父「本当に来よった…。」
真剣な顔で猟銃に弾をこめ始めるのを見て、俺も怖くなってきた。
Aさんはお経を唱え始め、嫁は娘を母親に預けた。
「うおもーす。うおもおおおおおす」
声が近づいてくると、嫁にも異変が起きはじめる。
嫁「ヴヴヴウヴヴヴウヴヴヴヴヴヴヴウヴヴヴウヴヴヴ」
嫁が突然唸りだし、ドンドンと窓や壁に当たる。
後からわかったんだけど、このドンドンと当たってたものは犬のタヒ骸の一部で、まだ新しかった。
親父は何も言わなかったのだが、そう言う事だと思う。
俺も平静を装ってたけど、内心はタヒぬほど怖かった。
呼吸も上手くいかず、鳴き声が近づいてくる事が本当に怖かった。
A「今から、誰も一言も話さないで下さい。それと、娘さんの口にタオルか何かで塞いで下さい。今は何をしても起きませんが、念のためにお願いします。」
事前に話すな。と言われてたんだけど、嫁は既に唸ってた。
もう嫁がどうなるのか心配で、泣きそうになってた。
「ゔぉーもーす ゔぉーもーーす ゔゔ」
鳴き声が家の前で止まると、一定だった鳴き声が乱れ始める。
赤ん坊?みたいな声が玄関から聞こえてきた。
親父は無言で、猟銃を玄関に向ける。
Aさんはお経を唱え、嫁は唸ってる。
「あけてー あけてー あけてー もうず 」
これをそれはひたすら繰り返していた。
性格には あけてー↑ と楽しそうにしていたように感じる。
玄関から離れようとはせず、ノックもして来ない。
俺は何故かわからないけど、この状態でピザ注文したら…。とかわけわからんこと考えてた。
何時の間にか嫁が唸るのを辞め、ユラユラしてた。
だけど、怖くて動けなくて、ただ玄関の方を見てた。
「あけてーーー あけてーーー 」
多分、それは十分ぐらい続いた。
次第に鳴き声聞こえなくなると、五分後ぐらいには静かになった。
嫁は何時の間にか、座ったまま寝てた。
A「どうやら行った様ですね…。」
俺「嫁と娘は大丈夫なんですか?」
A「えぇ、恐らくは…。でも、もうこの土地には帰ってこないように…。それと深い山にも今後は一切入らないように…。あれは諦めが悪いですから…。」
帰れなくなりました。
俺自身、この事に興味が湧きました。
とは言っても守る術や情報が欲しかったのです…。
結局、父親は詳しい事は言ってくれませんでした…。
ですから、直接、Aさんにアポもとらず自宅に乗り込みました
1はそこで生まれ育ったんでしょ
今まで何も聞いてこなかったのか?
いえ、特には何も聞いてないです。
普通に友達と山付近でも遊んでましたしね。
でも、山は霊以前に危ないとの認識は教えられてきたのでありました。
Aさんは驚いたようでしたが、俺が家族が心配性だと粘ると
自宅に上げて下さいました…。
自宅は広く、清潔感に溢れていました。
俺「あれはなんなんですか?」
A「言い伝えや呼ばれ方は様々です。一貫してるのは、山に住み、動物を喰らう。と言う点です…。動物に取り憑き、山を徘徊します。取り憑かれた動物は次第に腐り、腐りきり前に別の器を探します。」
ここから、覚えてるだけ書く
あれは残虐で決していいものではないが、同時に恵や富をもたらすとも言われている。
あれが住む場所はそう言う因果があるのではないか。と言っていた。
人を攫う事もあり、憑依するか、喰うかはわからない。
↓ここちょっとわかんなかった
>>23
>後からわかったんだけど、このドンドンと当たってたものは犬のタヒ骸の一部で、まだ新しかった。
娘が散歩連れてった犬のタヒ骸じゃないか?
恐らくそうでしょう。
残骸の一部に毛が残っていて、その毛がそっくりでしたから。
Aさんの話では、生きたまま喰うらしいです…。
俺も独学で調べてみると、ヒサルキと言うものを見つけました。
姿は娘しかみてないのですが、非常に酷似しているようのに思えます。
因みに、娘と嫁に異常はなく、元気です。
嫁にあの時の事を聞いてみると、途中から記憶がないようで…。
以上です。有り難うございました。
あぁ、それも訪ねました。
A「わからない」
らしいです。
Aさん自身も、これが二度目らしいです。
先代?の方も同じように追い返したらしいのですが、屋根で暴れたとの話はあっても、家に上がってきたとの話はないとの事。
あれは、こちらが招き入れないと入れないそうですが、接触したものは招き入れるらいいです。
タヒ人が出なくて良かった
どうやら一部では有名な人らしいです。
家業を継いだらしいのですが、Aさんはご結婚されておらず子供もないので、私の代で終わる。とも言ってました…。これから同じような事があればどうなるんでしょう…。
有り難うございます。
娘に聞いてきました。
人間の顔があって、毛がところどころ抜けてた。ぐらいの情報しか得られませんでした。
三年とちょっとです。
こえええ
キャンプ地の日帰りぐらいなら大丈夫と言ってましたが、
何があるのかわからないため避けてます。
うちの家は完全に海派になりました。
娘さんも大きくなったら・・・
軽い程度なら行かせるようにしています。
あまりに山奥に行く場合には、
学校側にはアレルギーの問題と家庭の事情と言う事にします。
最後に…。
俺も山の近くに住んでいたのですが、山には何か不思議なものがあると思います。
じもとの人達は山を恐れ、山を讃え、時に崇めます。
遊び半分で行くには危険だと思います。
だけど、それでも山には魅力があります。
どこにもルールがあるんだと思います。それを守って楽しく行ってください
本当、無事でよかった奥さんと娘さん
お供えとかしてるから信じるわ
とりあえずパソツ洗ってくるわ