登場人物
私子……とんでもないデブス。中2で80kg。ビビり。
ギャル……その名の通り。陰湿ないじめをする。
E子……頭脳派。パシリを集めていく。ギ.ャ.ル.の腰巾着も行いギ.ャ.ル.の威を借る奴。
I美……E子のパシリのターゲット。地味子。
デブスの私はギ.ャ.ルの陰湿ないじめのターゲットにならないように、早退を繰り返し逃げ回っていた。
そんな中、E子は話しかけ、仲良くなれそうだったがだんだんとパシリにされていき、E子からも逃げるように。
多分早退を繰り返す私をパシリには使えないと思ったようですぐにE子は離れた。
私のときと同じようにパシリ使いしていってた。
ある時、詳しくは分からないが、どうやらI美はE子に歯向かったようで、E子はギャルに「I美がギャルの事を悪くいっていた」と嘘を吹聴し、I美はギャルからのいじめを受け始めた。
椅子に接着剤が塗りたくられスカートを汚されたり、財布を盗ったり、髪の毛にガムを付けられたり……
私が早退を繰り返す罰で、そしてギャル達も何かの罰で、同じ教室で居残りをさせられたことがあった。
生きた心地がしなかったが、早く終わらせようと黙々と課題をこなしていた。
ギャル達は身が入らないようでペチャクチャと喋っていた。
そのなかで「マジでI美ウザイ。アタシらの事なめてるよな」みたいな話が聞こえた。
そこでようやくI美が苛められた経緯を知り、おかしくないか?と思った。
地味子なI美がわざわざギャルを敵に回すようなことを言うかなぁ?と思った。
案の定、私が先に帰る事になり、帰り際にギャルに「私はE子にパシリにされかけていたし、I美もE子のパシリをさせられている。本当に悪いのはI美なのかな?」と言い、逃げ帰った。
そしたら昨日の今日で、ギャルのいじめのターゲットがE子に変わっていた。
I美がされたことがそのままE子にされている。
正直「な、何があったの…」という思いだった。
1ヶ月くらいでE子は学校に来なくなり、そのまま転校した。
私はこれを「謎の形勢逆転の奇跡」と思ってきた。
ちなみに高校3年生までの6年間早退やずる休み繰り返し、私がギャルにいじめられる事はなかった。
いじめられなかったことと謎の形勢逆転、これの答えは数年後に出た。
それから数年経ち、奇跡的に私に彼氏ができた。
それはそれは大人しい彼で、相変わらずデブスの私にどういうわけかベタ惚れしてくれた。
不思議に思って「こんな奴(私)のどこが良いわけ?」と聞くと思いがけない答えが来た。
「僕、昔から元ヤンの女の子が好きなんだー」
え?元ヤン?私が?
「私子ちゃん、元ヤンでしょ?」と、渡された漫画。
魁!クロマティ高校。
私の顔、竹之内豊にそっくり。
それを見たときに全て気づいた。
ギャルは皆、私をヤンキーだと思い込んでいた。
早退を繰り返すのはヤンキー特有のエスケープで、私のすむ町も893の多い町(よくしてくれたおじさんが実は…とかよくある)だし、あの顔だし、という事でバリバリのヤンキーに間違われていたみたいです。
なんか…もっと早くそれに気づいていればビクビクすることなく学校生活を謳歌できていたのかもしれない…と複雑でした。