4年前の台風の被害で通行止めが続いていた祇園山ハイキングコースがこの4月から修復が完了して歩けるようになったというので歩いてきました。
祇園山ハイキングコースは、小町の東勝寺跡と大町の八雲神社を結ぶ稜線のコースで、鎌倉のハイキングコースの中では一番鎌倉駅から近くどちらの入口へも駅から10分ほど。今回は小町側から歩いてみました。
小町の東勝寺橋を渡って東勝寺跡の入口へ。冒頭の写真は東勝寺の境内の跡池になりますが、ここは北条氏滅亡の土地、ハイキングコースの上り口には北条高時腹切やぐらがあります。
この階段がコースへの入口、そしてこの階段を上ると腹切やぐらがあるのですが、腹切やぐらへは落石のため入れない状態が続いています。腹切やぐらの上部を巻くようにして、南側にカーブして稜線の道に出ます。稜線の西側は雪ノ下四丁目、東側は小町三丁目あたりでハイキングコースからは時々下に住宅が見えます。雪ノ下側は鎌倉時代には勝長寿院という寺院があった辺りでしょうか。
コースは細かい、しかし意外と急なアップダウンが続く樹林帯のコースで、この時期はシャガの花がきれいでした。
稜線を歩くこと1キロちょっと八雲神社への下口の分岐がありますが、まっすぐ進むと祇園山の山頂。山頂は見晴らし台になっており、眼下に鎌倉の町並み、その先には海と稲村ヶ崎を望みます。天気が良い日には伊豆半島から箱根、富士山が見えるようですが、春霞の空の向こうには箱根がかすかに見える程度でした。
八雲神社への分岐から下りると八雲神社の境内へと舞い降ります…舞い降りるわけではないけれど、ほんとにそんなイメージで、急な階段を下りるとふっと神社の境内に入ります。
境内側の入口には登山口→という木札が立っていますが、駅から近く短いコースですが、小刻みな急登を繰り返すコースは、ハイキングというよりもプチ登山という感じで“登山口”という言葉がしっくり馴染む気がします。
八雲神社から少し鎌倉駅方面に路地を歩くと妙本寺があります。ここは鎌倉時代に鎌倉殿の13人のひとりで北条氏に滅ぼされた比企能員の屋敷があったところ。比企ヶ谷と呼ばれるこの地はちょうど歩いてきたハイキングコースの下の谷戸になります。
ハイキングコースは一時間弱で歩けるコースで、鎌倉の市街のすぐ脇にあるので、手軽に山の雰囲気を感じられて、鎌倉の歴史も感じられる良いコースです。
駅から近く近隣に神社仏閣も多いので、ここもコースに含めていろいろなバリエーションが考えられるコースだと思います。