☆もと中年のつぶやき☆

中年の頃から続くこだわりおやじの日記 ただそれだけのこと(^_-)-☆

カテゴリ: 上高地~新穂高ロープウェー

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11月15日は、親父の一周忌。
変わり者で形式的なことを好まなかった故人には、省略して何もしないかもしれない。その方がいいかもという連絡が1月前ほどにあり、その時から心の中ではある計画を考えていました。
結局、田舎では周囲の人達の意見もあり、一応お決まりの事をすることになったのですが、ここは変わり者の親には変人の次男あり。
強行^^することにしました。

田舎の家に上高地から見た穂高を描いた「絵」がずっと飾ってあって、親父はこの絵を見て「ここは上高地と言って日本で一番綺麗な場所なのだ。」と、とても個人的な感想をいつも言っていたものです。
子供心には、「そんなもんかな?」という程度でしたが。

その親父が生涯でただ一度(たぶん)ここを訪れたのが、私が高校生の夏。2人で「槍ヶ岳」に上り「穂高」を縦走しようというものでした。
自分にとっても上高地はその時が初めてで、新島々から乗ったバスが釜トンネルの急坂を喘ぎながら登り、大きく右にカーブを切った瞬間に大正池越しに見える穂高連峰がフロントガラスを通して見えた時の感動は今も良く覚えています。
その後、上高地~横尾から長大な槍沢コースを辿り、槍ヶ岳に登るのですが、親父の体調が思わしくなく山頂直下の槍ヶ岳山荘で1泊し、翌日はそのまままた槍沢を下り引き帰すことになりました。
日の暮れかかった山頂では、残念そうに穂高の方を見ながら「また、来ればいい」と何度も言っているのだけれど、その時そういう弱さを子供に見せないといけなくなったあの頑固な変人おやじの体調はよほど良くなかったのだろうと思います。

槍ヶ岳から大キレットを越え北穂までの間は、その時から何故か未だにそのまま残ってしまって、この周辺ではまだ歩いていない場所になってしまいました。
その後一度逆コースの計画があったのですが、その時は「九死に一生」的な展開で歩けていないのです。
そのことはまた機会を見つけて書こうと思いますが・・。

そんなわけで、上高地は親父との思い出の場所のひとつ。
つい2ヶ月前に通った「新平湯温泉」に宿を取り、変人おやじの一周忌を自分流にやってきました。

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周辺はこんな感じ。
紅葉のシーズンが既に終わり、静かです。
この辺りは、岐阜県。
手軽に関東から来られるようになったのは、「安房トンネル」のおかげです。
今は無料実験区間ですが、片道750円、払っても余りあるものがあります。

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平湯から上高地行きのバスに乗るために止めた「アカンダナ(意味不明^_^;)駐車場」。1000台くらい駐車できるらしい。1日500円で、平湯バスターミナルへは無料シャトルバスが出ています。
この時は10台くらいしか止まっていません。若いカップルとタクシーに相乗りして上高地に入ることにしました。天気が心配。この時期雨なら、雪に変わる心配もあります・・。

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左から、西穂高岳、中央は奥穂高岳、右へ吊尾根から前穂高、手前に広がる大きな沢は岳沢です。

上高地は、11月15日が閉山祭。行ったのは14日ですからぎりぎりでした。
その日を境に、普通の格好では入れなくなります。釜トンネルからゲートが閉鎖され翌春までタクシーやバスの通行も出来ません。売店などもこの日で終わりです。
雲が多い割には、山の上まで見えました。
相変わらず、河童橋は観光客の撮影スポットですが、橋の写真がないですね^^
景色をひとりじめしたいからです(^^)

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河童橋の袂にあるビジターセンターから梓川沿いに奥に入ります。
すぐ横一帯は小梨平キャンプ場。今は静かだけど夏場の喧騒はどうかな?あまり人が多くいないといいけど・・
目印は、白樺かシラビソの細い3本の木の下。
持ってきた遺骨を埋め、石を集めて線香を立てます。よかったな、いい場所があって・・

今年、故郷の山に散骨することは出来ませんでしたが、これまで5月に熊野古道、6月に八ヶ岳と連れて行きましたが、ここは故人にも思い出の地。ロケーションだって最高の場所が見つかりました。

・・自然を愛した変人頑固おやじ ここに眠る・・

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のんびり昼食を食べ、バスターミナルに戻ってきたら、なんと青空が出てきました。
午前中の雲では諦めていたけれど、これでロープウェイに行って見ようとその気になってきました。

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新平湯温泉から車で20分で新穂高温泉。
ここから、ロープウェーで一気に標高2150mまで上がります。

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陽は西に傾きかけていましたが、この見事な景観に出会えました。
天候は期待していなかっただけに、感激です。

右の大きな山容が西穂高岳。上高地はこの裏側です。
中央が南岳あたりから槍ヶ岳へ続く稜線。槍ヶ岳は雲の中です。
左へ、樅沢岳、双六岳、左端は笠ヶ岳です。

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槍ヶ岳が、その姿を現してくれました。

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下りのロープウェイの最終時間ぎりぎりまでこの景色を堪能し宿に戻りました。

翌日は朝から雨。
この天候の中で考えてみれば奇跡的。槍を見せてくれたってのは、もしかしてあの頑固親父も「ありがとう」って言ってくれたのかなあ・・・だといいけど(^^)v

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