最近サッカーの敗退を受けて、「ジャパンズウェイ」について語っているツイッタラーが多いです。
ジャパンズウェイ、ってなんだというと、いあのサッカー協会の田嶋さんが言ったことみたいで、ハリルホジッチ解任からの西野氏就任の際に「日本路線で行く」という意味で発言されたとか聞いてます(不正確だったらすみません)。
現状の代表も森保一監督がA代表から五輪代表までカバーしており、まさしく日本人体制で「ジャパンズウェイ」と言われていますが、これは代表にとって最適な体制じゃないだろという批判になっているわけです。
この是非についてはツイッターのサッカー界隈で語られているので、気になる方はそこを見ていただければいいと思うんですが、今回はサッカーではなくて格闘技の話です。
日本は格闘技も「ジャパンズウェイ」になっている気がしているからです。
‘本の格闘技の「ジャパンズウェイ」。
MMA(総合格闘技)においては、日本最大の団体は「RIZIN」ですが、これはPRIDE時代から続く「リング」を用いたものとなっています。
しかし世界の潮流は最大団体「UFC」が(勝手に?w)作ったルール(ユニファイド・ルール)を踏襲する、みたいな流れになっているのです。これは総合格闘技専用の「ケージ」を用いてやるルールになっています。細かく言えば試合場の際の攻防がリングとケージで全然違うようです。
リングで格闘技をやっている格闘技はもちろんありますが、大体の格闘技は世界の潮流にならってケージに移行しているケースが多いです。
そういう意味ではRIZINは独自のジャパンズウェイを貫いているといっていい気がします。
そして「立ち技」においても日本は肘・組み膝を厳格に禁止する「K−1ルール」が流行っています。ここまで組み膝を禁止するルールは他ではあまり見ません。これもジャパンズウェイ。
ワールドグランプリは開催しますが、海外開催は全く視野に入れておらず、変な話日本人だけで大会が成り立つようになっています。
そんなわけで、日本の格闘技もかなりジャパンズウェイを行ってる気がします。
それが悪いのか?についてですが、筆者は悪いとは思いません。
▲献礇僖鵐坤ΕДい慮績
日本のジャパンズウェイは格闘技にどういう恩恵をもたらしたか。
それは日本で完結する、という部分です。厳密にはMMAに関してはRIZIN→UFCの流れがないことはないです。マネル・ケイプという、朝倉海にも勝った強豪がいたのですが彼はUFCに行きましたし、別階級で王者だったトムフィック・ムサエフもUFCとRIZINで契約を悩んだ、というのもあります。
しかし、それでもUFC「傘下」アピールをしない強みはあると思います。もしユニファイド・ルールを採用し、明白にUFCの傘下です、と大っぴらに言えば、RIZIN興行内でUFCの存在を隠すことが出来ず、「ここで活躍したらUFCに行くからね〜」って、活躍した選手やチャンピオンが渡米する雰囲気になったらどうでしょうか。
野球のMLBやサッカーの欧州よろしく、大谷翔平や三苫のような選手のように活躍したらUFCへさよならバイバイになるわけです。野球やサッカーのように人材豊富ならいいけど、競技人口が少ない格闘技で安易に渡米されたら痛手なのは明白です。
しかもUFCに行くと、ケイプのように大苦戦するケースもあるわけです。日本で強豪でもUFCのレベルは別格。ここで活躍してたRIZINのエース、堀口恭司がいかに化け物かわかるものです。
そういう意味では日本で完結するRIZINの環境は決して悪くないと思います。
そして立ち技ではK−1はその傾向が強い。K−1ルールで上位にいるものがないからです。
実際はいまのK−1ha「K−1グローバル」の日本版らしいのですが、世界版が全く機能しておらず存在していないことから、完全に日本で完結するジャパンズウェイの極み、になってしまったようです。
なのでK−1で王者になれば頂点であり、そっからムエタイや欧州キックに行こう、というのは別物の挑戦になるので、基本的にはK−1にとどまって地位を上げていこうぜ、となる(実際にはもろもろあってRIZIN行ったりするケースが少なくないが)。
K−1でやることやって那須川天心を求める武尊のようなケースはありますが、基本的にはK−1の中で争う、という頂点を維持できているのはジャパンズウェイ、つまり外に対抗する巨大組織がないことの強みになっていると思います。
今後のジャパンズウェイの行方
今後、このジャパンズウェイは保てるのか、の鍵は正直言えば団体の興行力がすべてだと思います。
あくまで民間の団体興行であり、スポーツ協会のような公益性がまったくないのがプロ格闘技であり、言ってしまえば私企業なわけです。稼げないなら倒産、稼げるなら維持・発展という単純な世界です。
なので、変な話ファンに嫌われても会長の私物化で乗り切れそうなサッカーなんかとは違い、格闘技はジャパンズウェイが客に受け入れられないと話にならない、つぶれることになると考えられます。
今のところはRIZINのバンタム級トーナメントやK−1を支持する人はそれなりに盤石で、RIZINもコロナ禍による経営危機を脱して、一応興業が打てる算段が立ったので、数年は大丈夫な気はします。特にK−1は無名な大会からしっかり客が入る仕組みもあるので、経営陣の気まぐれ解かなければしばらく維持できそうです。
サッカーでは「世界で通用しない、遅れている」と言われ忌避されるジャパンズウェイですが、格闘技においては「独立」を保つ意味で、非常に重要である気がします。
なのでしばらくはジャパンズウェイは維持されるし、RIZINはケージには移らないんじゃないかなとは思います。
いじょ。
ジャパンズウェイ、ってなんだというと、いあのサッカー協会の田嶋さんが言ったことみたいで、ハリルホジッチ解任からの西野氏就任の際に「日本路線で行く」という意味で発言されたとか聞いてます(不正確だったらすみません)。
現状の代表も森保一監督がA代表から五輪代表までカバーしており、まさしく日本人体制で「ジャパンズウェイ」と言われていますが、これは代表にとって最適な体制じゃないだろという批判になっているわけです。
この是非についてはツイッターのサッカー界隈で語られているので、気になる方はそこを見ていただければいいと思うんですが、今回はサッカーではなくて格闘技の話です。
日本は格闘技も「ジャパンズウェイ」になっている気がしているからです。
‘本の格闘技の「ジャパンズウェイ」。
MMA(総合格闘技)においては、日本最大の団体は「RIZIN」ですが、これはPRIDE時代から続く「リング」を用いたものとなっています。
しかし世界の潮流は最大団体「UFC」が(勝手に?w)作ったルール(ユニファイド・ルール)を踏襲する、みたいな流れになっているのです。これは総合格闘技専用の「ケージ」を用いてやるルールになっています。細かく言えば試合場の際の攻防がリングとケージで全然違うようです。
リングで格闘技をやっている格闘技はもちろんありますが、大体の格闘技は世界の潮流にならってケージに移行しているケースが多いです。
そういう意味ではRIZINは独自のジャパンズウェイを貫いているといっていい気がします。
そして「立ち技」においても日本は肘・組み膝を厳格に禁止する「K−1ルール」が流行っています。ここまで組み膝を禁止するルールは他ではあまり見ません。これもジャパンズウェイ。
ワールドグランプリは開催しますが、海外開催は全く視野に入れておらず、変な話日本人だけで大会が成り立つようになっています。
そんなわけで、日本の格闘技もかなりジャパンズウェイを行ってる気がします。
それが悪いのか?についてですが、筆者は悪いとは思いません。
▲献礇僖鵐坤ΕДい慮績
日本のジャパンズウェイは格闘技にどういう恩恵をもたらしたか。
それは日本で完結する、という部分です。厳密にはMMAに関してはRIZIN→UFCの流れがないことはないです。マネル・ケイプという、朝倉海にも勝った強豪がいたのですが彼はUFCに行きましたし、別階級で王者だったトムフィック・ムサエフもUFCとRIZINで契約を悩んだ、というのもあります。
しかし、それでもUFC「傘下」アピールをしない強みはあると思います。もしユニファイド・ルールを採用し、明白にUFCの傘下です、と大っぴらに言えば、RIZIN興行内でUFCの存在を隠すことが出来ず、「ここで活躍したらUFCに行くからね〜」って、活躍した選手やチャンピオンが渡米する雰囲気になったらどうでしょうか。
野球のMLBやサッカーの欧州よろしく、大谷翔平や三苫のような選手のように活躍したらUFCへさよならバイバイになるわけです。野球やサッカーのように人材豊富ならいいけど、競技人口が少ない格闘技で安易に渡米されたら痛手なのは明白です。
しかもUFCに行くと、ケイプのように大苦戦するケースもあるわけです。日本で強豪でもUFCのレベルは別格。ここで活躍してたRIZINのエース、堀口恭司がいかに化け物かわかるものです。
そういう意味では日本で完結するRIZINの環境は決して悪くないと思います。
そして立ち技ではK−1はその傾向が強い。K−1ルールで上位にいるものがないからです。
実際はいまのK−1ha「K−1グローバル」の日本版らしいのですが、世界版が全く機能しておらず存在していないことから、完全に日本で完結するジャパンズウェイの極み、になってしまったようです。
なのでK−1で王者になれば頂点であり、そっからムエタイや欧州キックに行こう、というのは別物の挑戦になるので、基本的にはK−1にとどまって地位を上げていこうぜ、となる(実際にはもろもろあってRIZIN行ったりするケースが少なくないが)。
K−1でやることやって那須川天心を求める武尊のようなケースはありますが、基本的にはK−1の中で争う、という頂点を維持できているのはジャパンズウェイ、つまり外に対抗する巨大組織がないことの強みになっていると思います。
今後のジャパンズウェイの行方
今後、このジャパンズウェイは保てるのか、の鍵は正直言えば団体の興行力がすべてだと思います。
あくまで民間の団体興行であり、スポーツ協会のような公益性がまったくないのがプロ格闘技であり、言ってしまえば私企業なわけです。稼げないなら倒産、稼げるなら維持・発展という単純な世界です。
なので、変な話ファンに嫌われても会長の私物化で乗り切れそうなサッカーなんかとは違い、格闘技はジャパンズウェイが客に受け入れられないと話にならない、つぶれることになると考えられます。
今のところはRIZINのバンタム級トーナメントやK−1を支持する人はそれなりに盤石で、RIZINもコロナ禍による経営危機を脱して、一応興業が打てる算段が立ったので、数年は大丈夫な気はします。特にK−1は無名な大会からしっかり客が入る仕組みもあるので、経営陣の気まぐれ解かなければしばらく維持できそうです。
サッカーでは「世界で通用しない、遅れている」と言われ忌避されるジャパンズウェイですが、格闘技においては「独立」を保つ意味で、非常に重要である気がします。
なのでしばらくはジャパンズウェイは維持されるし、RIZINはケージには移らないんじゃないかなとは思います。
いじょ。
コメント