服従するのも問題だけど、主人公にはクレーバーな対応をしてほしいというのはあるよね

共感される反抗する内容や精神に関して昔と今では違う。いわゆる若者や小市民的な考えからの反抗とか、言っては何だがもう流行らない。

ジャンルやテーマ次第ではあるけど、例えば学生キャラで恋愛モノだと現代では学生で親の庇護の下で稼ぎも無いのに反抗するとか何やってんだという話になるから反抗的な主人公は厳しそう

学生キャラでも「ペルソナ5」の心の怪盗団の連中は反抗しまくりというか基本原理が反抗なのに人気あるぞ

「ペルソナ5」は学校も社会もヒドイことになっているし敵が悪いヤツばかりなので反抗する方が分かりやすく正義なシチュエーションだからな

昔より否定的な評価は増えたが「コードギアス」のルルーシュもいまだに人気高いから、別に反抗するキャラが不人気なわけではない

個人的な印象だと谷口悟朗作品の主人公は反抗的な主人公でも行動に説得力があって評価が高いと思う
「コードギアス」の他に「ガン×ソード」や「スクライド」も悪くない

反抗的なキャラへの憧れは中二病の一種だけど、反抗だけが強過ぎると中二病の好みから外れていくのだよ

俺は視聴者の年齢が上がったのと、社会的な環境が変化して正論を振りかざして反論するのが通用しなくなったんだと思っている
具体的にどうするのか、その正論を実行する際に誰が、どこが負担するのかという話になるから雑にやると「子供のわがまま」扱いされかねない

結局は描写が難しいんだよ
信念を貫き通すのはかっこ良くなるが、描写や提示された情報不足の問題で現状が嫌で反発しているだけにしか見えなくなったりするから

カミーユは周りに厳しいだけでちゃんと繊細さや優しさも持ち合わせているんだけどね……まぁそれ以上に周囲に感情をぶつけるめんどくさいタイプだし、スパロボとかのイメージでいると原作見た時にドン引きすることになるけど

現在の空気だとカミーユよりジェリドの「俺は貴様ほど人を殺しちゃいない!」という発言の方が肯定的に見てもらえそうな気がしないでもない

その問題があるから周囲の環境を最低にするのですよ!
令和版ラノベ主人公は周りを無能、傲慢にして主人公の反抗に口実を与えている

虐げた連中がもう遅い展開になるのはこっちの作品でも珍しくはないし、反抗して相手を叩き潰すのは常に需要あるはずだよ
そういう設定になると復讐もかなり混ざることになって受け入れやすくなるわけだし、変わったのは「納得させられる見せ方」なのかもしれない

統治者が下の人間の反抗の芽を摘む、底辺を搾取し続けるためのシステムを構築するというのはどの時代どの世界観でもありがちなんだけど、現代社会ベースでやると反抗して既存のシステムを壊した後に再度新たに作るのはコストがかかるし復旧までに被害が積み重なるから納得させる展開が難しいんだ……

現代でも西遊記と孫悟空が大人気なんだから反抗的な面のある主人公が好まれないというのはありえない
もっとも孫悟空のアレンジを見ていくと反抗のスタンスや強調するエピソードも時代と共に変化はしている

反抗するだけだったら単なる反逆者、破壊者で終わってしまう
現代だとその後に求めるもの、成立させるものが具体的に欲しい

社会や世界への反抗はまだ良いんだけど、人と人の間の反抗は個人的感情レベルや自己中心的、周りに迷惑をかけているように見えてしまうことが多い
特に現代の環境だと多人数が議論しながら見ているような所もあるので演出で強調して感情移入させるのが難しくなっているので対人関係の反抗を上手くやるのは何かと難しい

反抗的なキャラって状況を理解していないバカに見えてしまうのが厳しいし、熱血系でもバカ、特に考えなしに動いて状況を悪化させるタイプは嫌悪される
最近のキャラではすぐに思いつかなったがDEEN版「Fate」の衛宮士郎とかが典型的な例

その辺の時代だと「SEED DESTINY」のシン・アスカとかも入るね
ガンダムシリーズだと主人公に反抗的な部分がある方が多いけど、好みは結構分かれている感がある

反抗する主人公の後に内向的な主人公、そしてやさしい(決断から逃げる)主人公が流行り、その後に俺TUEEEEEが流行っている
どれがいい?

どのタイプも見せ方次第なんだろうけど、どれであっても安易なの極端なのは嫌かも……

キャラの内面、外部環境などからロジックとして納得できれば反抗的な主人公でも問題はないんだよ。そうならざるを得なかった、反抗するしかなかったキャラならば。
ただ少年マンガ系作品は精神的に成長するイベントが発生したり、強くなって余裕ができるとか仲間が出来たり地位が上がるとかで環境は改善されていくからずっと反抗的というのもそれほど多くはないのでは。
もちろんずっと反抗的で悪い方向に転がり落ちていく主人公というのも中にはいるだろうけど。

この話題を追いかけていてもいだしたが「エウレカセブン」とか当時主人公のレントンの子供の感情での暴走が結構嫌われていたな
まぁ続きを見ていくとホランドとかも別に大人ではない反抗するだけの青少年なのが分かってくるし、作中で主人公側にまともな大人いないよ!?と気付くことになる作品だったけど

今の時代、若さだけで許されることはない
現実社会では情報が増え若い時から将来のこと、周囲のことを考えて動かなければいけない時代になっている
だから反抗した後にどうするのかまで考えるのが主人公或いは主人公側に要求されるようになっているのだろう

別に昔も反抗的だから主人公が人気だったわけじゃないぞ?
最初に言われているカミーユとか、ハゲが意図的にかなり極端にしたキャラで当時の視聴者は第一話でよく分からない新設定や世界観と一緒に主人公のキャラにもかなり驚いたという話だ。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈における過去の印象や現在の好みなどイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国では主人公に対してカッコイイ存在であることを求めるので主人公が事態を悪化させるとかピンチのきっかけになるような展開は好まれません。反抗する主人公というのはそういう事態を発生させる役割になることも多いので中国では嫌われやすいと思います」

「ただ嫌われやすさということに関しては、負のイメージが定着している昔の『やさしいと評価されてヒロインに好かれる』主人公の方が嫌われやすいでしょう」

などといった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「近年はアニメキャラの薄い本が減った気がするんだが、皆はどう感じている?俺は明らかに昔より少なくなっているように感じるのだけど」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈ではオタク系コンテンツの関連作品として同人誌の存在が妙に強く意識されている所もあるそうで、日本の同人事情の話題で盛り上がることもあるとのことです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「近年はアニメキャラの薄い本が減った気がする」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


近年はアニメキャラの薄い本が減った気がするんだが、皆はどう感じている?俺は明らかに昔より少なくなっているように感じるのだけど。

私もそう感じる。確かに減ったよね。

今の同人誌ってほぼ二次元ソシャゲのキャラが多くて、アニメの二次創作キャラはオリジナルキャラより少ないくらいだ

さすがにそれは見ている場所が偏っているのでは
ただ「ぼっち・ざ・ろっく!」とかは結構薄い本が出ていたけど、確かに最近はアニメの薄い本少ない気はするな
二次元ソシャゲの本が比較的活発な印象も受けるけど、あまり売れているようには見えないし

二次元ソシャゲの薄い本は増えているが?
減っているのはアニメの薄い本だけだろう
今のアニメは異世界系ばかりだから内用もキャラの違いが少ないし、キャラを売るために尖った方向で進化しているソシャゲには敵わなくなった

今は同人誌自体が減っている
盛り上がっているように見える二次元ソシャゲでさえ出るスピードも数も一昔前と比べればパッとしない
俺は元ネタの盛り上がりからすると、二次元ソシャゲの薄い本がもっと出ていても良いのにと疑問を覚えるくらいだよ

二次元ソシャゲだけじゃないぞ?Vtuberもかなりある!
しかし現在流行っているアニメのキャラを描く、同人誌を作る有名絵師はレアだよね

SNSにイラストを即投下するのと違って同人誌ってたくさんのページ数描いて入稿してイベントに参加してだからタイムラグが生じる
昔だったらそれでも問題無かったんだろうけど、入れ替わりのペースが加速している現代の環境だと売り時を逃す

同意できる意見だ
人気になったアニメの同人誌を描いてもイベントに参加する頃には流行が終わっていて売れなくなるんだよ。だから同人誌作家は皆固定ファンがいてすぐに消えないソシャゲの同人誌を描く。
アニメとは逆にゲームは人気の寿命が格段に延びた。家庭用ゲームにしてもIPとしてのソシャゲ展開やコラボにPC移植、DLCなどによって話題が続く

pixivのランキング見ても今は二次元ソシャゲとVtuber中心でアニメキャラは少ないからな
ほとんどの絵師は人気のためにそっちのキャラを描きに行く

いわゆる「同人誌」はデジタル化とプラットフォームの整備によって増えているんだけど、オリジナルが増えているのでこっちの人間の認識する薄い本は減っているように見えるといった所もあると思う

違法アップロード対策が強化されたのとアップする人間だか業者だかが減ったので薄い本がネットに流れなくなったし、作家側も二次創作は課金ファンサイトの支援者向けなどのクローズドな場所でやるようになったからなあ

それはありそうだ。私の見ている範囲でもファンサイトだと同人誌は少ないが二次創作系のイラストがかなりの勢いで流れている。
そっちの方が人気と需要の旬を逃さずに稼ぎやすいというのは分かるが俺が薄い本買ってた作家もイラストばかりになっちゃってイベント用の薄い本も過去イラストまとめに新規イラストみたいなことになっている。イラスト供給自体は嬉しいけど複雑な気分だよ……

単純にアニメやマンガと比べて二次元ソシャゲのキャラの方がデザインとしてよく出来ていて綺麗でエロいのだからアニメやマンガのキャラ描かずにソシャゲを描きに行くのは当然だ
更にソシャゲは現代のネットでは思い入れによる補正もかかるから評価されやすい
あとアニメのキャラはカップリング問題があるしすぐにOOC(Out of character)とか言われて自由に描けないから二次元ソシャゲの同人誌の方が何かと快適なんだよ

ちやほやされたい金も稼ぎたいなら人気のジャンルに行くわけだし、そりゃ現代の環境ではアニメネタではなくソシャゲネタになるわな

ちやほやされるのはともかく金の方はどうなんだろう?二次元ソシャゲは薄い本の需要があるように見えて実はそれほどでもなかったりする。
ソシャゲって作品界隈が閉じているからパイが小さいんだよ。課金の儲けは大きいけど薄い本としては結構厳しいので運営はともかく同人作家にとっては微妙という話もある。

ソシャゲの場合、薄い本の原動力になる「思い入れ」を作家や読者が獲得するにはソシャゲをきっちり遊ばないといけないので狭くやるなら良いけど広くやるのは簡単じゃない。
言ってみれば昔の覇権アニメのようになんとなく知られているキャラのような感じで広まっていないので妄想を補完するためのとっかかりになるような要素が少ないから昔のような大きなジャンル、大きな盛り上がりになるのはちょっと厳しい。

二次元ソシャゲの場合、公式が公式絵師のイラストでエロ売っているからきつめの18禁じゃないと需要が出ないんじゃないかね
薄い本買う、作家に課金するより公式に課金させようという意図が明確なジャンルだ

アニメに関しては昔のように「誰もが知っているキャラ」或いは「オタクなら大体知っている、把握しているキャラ」というのが出なくなっている、ソシャゲが広まって相対的にアニメの影響力が落ちているので薄い本も盛り上がらないということなのかね……

「ブルーアーカイブ」とかも相対的に本がたくさん出ているように見えるだけで絶対数としてはそんなでもないからねえ
日本の二次元ソシャゲで比較的目立つ「グランブルーファンタジー」とかも同人としてジャンルが広まるまで結構時間がかかったし

デジタル環境で完結できるので、わざわざ製本する人は減っているから「薄い本」や「薄い本のフォーマットで制作された作品」はが減り、それがそのまま各ジャンルの絶対数の減少につながっているのではないかと

現代ではソシャゲの影響が大きいからね。これに関しては艦これ、FGOといった時期から徐々に広がっていたが最近いよいよハッキリと出てくるようになった
そしてソシャゲの無い作品は新規ファンが入らないから衰退していく……「NARUTO」の同人誌が今でもそれなりに出ているのはソシャゲが頑張っているからだし

「NARUTO」はソシャゲよりも「BORUTO」やゲームも続いているからというのが大きいと思う。ソシャゲの影響で考えるなら「ドラゴンボール」とかがもっと出ていないとおかしい。

同人誌は少なくなったかもしれないけど私の実感としてイラスト自体は変わらないか増えているような気もする
近年では「スパイファミリー」、「鬼滅の刃」はよく見かけるし「フリーレン」がネタも含めて定期的に爆発している

インターネットと言っても今は国や言語だけでなく趣味や考え方でも分かれているから自分の追いかけているジャンルに近い所しか流れてこないというのもありそう

日本の二次元では作品の人気と同人の盛り上がりが異なるのはよくある話だけど、俺は「ウマ娘」辺りから本当に分からなくなってきた

ウマ娘に関しては公式が18禁の同人を禁止しているし、他にもキャラのイメージを壊すような改変はダメだとされているからこっちで最初に想像されるような「薄い本」は珍しいはず
作っても売れないではなく「売ることができない」のだよ

「ウマ娘」ほどではなくても、今は公式から規制?が入っている、或いは公式の動きを意識しなければならなくなっている作品が少なくない
作品によっては小規模なら許可されるけど大量で動く金が大きくなると不許可という公式ガイドラインを出しているケースもある
こうなると同人イベントでも自粛の対象になるので作品を売りさばくのは難しくなるのだとか

エロ同人って商売でやっている所も多いから、売れないならそりゃ離れるよな……

イベントでの「頒布」ではなく、ネット上のプラットフォームでの「販売」になったのが地味に大きい
日本の法律的にはグレーではなく明確にダメ(権利者が権利を行使したら負ける)なのをイベントでのその場限り、実態が把握しにくいからと黙認されていたのがダウンロードで常時販売されるようになって権利持ってる側が動くようになった

プラットフォーム使うのは便利だけど、利益と問い合わせ先が可視化されて版権持ってる側の訴訟も容易になるし、今は権利者個人ではなく出版社などの企業や制作委員会が動くだろうからね……

実際、二次創作系はプラットフォーム側での審査も厳しくなっているらしいし、版権側から抗議が来たら販売中止になるのでリスクも高くなっている模様

昔の日本の同人界隈はイベントや通販だけだったから訴訟はコスト的に割に合わなかったんだろう
日本の同人ネタの小話に怖い税務署は出てくるけど怖い版権側の話はあまり聞いたことが無い

逆に同人ルートのオリジナル作品、特定シチュエーション特化な作品は増えている
短編で売れるし、単行本化しなくても継続的な収入につながるから良いのだろうか

オリジナルの同人エロ漫画やエロゲーの場合、当たったら続編シリーズ化できるしガッツリ稼げるからな
ネットのプラットフォームはNTRとか特定の性癖が探しやすいし、そういう読者に対するアピールも容易で効果的だ
昔二次創作同人誌で描いていた作家が商業と同人両方オリジナルでやっていたりする

エロマンガやエロイラストで稼ぐ環境が変化したことによって商売のやり方も変化したのかもしれない
グレーゾーンの範囲や扱い、アピールする内容など明らかに私が若いときとは違ってきている
それが良いのか悪いのか私には判断できないけどね



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国のネットから見ているだけだと今の日本の同人誌は二次元ソシャゲ、それも中国国産ソシャゲのばかりという印象になるかもしれません。日本のイベントや街中でも国産ソシャゲの広告が多いと知られていますし疑問を感じない人も多いでしょう」

「中国では日本の非商業ルートで流通する同人誌の一部しか同人誌だと認識していない人も少なくないようです。中国では18禁同人誌が最初に大量に広まってしまったので、同人誌、薄い本と言えば『アニメの男性向け18禁二次創作』だという認識になってしまっているので……」

「個人的には現代における実本出版の減少の影響だけでなく、fanboxやfantiaなどでの活動が増えてクリエイターが同人誌を作らなくても稼げるようになった影響が日本の同人誌の減少につながっているようにも見えますが、日本の感覚ではどうなのでしょうか?」

などといった話もありました。

同人誌に関して個人的には評論系の本もネットのデジタル配信が増えているのがとても助かりますね。最近は本を置く場所もイベントに行く体力も厳しいので……

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「技術の進歩で生産力上がったはずなのに昔の人気作品の続編がなかなか制作されないのは何故だろう?リメイクはたくさんあるのに」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国ではオタク関連のメディアとしてはアニメが圧倒的に強いこともあり、良くも悪くも「自分の好きな作品はアニメ化してほしい」という考えになるそうですし、原作に続きがあるのにアニメの続編が制作されないことにやきもきする人は少なくないのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「技術が進歩して昔よりたくさん作品が作れるようになったはずなのに人気作品の続編がなかなか制作されない」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


技術の進歩で生産力上がったはずなのに昔の人気作品の続編がなかなか制作されないのは何故だろう?リメイクはたくさんあるのに

生産力があっても続編作ろうと手を挙げる所が少ないのでは……昔の人気が高いから現代で売れるとは限らない

技術が上がったのに伴って要求水準も上がったから制作側のパワーに余裕があるわけではないと思うぞ?

ツールの進歩によって手描きの時代より大量にアニメが作れるという理屈は知っている
しかし納期に間に合わなくてこうなっちゃったんだろうな……というアニメは現代でも普通にあるので自分の主観では需要を満たすだけの十分な生産力というのは実感できない!

人気的に美味しい部分をアニメする名作リメイクでさえコケている方が多い
成功するには現代向けにアレンジしないといけないし、単純に昔の大人気原作をアニメ化すれば良いわけじゃないんだよ
その手間を考えたら現代の原作をアニメにした方がリスクは低いという考えになるのでは

昔の人気作が現代でもそのまま人気になれるとは限らないから作るのなら今確実に人気があると分かる現代の人気作品だろう

時間が空いて続編が作られるのって珍しいよな。「はたらく魔王さま!」の続編が発表されたときはウチの国のオタク界隈もかなりざわついたのをよく覚えている。

「はたらく魔王さま!」はファンとしては悪くはないけど文句が無いわけじゃない、新規ファン開拓は微妙といった感じだったし昔のアニメの続編の難しさを感じる

単純に話の区切りが難しいというのも考えられる。中盤辺りからエピソードが長くなって13話で話を上手く決着させるのが難しそうなことになる作品も少なくない
例えば「フルメタルパニック」も時間が空いての続編制作はあったけど、本当に完結までやれるかとなると……

現在の日本のアニメ業界は生産力の上昇ではカバーできないほどアニメ企画が乱立しているので続編の企画はなかなか通らないのだろう

続編よりもリメイクになるのは仕方が無い。続編ということは昔出た「前作」を見ている人がターゲットになるし、昔見ていた人間が続編アニメを知ってそのまま客になってくれるとは限らない。
昔のファンにしても齢をとってアニメを見なくなったかもしれないし、そこまでいかなくても好みが変わってしまうことだってある。そもそも新作に気付かないかもしれない。
そんなリスクがあるなら新規向けにリメイクで現代向けにして最初からまたアニメ化する方が安全だ。

結局は角川の気分次第だよ。順番が回ってくる可能性を期待せずに待つしかない。

昔のアニメの原作なら集英社じゃないかと思ったが、よく考えたらラノベ原作アニメの方がそういうの多いな!

角川ってアメリカで例えるならマーベルみたいなものだし、儲かりそうなIP優先で力を入れるから、昔の作品の続編アニメなんて角川に贔屓されないと制作されない

いわゆる大人の事情とは言われるが、日本の業界について知らない自分としては商売として儲からないからぐらいしか分からない……

アニメに関しては権利問題というのもある
制作当時の権利関係がハッキリしないとか、関係者全てと協議しないといけない、続編を作る場合は過去の関係者に利益を持っていかれるなどの問題が考えられる
こういった問題を解消するための手間を考えたらリメイクアニメで現在の状態で権利関係を0から再構築した方が楽だったりする

制作委員会の関係者が今でもそのままで健在とは限らないし、権利がどこかに売られている可能性もあるからね
あとアニメに使われた音楽も制作当時の契約によっては扱いが難しくなるとか

アニメ第一期成功して原作人気も高くて原作者もずっと活発にやっているのに「境界線上のホライゾン」の続編アニメがずっと出なかったりするし、一度アニメの企画が止まるとほぼダメなんだろうね

それで思い出したが続編作りたくても前作を作ったスタッフや制作会社が空いていないという問題も考えられる
「境界線上のホライゾン」作った所はその後「ラブライブ!」を作っているわけだが商売としてどっちを優先するかとなると……

俺は以前「アクセルワールド」とかも「ラブライブ」の影響で続編制作は困難になったという話を見たこともあるけど、大人気シリーズが出た陰にはその影響で止まったアニメ化企画がたくさんありそうだ

基本的にアニメの人気、需要ってシーズンが進むと落ちていくものだし、間の空いた続編だと尚更厳しい
「魔術師オーフェンはぐれ旅」は昔の人気ラノベをリメイク、原作通りにアニメ化して完結させたけど、シーズンが進むごとに人気も予算も落ちていく悪循環になっていたよ

アニメの続編制作は本当によく分からん
最近も「夏目友人帳」みたいなよく分からない作品の新シーズンが制作されるというニュースが出たし、どういう過程で決まるんだよ……

どうやって決まるか分からないという話には同意するが、「夏目友人帳」はTVアニメも劇場版も成功して原作も関連グッズも売れ続けている優良IPだぞ?中国市場でも過去に正規配信も劇場版も大成功している。
世代が違ったら知らないのも仕方が無いけど「よく分からない昔の作品」扱いされるような作品ではないし売れた実績がある比較的「分かりやすい」続編制作だろう

権利持っている出版社としては本が売れる原作をアニメ化したいんだよ
出版社が使える制作会社とアニメ化の枠は有限だから、人気のピークを過ぎている昔の大人気作品よりも現在進行形で盛り上がっている、言い方を変えればアニメによる宣伝効果が大きい新作をアニメ化したいわけだな

なるほど……出版社の事情や日本の書籍市場動向はこっちからはよく分からないし意識したことも無かったわ

マンガだろうがラノベだろうが原作付きアニメって権利者側にとっては基本的には広告だからな
IPとして稼げるようになるのはごく一部だ
ちなみに原作者もアニメ化だけでは大した収入にはならない上に純粋に仕事が増える(更に爆死したら作品がバカにされるリスクもある)ので「一度体験したらもういい」みたいなスタンスになる作者も少なくない模様

「ずっと人気が続いている」イメージを維持することが実はかなり難しい。この人気のイメージが無いと一般層は金を払ってくれない
それに加えて原作の展開がパッとしないとかラストで失敗とかになるとファンもバカじゃないから金を払ってくれる人間は急速に減っていく
間が空いたアニメの続編は多かれ少なかれこういった背景で勝負しないといけないので企画が通らないんだよ

「人気があるのになぜ続編が作られないんだ?」として名前が挙がるような作品って元気のいい下の世代も対象になった現在の人気ランキングで考えるとそんなに上の方ではないことも珍しくないからなあ

言ってみれば続編アニメを作って儲けることができなくはないが、手間のわりに儲けが少なくて成功する可能性もそんなに高くないということなのだろう
昔の大人気作品のリメイクでも成功するイメージはあまり無いわけだし

最近の続編作品の大成功例としては劇場版「スラムダンク」があるぞ
ただ「スラムダンク」のように途中から作ってもあまり問題がない作品ならともかく、続編だけ出してもついていけない内容の作品は多いし、前のアニメのオリジナル展開や設定、キャラをどうするかなどの問題がついてきたりもする

「劇場版スラムダンク」は厳密にはアニメの続編ではないからこのテーマの例としては間違いではないけど完全に該当するとも言えない気がする
私は劇場版何回も見に行くくらい楽しんだけど、それとは別に原作者も新作スタッフもアニメ版は否定する方針だというのを聞いて昔のアニメを追いかけてファンになった身としては複雑な気持ちになったよ……

長編TVアニメとしては難しくても、劇場版アニメとしての続編は近頃増えているんじゃないかな
直近でも「ガンダムSEED」や「ハイキュー!!」の劇場版続編が出て大成功している

劇場版の方は相対的に短い時間の作品で良くなるのと、チケットや関連グッズ販売で直接的な収入があるので昔の作品でも続編作りやすいという話を聞いたことがある
TVアニメはディスク売れなくなっているから配信で稼がないといけないわけだが、旧作の続編というのは配信でも苦戦しがちで作品だけでは儲からない

そう言えば配信ビジネスの問題も考えられるね
昔のアニメは配信ビジネスまで考慮した契約になっていないから何かとめんどくさいらしくて、それもまた続編ではなくリメイクになる「大人の事情」の一つになっているのだとか



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の考えや広がっている情報なども含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「最近は中国のオタクの間でアニメ化には人気以上にお金の事情が関わってくるという認識が広まっています。これは中国国内でアニメや実写化の企画が資金不足でグダグダになる、いつの間にか消滅していることを体験したのも影響しているのかもしれません」

「それから商売としても『巨大な中国市場で人気』『将来性がある中国市場』という話を、もう日本の作品でも欧米の作品でもあまり考慮してくれないというのが実感として分かるようになってきましたね……私自身そういうのは信じなくなっているので当然なのでしょうけど……」

などといった話もありました。

アニメ以外にも書籍やイベントのある日本と違って、中国ではアニメが終わると急速に作品人気が冷え込みファンのコミュニティも縮小していきます。
個人的には中国オタク界隈では間の空いた続編に関する人気は日本よりも更に難しいことになりがちといった印象もありますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

9/23修正:誤字脱字を修正しました。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク「日本では現実でも創作でも退学を経歴としてアピールすることもあるのが不思議。普通は隠すものだと思うんだけど……」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

日本も中国も学歴重視な社会なのは共通しているかと思いますが、社会における学歴の価値や扱いなどについてはイロイロと違いがあります。
中国オタク界隈では日本の作品を通じてそういった日本社会における学歴の扱い、学生キャラクターの進路などを見て中国との違いを意識することもあるのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「日本では現実でも創作でも退学を経歴として普通に扱っているのが不思議」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本では現実でも創作でも退学を経歴としてアピールすることもあるのが不思議。普通は隠すものだと思うんだけど……

アピールしているのかは分からないけど、「退学」や「中退」を普通に経歴に載せるのは確かにヘンな感じがする

私も正直に言えば創作でも退学に関してわりと普通に扱われているのは結構引っかかる……学歴が全てじゃないのは知識としてはあるんだけどね

二次元作品でも実写作品でもそういうのがあるよね
例えば作品内で非主流の天才性をアピールする設定として外国の学位の他に有名大学の退学というのもたまにある

日本の二次元作品でも現実でも退学を経歴として誇れるのは優秀な人間、成功した人間だけだぞ。それがこっちの感覚と違うというのは確かだが。
日本社会でも一般人にとって退学は普通に悪いものとして扱われる。日本人の噂話では子供が退学したとかは普通にネガティブな話題だった。

この件について俺は学歴による周囲の視線が中国と日本では違うんだろうくらいに思っていて、深く考えたことはなかったわ

能力がある、成功した人間にとって学歴は大した意味はないんだろう
IT業界の創業者は国内でも馬雲(ジャック・マー)とか学歴スゴイわけじゃないのがいるしね

ウチの国のIT業界だと上の世代は大学中退の人もいるけど、下の世代は院卒が普通みたいになるから本科卒業でも扱い的に厳しくなっているくらいだから退学では……

成功したら退学も自慢できる要素になるのさ
成功してないなら大きな傷でしかないけど

国内の成功者にも気にしない人はいるだろうけど、大多数は退学などの学歴の傷は「ごまかす」「隠す」「偽装する」のを選ぶ
もちろん日本でも学歴偽装はたまにニュースになっているけどこっちほどじゃない感じだし

日本社会というか日本企業で不思議に感じたのは「中退」と書く項目があることだな
こんなの正直に書く人いるのかと思ったが、日本だと学者のプロフィールにも中退の経歴を書く人がそんなに珍しくないのを見ると普通に書くようだ……

さすがに中退をアピールしているわけではないと思う
単に正直に書いているだけではないだろうか?

私もそういう風に受け取っているな
経歴としてアピールするものではないけど隠すほどのものではないから正直に書いているだけ
もちろん中退に関する社会的な感覚はあるんだろうけどね

社会の空気が違うのかなあ
ウチの国でも退学を気にしない人がいないわけじゃないけど、ネットが中心になっている現代では真っ先に見下される部分だから表に出す理由はまずない

統計の数字とか実体験からすると大学や院をきっちり出た人の割合はそこまで高くないはずだが、現代のネット上では全員院卒な勢いだからな……

こっちだとオタクでさえクリエイターの学歴や大学に行かずに就職するキャラのことを気にする!

あるある
そして日本の長編作品のストーリーがぐだぐだな展開になった際には「作者の学歴が低いから」という批判が出るのも珍しくない

いわゆる「名を成した」人間とその背景に関する扱いの違いを感じる興味深いテーマだね
日本だと成功したあとの学歴の価値は相対的に低くなるのだろうか?

ベンチャー企業とかの傾向を見ても中国の方が社長になりたがる人間は多いし、中国の方が「名を成した人間」として自分をアピールできる人間の割合は高そうな気がするけどそこで学歴に関する扱いだかこだわりだかの違いが出るということかね

国内の成功者は底辺、貧しい出身からのし上がったことをアピールするのは多いけどそういうのって退学を隠さないというのとはちょっと違うか
あと日本は社会に出てからも出身校の学閥の影響が大きいと聞くけど……

それは日本に限った話ではなく欧米も変わらないし、現代の先進国では学歴とそこから来るコネは非常に重要だ
ただ学閥は組織内に入ってから、或いは政治など組織同士の連合の際に有効で組織から外れる場合や自分だけの組織を作る場合はあまり関係なくなるという話もある

日本では成功ルートに関して学歴を積む以外のルートもそれなりに存在感があるという印象だ。二次元でも学校卒業後に進学せずに働くキャラが特に問題なく受け入れられているようだしね。

日本の二次元で進学しないキャラに関しては「学費がない」だけでなく「大学で学ぶことが自分の将来希望する仕事と関係ない或いは高卒ですぐに仕事を始めた方が有利」という選択でもあるとか

私も能力があってやりたい事が定まっているなら大学に入るより独立して動いてしまった方が良いという理屈は分かるが、社会的な評価ということでは難しいと感じてしまう

他には日本人からすれば「尖った才能のある人間は大学にいったら小さくまとまってしまう」「天才はむしろ大学に行かないで自分で大成功する」というイメージになるらしい……あまり意識されないけどこの辺りは「なぜ大学にいかないのか?そこで成功を目指さないのか?」と考えるウチの国とはかなり感覚が違う部分ではないかと

現実がどうなのかは分からないが、創作ならスゴイ人物だと明確なら退学という経歴はある種の箔付けになる
実は学校では評価されない、或いは学校などでは評価できない真の成功者といった感じで
何も特別なものがない凡人だと退学は普通にダメなことを表す経歴だ

理工系とか科学技術関連の仕事でなければ学歴の重要性はそこまで大きくないし、日本社会ではそこを割り切っている印象もあるね

日本企業の採用で重視するものに学歴以外の部分がかなりある
例えば日本の就職活動の面接では「ガクチカ」と言う「学生時代頑張ったこと、力を入れたこと」についてが定番の質問として出てくるが、これは明らかに学歴以外の部分、社会的な能力を試す質問だ
もっとも日本でも学歴が無いと足切りになる企業は少なくないので学歴はあった方が良い、学歴を積み重ねた方が強いということ自体は間違いない

この話題を追いかけていて何となく思い付いたんだけど日本企業は院生をあまり求めない、本科卒の方が歓迎されるという傾向も影響しているのかね
本科卒くらいだったら大学入試通って退学しても企業からすればそんなに変わらないとか?

そこは文系と理系でも違うはずだから何とも言えないよ
でも日本は高校卒業で就職する人間が少なくないし、そっちでの成功ルートもあるとされているから大学を退学した程度では経歴のダメージはそこまで大きくなさそう

日本の大学院、特に人文系は卒業が難しいからそれも理由では
「単位取得満期退学」という単位は全部とったけど論文が出せなくて退学するのがとても多い
そういった学生はそのまま就職するか、執筆活動などを行いながら学位取得を目指すかになるので退学も大きなマイナスにはならない……のかな?

根本的な疑問なんだけど日本の大学って退学が珍しくないのだろうか?
中国だと退学する人間はそんなに多くないから経歴に書くのを躊躇するような所もあるわけだが

結局は学歴重視の度合いの違いじゃないかな
中国ほど進学、学歴を重視する国は珍しい
もちろん中国でも地方ごとに違いはあるし外国には更にとんでもない学歴重視な所があるようだけど、少なくとも日本は中国よりも学歴重視一辺倒ではないだろう……



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈にの認識なども含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国は日本よりも更に激しい受験社会になっているので退学したというのは明らかに失敗した人間という印象を持たれてしまいます。ご存知の通り科挙があった中国社会では伝統的に試験によって『上の存在』になるという認識がありました。これは私の個人的な印象によるものですが現代社会では受験とそれによって獲得できる学歴が『上の存在であることの証明』だという考えもあるように思えます」

「また学歴というのは文化のある証明ということにもなりますし、成功者であっても学歴が無ければ文化の無い人間、底辺の人間として軽く見られてしまう所もあります。これは中国オタク界隈で日本の漫画家やラノベ作家が大学に行っていないということで軽く見られる原因の一つでしょう」

といった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「アニメやマンガのキャラの学歴、学歴に関するイベントが気になって仕方がない。設定やストーリーの都合だというのは理解していても、なんだか引っかかるんだ……」

中国オタク「二次元のビームの色による強弱の判別はあるのだろうか?『この色は強い』というイメージのようなものがあれば知りたい」

ちょっと身の回りがゴタゴタしてきましたが、ありがたいことに手頃なネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈ではロボ関係は濃いファンが多いことから、時折妙な話題で盛り上がることもあるそうです。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「ビームの色や演出による強弱の判別」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ふと思いついたんだけど、二次元のビームの色による強弱の判別はあるのだろうか?
「この色は強い」というイメージのようなものがあればそれも知りたい

ビームの色で強さの違いを演出することは多いけど、どの色が強いかは作品次第だと思うよ

緑とピンクは弱い気がする
なんとなく黒が強い気がしたけど黒ビーム使うロボがちょっと思いつかない

黒色破壊光線はエロゲの魔法だし……

そもそも黒いビームという時点で強いけどなんか理屈としておかしくない?という話になってくる
特殊能力としての黒い攻撃はアリだけど

重力攻撃するスーパー系にありそうだが、ビームかと言うと怪しいか。あとはビームマグナムみたいに濃い青が黒に見えるのもある。

俺は白ビームの周りに黒いスパークみたいなのが演出としては一番強そうだと感じたかな

ピンクは当時のアニメ制作会社で余っていた色なので多用された結果、雑魚用みたいな感じになったんだっけ?

SEEDは黄色のビームみたいなレールガンがある世界なのでビームの強さも種類も色では分からない……!

俺は赤がモブも使うビームという印象があるわ

炎の色的に基本的には白系に近づけば強くなるのかな?
でも青が強そうという印象はあまりないかも……

MAP兵器的に焼き尽くすビームは白と赤が混ざっている描写が多いと思う

強いビームになると色が混ざるというか、色が変化し続けるような感じになるね
あと個人的なイメージだけでいいなら、ビームも結局は赤が強い気がする
そんなに強くないビームの色は黄色かな

黄色が強くないというイメージは分かる
私の脳内でも普通のビームは黄色系の色と普通の効果音で飛んでくる

自分はハイマットフルバーストでロボアニメファンとして育った世代なのでたくさん色があると強いというイメージがある

自分もうろ覚えだけど「ガンダムW」だとガンダムの使うビームが緑で強いという描写があったような……

ビームの形状も影響するんじゃないか?特にビームサーベルは緑で変形すると強い扱いになる

そういうのはプラモのエフェクトパーツの印象が混じっているのでは……

色の選択は作品次第だろうけど、基本的には専用機が使う専用の色だと強い
上で言われているように微妙なイメージの黄色に関しても、雑魚がピンクビームでボスが黄色みたいなパターンはある

ビームの色も区別の手段だからな
言ってみれば二次元のキャラの髪の色と一緒!

ガンダムだと白に近い方が強い(高出力)だったような?
「08小隊」でビームの色が変わる演出があったはず

ビームって主に陣営やキャラの違いを表すことが多くて、威力の違いはあまり無い気がする
ビームサーベルの大元である「スターウォーズ」もそんな感じだし

色よりも演出の方が重要
ビームの周囲を別の色が螺旋状にまとわりついているのは強い

ハッキリと螺旋とまではいかなくてもビームの周りにスパークがある演出だと高威力になる

螺旋の演出は確か「宇宙戦艦ヤマト」の頃から使われている演出だね
螺旋状のビーム攻撃はヤマト専用だった

俺はビームは太いか細いかが重要だと思う
リアルに考えたら可視状態になるのがおかしいわけだから、二次元では逆にどれだけ強烈な演出で可視化されるかというのが強さの基準になるのではないかと

確かに極端に太いか細いかだと強いな
あとはビームが貫通した後の影響が強調されてから爆発するような演出のときも強い

私は細く見えるビームが薙ぎ払った後に大爆発するのが強そうで大好きです

ビームに文字が入ったりエンブレムが出たり、人物や動物が浮かび上がるのはめちゃくちゃ強いぞ!

石破ラブラブ天驚拳は反則では?



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈のイメージがイロイロと出ているようでした。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「私の記憶ではロボのビームの色に関してはスパロボ、それも昔遊んだスパロボで学んだ色が刻まれているようです。新作のスパロボで原作通りの色のビームや爆発の演出になったのに、なぜか『元の色と違う!』という感情が出てきました……」
などといった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

9/19追記:
深センで発生した痛ましい事件に関して犠牲者の方のご冥福をお祈りさせていただきます。
この件に関する質問を複数いただいておりますが、恐らく私が調べても現地の反応に関して日本でのニュース以上の話は書けそうにないので記事にすることはないと思います。

個人的にはこの事件が九一八に合わせて発生したであろうこともかなり厳しいと感じました。
中国では満州事変(中国では九一八事変)関係で柳条湖事件の発生した9/18頃から国慶節にかけての間はさまざまなキャンペーンやイベントが行われますし、反日ムードが非常に高まる時期でもあります。
そういった背景もあってか毎年この時期は日本関連コンテンツの規制や、中国のネットでの炎上などのリスクを強く意識させられます。2012年の反日暴動もこの時期だから盛り上がったという面はあるかと思われます。
そして今回の事件や近年の中国における日本関連の扱いや空気を考えると、いよいよ戻れない所に来ているのかなどと考えてしまいます。

中国オタク「最近は国産作品でも永遠の命、不老長寿を良いものだと描かないことが増えてきた気がする。なぜこういう変化が起こったのだろうか?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

近頃の中国では西遊記や封神演義などの中国古典をベースにした世界観の娯楽コンテンツのヒット作が出ているのもあってか、中国オタク界隈でも現代の感覚で中国古典ネタを考察ことが増えているそうです。
またそれに伴って昔と違ってきている部分に関する議論が盛り上がったりもしているのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「近頃の国産作品では永遠の命、不老長寿を良いものだと描かないことが増えてきた」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


最近は国産作品でも永遠の命、不老長寿を良いものだと描かないことが増えてきた気がする
西遊記ネタが分かりやすいけど、他の作品でもそういう扱いが増えている
なぜこういう変化が起こったのだろうか?昔は永遠の命は良いもので外国作品の扱いは理解し難いという感じだったのに。

私も昔と比べてそういった傾向は感じる。
現代社会の人間は世界がどうなっているか、地球の外がどうなっているかも知っているから「老いない」のが良いことばかりではないと考えるようになってきたからだろうか?

情報が増えて望むものが増えた、単純に長く生きるだけという「特典」の魅力が相対的に薄れたというのはありそう

二次元に関しては、長く続くことが良いことではないのが分かってしまった。
特に長編連載でグダグダになる作品や、本編終了後に金儲けのために延命しているのが明らかな作品が目に付くようになったからだと思う!

一応古代の伝説上の長命な皇帝にも服毒死したのは結構いたけど、そういう話ではないか

そんなに難しいことではないと思うが?
結局は人間が不老長寿になるのは無理だと分かったから不老長寿が良いものではないと言って自分をだましている、そういう考え方を周りに押し付けようという人間が増えただけだろう

作品のジャンル次第な所ではある
例えば修真などの神仙になるのが大きな目的になるジャンルでは当然不老長寿が悪く扱われることはない
あと別に不老長寿を否定しようという考えではなく、世界観的にバランスをとるために不老長寿をちょっと後ろ向きに解釈する部分やそれに関するストーリーを加えるような作品もある

そういう変化に関しては現代における西洋系コンテンツの流入による影響がありそうだけど……

日本の二次元作品とかもね
国産ネット小説だと不老長寿が良いものだという扱いの作品は昔から多かったけど、日本の二次元では不老長寿は基本的に「良くないもの」扱いだ

既に言われているけど結局は負け惜しみ、いわゆるすっぱい葡萄だと思うよ。手に入る情報が増えた結果、手に入らなくなったからネガティブに解釈するようになったわけだ。

俺もその考えに同意
古代であれば不老長寿は求め続ける価値がある、いつか実現できるもの扱いされていたが現代の環境では求め続ければ実現できるものではないというのが分かってしまったからだろう

環境の変化もだけど私はそれ以上に流行り廃りの関係の方が大きいと思う
不老長寿を肯定的なものとして描くのが飽きられたから、逆方向に解釈するのが流行っているのではないかと
ジャンルを問わず娯楽分野ではよくある話だ

今の時代「生きることに飽きる」のが想像しやすくなった上に「医療によって無理に生命維持する」ことのつらさも可視化されている
「不老長寿」を求める気持ちはあっても完璧に良いものだと考えるのは厳しい

昔の人間の平均寿命なら「もっと長く生きたい」という考えで良かったんだろうけどね

いつのまにか不老不死に「死ぬ権利が無い」「死にたい時に死ねない」というイメージがついて回るようになってきたのは考えてみれば不思議だ
昔は不老長寿単体ではなく、仙人になってついてくるおまけだったし仙人が死にたがるなんて考えも普通は出てこなかった

長く生きることに関する問題としては自分だけが生き続ける、劣化することがないなどの特殊条件を付けないと嫌だという感覚が生まれたというのがあるかな?
逆に言えば「コードギアス」のルルーシュとC.C.のような相方のいる関係が続くなら悪いものではないという考えになるのでは

創作においては不老長寿を否定的な要素と一緒に描写する方が楽だというのもある
主人公側が不老長寿による恩恵を充分に活用した世界観、ストーリーを面白くするのはかなり難しいぞ?

でもそういう世界観だと一般人の立場は厳しいんだよな
中華ファンタジー世界って変化しない、進歩しない世界だから武侠的なパワーを手に入れられない人間はずっと下の不便な暮らしのままだ
そういう立場の人間は不老長寿とは関係ないんだろうけど、近頃は不老長寿前提の世界にいる一般人の悲哀みたいなものを考えるようになった自分もいる

テーマから少々外れるが、ファンタジー系の長命種族には短命の種族と比べて長い時間間隔による芸術などの創作、短命種族の活動を一歩引いて見守るといった生き方も目立つ
ただこれも強さと知識があってのものだろう
不老不死で良い暮らしをするには権力、強さとセットになっているというのも必要なのにこういった議論ではその部分が軽視されがち

昔の不老長寿って仙人になった際の能力の一つとか、帝王や怪物の求める能力だったし、一般庶民が求めるものではなかったはず
一般庶民のキャラが求めるようになって、不老長寿単体ではダメな部分が顕在化したようにも感じられる

近年娯楽の主流になっている中華ファンタジーも昔の武侠作品も結局は強者であること、社会の規則に縛られない存在であることが基本だからね……

社会の変化に伴ない悩みの方向、具体性が変わった
今は金持ちキャラは大体悩みを抱えているし、自分の悩みは他人には理解でしてもらえないという話になる
また逆に餓死することの恐ろしさを想像できる人はあまりいない

こういった考え方が広まる理由としては科学の発展もあるだろうし景気の悪化の影響もあるだろう
しかし俺にとって一番大きかったのは新型コロナの流行によって生活が変わってしまったことだ
うちの爺さんは新型コロナ流行前は友達や親戚連中と集まって騒ぐのが大好きだったけど、今では日がな一日テレビを見ているだけになってしまった。
親しい友達もいなくなり時代の変化や新しい社会システムについていくのが難しくなっても生き続けるのはきつい……

現代では不老ではないとはいえ長く生きられるようになって長く生きることの楽しくない部分がたくさん目に付く時代になっている
そもそも長生きしても金がなければ良い生活はできないし、今住んでいる場所がずっと良い環境でいられるとも限らないというのが分かってしまう

昔と違って将来が良くなっているという考えはできなくなっているのがつらい
それと今は不老長寿=自分ひとりだけで生きていくイメージなのもつらい
昔の仙人関連の不老長寿だって仙人や修行のコミュニティはあったのに

現代社会は便利にはなっても将来の不安が消えるわけではない、むしろ就職とか他人との比較とかで精神的に追い詰められたりするし精神的な負担は増えていく気がする
昔はもっと単純でいられた、不老長寿だけに憧れていられたのではないかと

昔は平均寿命短いし、簡単な病気やケガでも死ぬときはあっさり死ぬから不老長寿に憧れるのも当然だ
逆に現代社会だと普通に生活している分には簡単に死なないし金があれば手に入る楽しめるものだってたくさんあるから長く生きることだけが憧れの対象ではなくなった

言っては何だが、現代では「長生きすれば良いことがある」という実感が薄れているというのも何かと影響してそうだ

言いたいことは理解できる。
これに関して私は昔のSFと今のSFの違いにも近いものがあると感じている。昔のSFは科学で世界をなんでも変えられたが、今は科学の力で災害から逃げることになる。

他にはリソースが有限という考え方が広がったのもあるかな?
中華ファンタジーでもいわゆる霊気的なものが有限という世界観は出てきていて、強い存在がたくさん使うと弱い存在が使える量は減っていく、そして差は拡大するし最後は霊気が無くなってしまうという考えにもなるので不老長寿がずっと不滅で安定したものとは考えられなくなる

昔と違ってふわっとした認識ではいられないんだよ。そしてそれが創作にも影響する。
「安心」のために設定ばかり積み重ねても見る側にとっては面白くなるどころかつまらなくなる

現代だと考えるきっかけはリアルでも二次元でも結構あるからな
「フリーレン」や「ダンジョン飯」とか長命を否定するわけではないが、単純に良いものとも描いてないから結末には引っかかるものがある
しかし寿命の違いから生まれる印象的なストーリーというのもあるわけで

ここまで話題を追いかけてみたけど、不老長寿を悪く描くだけなのも結局は想像力の不足だと思う
悪い方だけに解釈するのはどうなのかと

とは言え現代だと家族や友人が自分より先に死ぬ、親しい人や愛する人が死んだ後も苦痛を抱えながら自分は生き続けているというのが体験しやすく、或いは想像しやすくなっている
現代はそういった社会になってきているのだから、不老長寿を単純に良いものとして扱うのもある種の想像力の不足な気がしてくるかな……



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国のネット上のネタで考えるなら二次元の他にもSCP関係からの影響もありそうです。私自身もSCPを追いかけてから永遠の命に対する考えがかなり変わりました。一度そういう解釈をする情報が入ると単純に永遠の命、不老長寿を肯定するのが難しくなります……」

などといった話もありました。

不老長寿とは直接関係ないかもしれませんが、中国関係の情報を追いかけていると中国で安定した老後を送る、平穏にこの世からオサラバすることの難しさというのは何かと意識してしまいますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

10年程前の記事になりますが、よろしければご参照ください。
中国オタク「永遠の命って死ぬより怖いことなの?」

中国オタク「皆は初めて二次元で出会ったバッドエンド作品ってなんだった?まだバッドエンドがあるとか想像もしなかった時期に出会った、作品を追いかけた末の体験を教えてほしい」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈は日本と比べてバッドエンドを嫌う傾向が強いという話がありますが、それとは別に特定の作品のバッドエンドが強烈な印象を残して話題になり続けることも少なくないのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「皆が二次元で初めて出会ったバッドエンド作品」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
(話題が話題なのでかなりネタバレが含まれていますのでご注意を)


皆は初めて二次元で出会ったバッドエンド作品ってなんだった?
まだバッドエンドになるなんて想像しなかった時期に出会った、作品を追いかけた末のバッドエンド体験を教えてほしい

短編じゃなくて長編の話ってこと?

長編、作品を追いかけ続けて最後にぶち当たったバッドエンド体験についてを頼む!
あとバッドエンドという解釈については個人の主観で問題ないので思いつくままに語ってくれ!

分かった。短編なら「秒速5センチメートル」を挙げようと思ったが、長編なら「アルドノア・ゼロ」。「秒速5センチメートル」はその終わり方に浸れたけど、「アルドノア・ゼロ」は納得いかなくてしばらくの間モヤモヤが続いたし作品アンチになってしまった。

自分の場合は「CLAMP」作品のどれかだったと思うけど……記憶がはっきりしない

「ギルティクラウン」のバッドエンドが私のオタクの深みにはまるきっかけだった
考えてみれば当時はバッドエンドが評価される雰囲気もあったし今ほどバッドエンドで炎上することもなかった

俺は無難に「Fate/Zero」で経験したけど、最近の「サイバーパンクエッジランナーズ」のように最初から「バッドエンドの名作」と知って見ているなら炎上しないし受け止められる人も多いのではないかと

「CLANNAD」
当時は大泣きしたし今でも見ると涙が出てくるよ

二次元じゃなければ「三国演義」か「水滸伝」のどっちかだと思うが、二次元だとたぶん「バジリスク 〜甲賀忍法帖〜」

最初のバッドエンドは恐らく「Air」だと思うんだが、バッドエンドとしてのダメージはそれほどでもなかった
その後に見た「Angel Beats!」とかの方がダメージ大きい

昔「sola」という作品があってだね

オタクの先輩に含蓄のあるスゴイ作品だと薦められた「今、そこにいる僕」
確かにスゴイ作品でスタッフも豪華だったが私は見終わってから2か月は引きずった

ラノベだけど「イリヤの空、UFOの夏」には衝撃を受けたよ
オタク向け作品で分かりやすく萌えイラストの挿絵な作品なのにこういう終わり方するのかと

解釈が分かれる作品だろうけど自分にとっては「コードギアス」の「R2」だね。中学の頃だった。
ルルーシュが死んでる死んでないの激論でしばらく盛り上がったのも良い話だし、その後の展開についても今となっては良い思い出だ

上の世代には「エヴァ」の旧シリーズが初バッドエンドだったという人は結構多そうだけど……

いや、案外そうでもないんだよ
こっちで放映された「エヴァ」のTV版の最後は何だかよく分からなかったし、旧劇場版は海賊版経由だから人生初のバッドエンドな人は逆に少ないと思う

オタクになってからまだそんなに経ってないので大して昔の作品ではないけど「四月は君の嘘」かな
作品の知識が増えるにつれてあれが予定調和なのだと理解するようになったが、見ていた時の自分の感情は間違いなくバッドエンドだった

その気持ち、俺も何となく理解できる
このテーマだと俺にとっては「アカメが斬る!」が該当するけど、当時はそういう展開がお約束だと知らなかったから衝撃を受けたよ

自分にとっては「Phantom」がそんな感じだったなあ

この話題で思い出した「この醜くも美しい世界」
そういう作品が流行っていた時代だったのかね

そういう時代だったのさ
ちなみに俺は「最終兵器彼女」が初のバッドエンドだった

Keyの作品とかを見ても分かるけど二次元にはバッドエンドが作風のクリエイターとその需要が常に存在するのだろう

二次元のバッドエンドにも流行りのようなものがある
分かりやすい所では虚淵玄のヒット以前と以降の違いとかね
私が二次元で最初に意識したバッドエンドのアニメは「喰霊-零-」だったけど、大体その頃にはウチの国のアニメファンにもバッドエンドを最初から警戒する空気が出ていたと記憶している

「クロノクルセイド」だった
短編作品や実写映画ならわりと耐えられるし事前情報があれば覚悟はできるんだけど、長編を追いかけてバッドエンドになるのは厳しい……

「クロノクルセイド」は原作版はまだ救いがある、と見せかけて実はそっちも救いが無いというのがヒドイな!

このテーマで久々に意識したが作品の名前が出てこない……
たぶん虚淵玄の作品で暗殺者の男女コンビが主人公で最終話でエンディングに入るタイミングで急に暗殺者が出てきて主人公が殺されて終わる
作品の名前は思い出せないのに見たあと数日よく眠れなかった気持ちは今でも思い出せる

上で出ている「Phantom」だろうね。原作ゲームのバッドエンドをあえてアニメ化したあの唐突なバッドエンドは混乱しながら怒っている人が当時も少なくなかった。

「Phantom」は原作ゲームにも無いオリジナル展開でバッドエンドだったはず
だから日本のファンも荒れたらしい

「白鴿島」「環保剣」「神厨小福貴」など、一昔前の国産アニメは明らかなバッドエンドやビターエンドな作品があったので、その頃のテレビアニメを見ていた子供にとってはそれが初めてのバッドエンドアニメになっていたのではないだろうか?

「環保剣」とか完全な悪の勝利EDだったよな……ラスボスを倒すためのアイテムを揃えて武器完成させて挑んだら実はもう一つ必要なアイテムがあって敗北とかよくやったもんだよ

子供の頃はアニメにバッドエンドがあるなんて考えもしなかった
ついでに私は昔TVで見た「セーラームーン」が個人的にはバッドエンドに近い印象になった
それまでバトル要素があってもコメディの入った展開だったのに最終局面に入るとセーラー戦士達が惨たらしく死んでいく全滅展開
後で復活するとはいえかなり引きずるトラウマになった

個人的な主観でいいなら「千と千尋の神隠し」
「またどこかで会える」という言葉の通りだったらよかったのに



とまぁ、こんな感じで。
中国に入った日本の作品事情も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「昔の中国の国産作品にはバッドエンド、いわゆるビターエンドな作品も少なくありません。子供向けでも容赦なくバッドエンドになることもありました。例えばアニメの『環保剣』などは敵側が優秀で主人公にレベル上げをさせない、ボスを倒すための最後のアイテムはボス自身が確保と嫌なリアリティ重視でした。今ならば環境保護がテーマなので人間の心が変わらなければダメだという話も理解できますが、当時アニメを見ていた子供の私はショックを受けたので納得はしていません」

「個人的な印象になりますが、中国ではネット小説が娯楽の中心になってからバッドエンドを提供する作家は減ったように思います。ネット小説ではバッドエンドにするのは直接的な収入に負の影響が出ますし、炎上して作家に対する攻撃が発生するのでリスクが高過ぎます。言い方を変えれば、作家と読者の距離が近くなったのでバッドエンドが難しくなったということなのかもしれません」

などといった話もありました。

現在の中国では日本よりもクリエイターとの距離が近いような空気もありますし、作品の反響に関して考えなければいけない中国独自の事情というのもイロイロとあるのでしょうね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
百元籠羊
十数年の中国生活をとりあえず終えて帰国。のんべんだらりと生息中。
中国でのエネルギー源は刀削麺と煎餅果子(中華クレープ)でした。最近は日本でも刀削麺の美味しいお店が増えてきて嬉しいです。

中国に広まっちゃった日本のオタク文化や、中国のオタクな若者達に関する質問、更には当ブログへのネタ提供にツッコミなど大歓迎でございます。

コメントに書くのは何だというのでしたら、baiyuanlongyang「at」gmail.com (「at」を@にかえてください)の方にメールを送ってくださいませ。
このブログのまとめ+αな本 「オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力」 が出ています。
ちなみに「中國宅宅的憂鬱:日本萌力,平息中國人的怒氣」というタイトルで中国語繁体字版も出ております。 こちらの記事で書籍内容についての簡単な紹介をさせていただきました。
「日・韓・中 トンデモ本の世界」で、中国オタク事情に関するコラムを2本書かせていただきました。

ブログではまとめたり詳しく書いたりするのが難しい内容を書く機会をいただけたのはとても有難かったですし、トンデモ本シリーズなので読者層も濃いということで「ある程度濃い方向で書いてもOK」と、昔出したブログのまとめ本よりもツッコんだ内容を書けたのも楽しかったです。
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