【パチスロ紹介】冴えないパチスロの楽しみかた
トリプルヒロインは引いた時ないです。
ブログ村へのお帰りはこちら ついでにU.Nオーエン
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初恋は思い出せないが、最後の恋は心に焼き付いている。
恋愛アドベンチャーゲーム『WHITE ALBUM2』(WA2)の小木曽雪菜に今でも恋をしている。
恋愛ADVが基本無料のスマホゲームにその役割を奪われて、もう何年になるだろう?
今でこそ──
キャラに対する愛着など大して無いくせに、手にいれたモノの価値を誇るようにガチャの結果をSNSにアップする私にも、本物の熱に浮かされた時期が確かにあった。
今ではその愚かな過去を誇りにさえ思う。
そして、最後の恋の相手──小木曽雪菜が登場するWA2のシナリオライターこそ、ライトノベル『冴えない彼女の育てかた』を書いた丸戸史明先生なのである。
冴えカノはさほど刺さらなかったが、その内容と完結した時期からギャルゲーへの挽歌として心の芯に残る作品となった。
それではどうぞ。
時代の流れと共に、自分を含め多くのオタクが一途さを失った。
複数のスマホゲームを同時平行でプレイし、その中で魅力的なキャラがどんどん生産されていく。嫁という言葉は季節ごとに廉価販売され、下位の概念として推しという言葉が生まれた。
ひとつの作品に、ひとりのヒロインと何十時間も対話した時代が異常だったのかもしれない…。
恋愛ADVは己の骨であり肉となった。それは事実だ。
WA2が発売された2011年は他にも印象深いエロゲーが数多く発売された。
その一部を紹介するとしよう。
・グリザイアの果実
(目を惹くキャッチーなビジュアル)
のちに迷宮・楽園へと続き、アニメ化もされたグリザイアシリーズの1作目。
強くてカッコよくて個性的な主人公が特徴のライトノベル的アダルトゲームの中で、シナリオ・グラフィック・音楽それら全てが一定の水準を超えたシリーズだった。
余談だが、同じくラノベ的エロゲーに2008年発売の『暁の護衛』という作品がある。
のちに暁の護衛のライターと原画家はラノベに進出し''ようこそ実力至上主義の教室へ''で累計発行部数900万部の特大ヒットを飛ばす。
エロゲー出身のシナリオライターは今も数多くエンタメの一線で活躍している。
・穢翼のユースティア
べっかんこう氏の可愛い絵柄を活かした明るい雰囲気の萌えゲーを作っていたオーガストらしからぬ、シリアスかつ重厚な雰囲気が話題となった作品だ。
不朽の名作と云うほではないが、意外性と挑戦を感じる印象深い一本となった。
・Rewrite
西陣から遊技機化もされたkey製作の非エロゲーで、発売当時は多くの酷評を目にした。
京アニパワーで''泣きのkeyというレッテル''が一層強固なものとなっていた時期で、ユーザーは【家族愛のクラナド・友情のリトバス】に続く新たな泣きゲーを期待していただろう。
だが、Rewriteは泣きゲーではなかった。
しかし、アドベンチャーゲームとしては類まれな傑作だった。
Rewriteは複雑な作品だ──
主題歌が哲学を意味するPhilosophyにzを足したタイトルなので察するべきであろう。
Rewriteアンチ「なんで環境問題の話にした?竜騎士07担当のルチアルートだと主人公が前原圭一だし、バトル要素も意味不明!」
…
……
Rewriteファン「序盤では環境問題をテーマに据えた作品と思わせておいて、最終的には地球を犠牲にしてでも人類の繁栄を全肯定するという主題転換のダイナミズムには、「これはまた田中ロミオに一本取られた!」と感嘆の声を上げたプレイヤーも多かったのではないかと思います。しかしその点もさることながら、篝という星の化身や、生命力の権化たる数々の魔物といったファンタジー要素も貪欲に取り入れつつ、一方では進化論にもとづく何十億年もの生命淘汰の歴史、および“地球と月”という宇宙における彼我の象徴にも目を向けることで、時間的・空間的に壮大に広がるスペクタクルを見事に描きあげた作品であり、さらにその中で自己精神の内省というミクロな視点から、人類史の収束と繁栄というマクロな視点までを巧みに切り換え、交差させ、そして最後にはそれらを融合することで、ニーチェの超人思想を、田中ロミオ自身の課題である「自己vs他者」の新たな地平として昇華せしめたこの『Rewrite』こそ、まさしく美少女ゲームにおいて達成された哲学と文学との邂逅であり、現代思想が生んだ物語芸術の極致として語り継がれていくべき傑作であろうと確信します」
※美少女ゲーム作品に見るニーチェの思想より引用
アンチとファンの温度差が一兆度ある。
まぁ内容に落ち度が無かったというわけではない。
メインライターの田中ロミオは確固たるテーマで物語を綴る天才だが、それ故に作者の意図の隠蔽(うすら寒さの回避)が非常に上手い。そういう作品に触れた時、我々は最大限の読解力を以て向き合わなければならない。
だが変なミニゲームがある。竜騎士07の担当したルチアルートはノリがキツい。思考放棄の危険性が生まれた。
何が言いたいのかというと──
田中ロミオは神。Rewriteは過小評価。
それではどうぞ。
2011年冬発売のWA2の熱狂も冷めやらぬ中、2012年の夏に『冴えない彼女の育てかた』が発刊された。
…
……
いや、これ以上はやめておこう。悪い癖だ。
──あれから12年の歳月が経ち、まさか遊技機として自分の前に、それも大都技研からお出しされるとは事実は小説より奇なるもの。
スマスロ冴えカノの魅力は何か?
・ノーマル以上、主力AT機未満の射幸性
・常にCZ当選に期待が持てる
・CZの種類が豊富かつ多彩なゲーム性を持つ
まぁこんなところか。
悪い所は大なり小なり自力要素が目に見える形でつきまとうので、慣れないうちはそこがストレスになるだろう。
基本的に期待値とは無縁の設計である。
(いつもの引用元)
初当たり確率に対し天井は923Gと深く、ボーナス振り分けの優遇なども恐らく無い。
CZ間天井は320Gで、プチボーナス後と有利区間移行時(リセット・完走・差枚?)は131G天井の振り分けが33%(設定1)と現実的な数値になる。これくらいは覚えておこう。
その他のゾーンなどは存在せず、プチボ回数天井なども無いはず。
適当に座ってヨシ!
…
……
これ本当か?絶対ウソだろ。
(いつもの引用元)
高確中はレア役のCZ期待度2倍&成立役不問1.8%(設定1)でCZ抽選とかなり強い。
転落はリプレイ成立時のみ抽選されるため、ボーナスやCZ終了後に必ず高確へと移行するならショートでも不問の当選が5回に1回は起きるはず。
ないないそれはない。
流石にボナ・CZ終了後の高確移行は抽選だと思う。
ボナ&CZ終了後に【倫也の部屋・喫茶店・電車ステージ】だった場合は様子を見るくらいの認識でいいはず。特に喫茶店と電車ステージ中は続けたほうが良いだろう。
(高確とスキップ複合示唆の電車ステージは注目)
ちなみに、CZ当選後のボーナス期待度を左右するスキップモード示唆の旅館はガセ多めだ。
滞在ステージ以外でのCZ高確・スキップモードの主な示唆は──
・ステップアップ1
・台詞予告成立
・青文字
これらの演出が、レア役否定&非前兆中に発生するとどちらかの状態に滞在している可能性が高いと思われる。
それと、通常状態でのウィンドウSU発生=ほぼリプ以上なので覚えておこう。
(…こういう細かい部分まで書いてたらキリがないな)
それではどうぞ。
通常時の打ち方は【左リール適当でスイカまで滑ってきたら中右リールに緑7狙い】で過不足ない。
左リールはフリーだが狙う位置で特徴有り。
(いつもの引用元、恵図柄の白7は特徴無し)
まぁ覚える必要はあまりない。味変にはなるが。
その他の特徴として、連続演出・CZ・AT中などではスイカのみ必ずレア役示唆の煽りが発生する。フリー打ちで取得できるチェリーとチャンス目は無演出から落ちてくることもある。
さて、
冴えカノは通常時を楽しむパチスロである。
CZ当選のメイン契機となるチャンス目は1/74で期待度33%以上。その他のレア役の抽選値も合算すると通常状態でも1/115ほどでCZに当選する。
前兆は短いながらも見どころが明確。
まず、レバオンで発生する演出の中で【ヒロインルーレット・赤文字・温泉系演出】などは期待度が高い。
そしてレア役成立ゲームで最も重要なのが──
リール停止時の花びらエフェクトだ。
あらゆる演出と複合し、期待度・発生率ともに高い重要演出だろう。
花びらは前兆中も発生するがメインはCZ抽選開始ゲームの第一停止で、レア役以上からのボタン停止に力が入る。
これが0G目の楽しみかた。
前兆1G目以降はレア役の種類と発展ゲーム数&ジャッジ発生ゲーム数に注目しよう。
少し複雑なので表を作った。
(弱い=典型的ハズレパターン 普通&チャンス=展開次第 激アツ=3万Gでハズレ無し)
ざっくりとした法則は──
プチキャラ発展=弱パターンだが3G目以外での発展は当確(?)レベル、
2G間継続はカットインが発生しなくてもそこそこ期待できる。
連続演出発展=3G目発展がデフォで、2G目と4G目の発展はチャンスパターン。
発展後はマーク付きの選択キャラ対応演出 or ウォータースライダー待ちだが、CU無そは期待薄なので過度な期待は禁物だ。
チャンスアップにも序列があり──
最終赤カットイン(AT直撃の期待大)>最終青カットイン>2G目レバオンCU>赤タイトル>2G目ボタン停止CU>1G目CUの順で、赤タイトル以上は激アツだ。
2G目レバオンCUはジャッジパートが1G伸びるという特徴があり期待度・発生率ともに高い。
よって、2G発展はチャンスパターンであるものの4G目のジャッジは2G目ヒロイン乱入が複合しないため期待度は普通とした。
逆に2G発展の5G目ジャッジはアツい。
5G目まで発展しなければ当確レベル。AT直撃に期待できる激アツ文字発生などに注目しよう。
その他にも──
チャンス目=プチ発展以上
強チェ=連続演出発展以上
といった、発展先の最低保証的な要素(弱レア役は無し)がある。
これらを踏まえ、私の脳が冴えカノの通常時をどう消化しているか解説をしよう。
レア役以上の演出発生
↓
第一停止で花びらエフェクト来い!
↓
来ないか…。でもチャンス目だから3G目のプチ演出を乗り越えればワンチャン有る!
↓
3G目レバオンでプチ発展無し!第一関門を超えた!
↓
発展しなければ更にチャンスだが…?
↓
発展しちゃった。ヒロイン対応演出かウォータースライダーじゃなければ詰みだな。
↓
ヒロイン対応演出!2G目チャンスアップ発生!モロタ!
↓
CZ当選!
とまぁこんな具合だ。
思ったより長くなってしまったので、CZとATの解説は巻いていくぞ!
CZ当選後の格上げパートでは小役入賞を狙う。
ハズレ目での格上げ抽選結果はヒロイン毎に見せ方が異なり、恵=チャンス告知・英梨々=後告知・詩羽=完全告知のような感じだ。
(いつもの引用元)
5種類のCZはそれぞれ個性的で、求められるヒキが異なる。
・プチヒロインCZ
10pt蓄積(詩羽は1億円)か20G間耐えればボーナス確定。
pt蓄積でのクリアがメインで、平均期待度は35%だがマップ次第で体感20%~50%程度の振れ幅がある。
選択ヒロイン毎に特徴があり──
恵=マス毎のptが可視化されるので叩きどころが明確
英梨々=獲得pt&成立役の示唆が発生する
詩羽=マス毎の獲得pt表示されないブラインドモードで、髪をかき上げた時の小役入賞(左1stベル以上?)で3pt以上
面白さで云うと英梨々が一番だと思う。
ただ、2マス毎にライフ減算&2pt以下だらけのクソマップで萎えたくないという人は霞ヶ丘詩羽を選ぶと良い。
・ギャルゲーデートCZ
平均期待度40%のうち24%が突入時の一発抽選。
書き換えは毎ゲーム0.8%、弱レア役25%、強レア役50%といささか頼りなく、演出中心で見るCZである。
ハートの数で期待度を示唆し4以上なら期待大。(0もアツい
経験上、上記のような一枚絵の演出が発生するとハートの数に関係なくそこそこアツいような気がする。逆に一枚絵無しのハート4は心もとない印象だ。
ジャッジでのチャンスアップはボタン集中線赤など。
・スポーツテストCZ
平均継続率90%が6連すれば成功で期待度は50%だ。
(いつもの引用元)
キャラとリールのバウンド回数で継続期待度を示唆。3ブルで継続確定、選択ヒロインも継続確定レベルだ。
2ブルでもアツく、1ブルは第ニ第三停止で発生する方が期待度が高いと思われる。とにかく、選択ヒロイン以外での第一停止のみブルが圧倒的にヤバいので覚悟しよう。
演出的な偏りがあるのか、1G目と6G目は継続時に選択ヒロインが選ばれやすい気がする。
・水上アスレチックCZ
択当てメインのCZで期待度は65%だが、パッと見2択を3回外す前に4回当てないといけないかのようにも見える。
CZは前半と後半に分かれており──
前半では競技決定パートでベル or レア役を引くとベルナビが発生。
競技に関わらず敵撃破の次ゲームにベルを引くと1/2で再度択当てが発生(1回まで?)する。
詩羽先輩かわいい!!!
これを2回繰り返した後は後半戦へと移行し、ベルの択当て失敗で即終了。
ここからが重要だ。
後半戦ではベルナビが発生することがあり、その確率はキャラ毎に大きく変化する。
(いつもの引用元)
全キャラ共通で体育会系のみちるが強敵だ。
よって──
後半戦にみちるといった強敵が残る左のような配置は期待度が低く、右のように前半戦でナビ率の低い相手を倒しやすい配置は期待度が高くなるというわけ。
これらを意識すると「ここまで散々頑張ったのに期待度65%ので最後に2択かよ!」的な怒りも抑えられるはず。
・ヒロインフリーズCZ
(いつもの引用元)
毎ゲームフリーズ抽選を行う。
期待度100%の強レア役を引いても必ず即告知というわけではなく潜伏する場合がある。そこから強レア役などを重ねるとロングフリーズのチャンスのようだ。
ロンフリは他のCZ中も抽選しているらしい。オーバーキルが鍵だろう。
その他に全てのCZに上位版の赤タイトルが存在。
(いつもの引用元)
CZ19回に1回くらいの頻度で赤タイトルへと昇格し、どのCZも期待度がハネ上がる。
次はボーナスについて解説しよう。
育てるボーナス(BIG)とプチヒロインボーナス(REG)の比率は57:43とややBIG寄りだ。
ただ、BIG確定のCZ経由のボーナスを加味した数値だと思われるので、そうでない場合はほぼ5:5だと思われる。
ビッ確が出やすい分、揃える段階で告知無しは7割REGだ。
諦めが肝心だぜ?
・プチヒロインボーナス
差枚60枚以上まで続く純増3.5枚の疑似ボーナスで、消化中は成功でBIG確定のCZ【冴えカノチャレンジsf】の抽選をしている。
CZ抽選は主に強レア役の50%で複数ストックも可能。
ハズレ・リプ・弱レア役などの抽選値を足したCZ確率は1/60くらいなので、REGの30%ほどでCZを獲得できる。
・育てるボーナス
ベルで各押し順のレベルを上げて、ジャッジで報酬決定を3回行う。
リプ・ハズレの55%ほど(レア役は確定)で次回ベルのレベルアップ加算の抽選を行う。
……否めない。
出玉獲得のメイン契機でありながら『育てるボーナス』は気が休まる暇がない。
エピソード当選は必須──
そこから更に10G間で左中右1stのベルナビを揃えるかレア役を引く。
それを9回繰り返す。
エピソード無しの育てるボーナスほぼ200枚以下となるが、3回ともエピソードを取って完走させれば育てるボーナス1回で1000枚以上獲得することも可能。
とはいえ仕様的に複数回エピボを取ることは難しく、1回は取りやすい設計になっている。
ボーナス開始時に1BETを押せば育てるパートをブラインドモードに出来るし、ジャッジ演出はMAXBETでスキップ可能だ。
プッシュボタンのエピボ先告知的な要素もあって痒いところに手が届く。
──でも
イラつく──
いや今や、それももう過去のことか…。
全てのエピソードを完走し遅れナビのタイミングも把握して、もっぱらミュージックモードで消化するようになった私はベルの押し順に一喜一憂することはない。
──これは成長か、はたまた諦観か。
冴えカノという台は,、悪く云えば''期待値を積みにくく、常に小さなストレスを抱える台''だが、良く云えば''どこからでも打てて、常に小さな可能性に満ちた台''でもある。
どう捉えるかは他ならぬ君次第だろう。
え?今回の新台入れ替えで撤去されちゃったって?
しゃーなしだな!
完
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・イントロダクション
初恋は思い出せないが、最後の恋は心に焼き付いている。
恋愛アドベンチャーゲーム『WHITE ALBUM2』(WA2)の小木曽雪菜に今でも恋をしている。
恋愛ADVが基本無料のスマホゲームにその役割を奪われて、もう何年になるだろう?
今でこそ──
キャラに対する愛着など大して無いくせに、手にいれたモノの価値を誇るようにガチャの結果をSNSにアップする私にも、本物の熱に浮かされた時期が確かにあった。
今ではその愚かな過去を誇りにさえ思う。
そして、最後の恋の相手──小木曽雪菜が登場するWA2のシナリオライターこそ、ライトノベル『冴えない彼女の育てかた』を書いた丸戸史明先生なのである。
冴えカノはさほど刺さらなかったが、その内容と完結した時期からギャルゲーへの挽歌として心の芯に残る作品となった。
それではどうぞ。
・イントロダクション2
時代の流れと共に、自分を含め多くのオタクが一途さを失った。
複数のスマホゲームを同時平行でプレイし、その中で魅力的なキャラがどんどん生産されていく。嫁という言葉は季節ごとに廉価販売され、下位の概念として推しという言葉が生まれた。
ひとつの作品に、ひとりのヒロインと何十時間も対話した時代が異常だったのかもしれない…。
恋愛ADVは己の骨であり肉となった。それは事実だ。
WA2が発売された2011年は他にも印象深いエロゲーが数多く発売された。
その一部を紹介するとしよう。
・グリザイアの果実
(目を惹くキャッチーなビジュアル)
のちに迷宮・楽園へと続き、アニメ化もされたグリザイアシリーズの1作目。
強くてカッコよくて個性的な主人公が特徴のライトノベル的アダルトゲームの中で、シナリオ・グラフィック・音楽それら全てが一定の水準を超えたシリーズだった。
余談だが、同じくラノベ的エロゲーに2008年発売の『暁の護衛』という作品がある。
のちに暁の護衛のライターと原画家はラノベに進出し''ようこそ実力至上主義の教室へ''で累計発行部数900万部の特大ヒットを飛ばす。
エロゲー出身のシナリオライターは今も数多くエンタメの一線で活躍している。
・穢翼のユースティア
べっかんこう氏の可愛い絵柄を活かした明るい雰囲気の萌えゲーを作っていたオーガストらしからぬ、シリアスかつ重厚な雰囲気が話題となった作品だ。
不朽の名作と云うほではないが、意外性と挑戦を感じる印象深い一本となった。
・Rewrite
西陣から遊技機化もされたkey製作の非エロゲーで、発売当時は多くの酷評を目にした。
京アニパワーで''泣きのkeyというレッテル''が一層強固なものとなっていた時期で、ユーザーは【家族愛のクラナド・友情のリトバス】に続く新たな泣きゲーを期待していただろう。
だが、Rewriteは泣きゲーではなかった。
しかし、アドベンチャーゲームとしては類まれな傑作だった。
Rewriteは複雑な作品だ──
主題歌が哲学を意味するPhilosophyにzを足したタイトルなので察するべきであろう。
Rewriteアンチ「なんで環境問題の話にした?竜騎士07担当のルチアルートだと主人公が前原圭一だし、バトル要素も意味不明!」
…
……
Rewriteファン「序盤では環境問題をテーマに据えた作品と思わせておいて、最終的には地球を犠牲にしてでも人類の繁栄を全肯定するという主題転換のダイナミズムには、「これはまた田中ロミオに一本取られた!」と感嘆の声を上げたプレイヤーも多かったのではないかと思います。しかしその点もさることながら、篝という星の化身や、生命力の権化たる数々の魔物といったファンタジー要素も貪欲に取り入れつつ、一方では進化論にもとづく何十億年もの生命淘汰の歴史、および“地球と月”という宇宙における彼我の象徴にも目を向けることで、時間的・空間的に壮大に広がるスペクタクルを見事に描きあげた作品であり、さらにその中で自己精神の内省というミクロな視点から、人類史の収束と繁栄というマクロな視点までを巧みに切り換え、交差させ、そして最後にはそれらを融合することで、ニーチェの超人思想を、田中ロミオ自身の課題である「自己vs他者」の新たな地平として昇華せしめたこの『Rewrite』こそ、まさしく美少女ゲームにおいて達成された哲学と文学との邂逅であり、現代思想が生んだ物語芸術の極致として語り継がれていくべき傑作であろうと確信します」
※美少女ゲーム作品に見るニーチェの思想より引用
アンチとファンの温度差が一兆度ある。
まぁ内容に落ち度が無かったというわけではない。
メインライターの田中ロミオは確固たるテーマで物語を綴る天才だが、それ故に作者の意図の隠蔽(うすら寒さの回避)が非常に上手い。そういう作品に触れた時、我々は最大限の読解力を以て向き合わなければならない。
だが変なミニゲームがある。竜騎士07の担当したルチアルートはノリがキツい。思考放棄の危険性が生まれた。
何が言いたいのかというと──
田中ロミオは神。Rewriteは過小評価。
それではどうぞ。
・冴えないスペックの捉えかた
2011年冬発売のWA2の熱狂も冷めやらぬ中、2012年の夏に『冴えない彼女の育てかた』が発刊された。
…
……
いや、これ以上はやめておこう。悪い癖だ。
──あれから12年の歳月が経ち、まさか遊技機として自分の前に、それも大都技研からお出しされるとは事実は小説より奇なるもの。
スマスロ冴えカノの魅力は何か?
・ノーマル以上、主力AT機未満の射幸性
・常にCZ当選に期待が持てる
・CZの種類が豊富かつ多彩なゲーム性を持つ
まぁこんなところか。
悪い所は大なり小なり自力要素が目に見える形でつきまとうので、慣れないうちはそこがストレスになるだろう。
基本的に期待値とは無縁の設計である。
(いつもの引用元)
初当たり確率に対し天井は923Gと深く、ボーナス振り分けの優遇なども恐らく無い。
CZ間天井は320Gで、プチボーナス後と有利区間移行時(リセット・完走・差枚?)は131G天井の振り分けが33%(設定1)と現実的な数値になる。これくらいは覚えておこう。
その他のゾーンなどは存在せず、プチボ回数天井なども無いはず。
適当に座ってヨシ!
…
……
これ本当か?絶対ウソだろ。
(いつもの引用元)
高確中はレア役のCZ期待度2倍&成立役不問1.8%(設定1)でCZ抽選とかなり強い。
転落はリプレイ成立時のみ抽選されるため、ボーナスやCZ終了後に必ず高確へと移行するならショートでも不問の当選が5回に1回は起きるはず。
ないないそれはない。
流石にボナ・CZ終了後の高確移行は抽選だと思う。
ボナ&CZ終了後に【倫也の部屋・喫茶店・電車ステージ】だった場合は様子を見るくらいの認識でいいはず。特に喫茶店と電車ステージ中は続けたほうが良いだろう。
(高確とスキップ複合示唆の電車ステージは注目)
ちなみに、CZ当選後のボーナス期待度を左右するスキップモード示唆の旅館はガセ多めだ。
滞在ステージ以外でのCZ高確・スキップモードの主な示唆は──
・ステップアップ1
・台詞予告成立
・青文字
これらの演出が、レア役否定&非前兆中に発生するとどちらかの状態に滞在している可能性が高いと思われる。
それと、通常状態でのウィンドウSU発生=ほぼリプ以上なので覚えておこう。
(…こういう細かい部分まで書いてたらキリがないな)
それではどうぞ。
・冴えない通常時の楽しみかた
通常時の打ち方は【左リール適当でスイカまで滑ってきたら中右リールに緑7狙い】で過不足ない。
左リールはフリーだが狙う位置で特徴有り。
(いつもの引用元、恵図柄の白7は特徴無し)
まぁ覚える必要はあまりない。味変にはなるが。
その他の特徴として、連続演出・CZ・AT中などではスイカのみ必ずレア役示唆の煽りが発生する。フリー打ちで取得できるチェリーとチャンス目は無演出から落ちてくることもある。
さて、
冴えカノは通常時を楽しむパチスロである。
CZ当選のメイン契機となるチャンス目は1/74で期待度33%以上。その他のレア役の抽選値も合算すると通常状態でも1/115ほどでCZに当選する。
前兆は短いながらも見どころが明確。
まず、レバオンで発生する演出の中で【ヒロインルーレット・赤文字・温泉系演出】などは期待度が高い。
そしてレア役成立ゲームで最も重要なのが──
リール停止時の花びらエフェクトだ。
あらゆる演出と複合し、期待度・発生率ともに高い重要演出だろう。
花びらは前兆中も発生するがメインはCZ抽選開始ゲームの第一停止で、レア役以上からのボタン停止に力が入る。
これが0G目の楽しみかた。
前兆1G目以降はレア役の種類と発展ゲーム数&ジャッジ発生ゲーム数に注目しよう。
少し複雑なので表を作った。
(弱い=典型的ハズレパターン 普通&チャンス=展開次第 激アツ=3万Gでハズレ無し)
ざっくりとした法則は──
プチキャラ発展=弱パターンだが3G目以外での発展は当確(?)レベル、
2G間継続はカットインが発生しなくてもそこそこ期待できる。
連続演出発展=3G目発展がデフォで、2G目と4G目の発展はチャンスパターン。
発展後はマーク付きの選択キャラ対応演出 or ウォータースライダー待ちだが、CU無そは期待薄なので過度な期待は禁物だ。
チャンスアップにも序列があり──
最終赤カットイン(AT直撃の期待大)>最終青カットイン>2G目レバオンCU>赤タイトル>2G目ボタン停止CU>1G目CUの順で、赤タイトル以上は激アツだ。
2G目レバオンCUはジャッジパートが1G伸びるという特徴があり期待度・発生率ともに高い。
よって、2G発展はチャンスパターンであるものの4G目のジャッジは2G目ヒロイン乱入が複合しないため期待度は普通とした。
逆に2G発展の5G目ジャッジはアツい。
5G目まで発展しなければ当確レベル。AT直撃に期待できる激アツ文字発生などに注目しよう。
その他にも──
チャンス目=プチ発展以上
強チェ=連続演出発展以上
といった、発展先の最低保証的な要素(弱レア役は無し)がある。
これらを踏まえ、私の脳が冴えカノの通常時をどう消化しているか解説をしよう。
レア役以上の演出発生
↓
第一停止で花びらエフェクト来い!
↓
来ないか…。でもチャンス目だから3G目のプチ演出を乗り越えればワンチャン有る!
↓
3G目レバオンでプチ発展無し!第一関門を超えた!
↓
発展しなければ更にチャンスだが…?
↓
発展しちゃった。ヒロイン対応演出かウォータースライダーじゃなければ詰みだな。
↓
ヒロイン対応演出!2G目チャンスアップ発生!モロタ!
↓
CZ当選!
とまぁこんな具合だ。
思ったより長くなってしまったので、CZとATの解説は巻いていくぞ!
・冴えないチャンスゾーンの楽しみかた
CZ当選後の格上げパートでは小役入賞を狙う。
ハズレ目での格上げ抽選結果はヒロイン毎に見せ方が異なり、恵=チャンス告知・英梨々=後告知・詩羽=完全告知のような感じだ。
(いつもの引用元)
5種類のCZはそれぞれ個性的で、求められるヒキが異なる。
・プチヒロインCZ
10pt蓄積(詩羽は1億円)か20G間耐えればボーナス確定。
pt蓄積でのクリアがメインで、平均期待度は35%だがマップ次第で体感20%~50%程度の振れ幅がある。
選択ヒロイン毎に特徴があり──
恵=マス毎のptが可視化されるので叩きどころが明確
英梨々=獲得pt&成立役の示唆が発生する
詩羽=マス毎の獲得pt表示されないブラインドモードで、髪をかき上げた時の小役入賞(左1stベル以上?)で3pt以上
面白さで云うと英梨々が一番だと思う。
ただ、2マス毎にライフ減算&2pt以下だらけのクソマップで萎えたくないという人は霞ヶ丘詩羽を選ぶと良い。
・ギャルゲーデートCZ
平均期待度40%のうち24%が突入時の一発抽選。
書き換えは毎ゲーム0.8%、弱レア役25%、強レア役50%といささか頼りなく、演出中心で見るCZである。
ハートの数で期待度を示唆し4以上なら期待大。(0もアツい
経験上、上記のような一枚絵の演出が発生するとハートの数に関係なくそこそこアツいような気がする。逆に一枚絵無しのハート4は心もとない印象だ。
ジャッジでのチャンスアップはボタン集中線赤など。
・スポーツテストCZ
平均継続率90%が6連すれば成功で期待度は50%だ。
(いつもの引用元)
キャラとリールのバウンド回数で継続期待度を示唆。3ブルで継続確定、選択ヒロインも継続確定レベルだ。
2ブルでもアツく、1ブルは第ニ第三停止で発生する方が期待度が高いと思われる。とにかく、選択ヒロイン以外での第一停止のみブルが圧倒的にヤバいので覚悟しよう。
演出的な偏りがあるのか、1G目と6G目は継続時に選択ヒロインが選ばれやすい気がする。
・水上アスレチックCZ
択当てメインのCZで期待度は65%だが、パッと見2択を3回外す前に4回当てないといけないかのようにも見える。
CZは前半と後半に分かれており──
前半では競技決定パートでベル or レア役を引くとベルナビが発生。
競技に関わらず敵撃破の次ゲームにベルを引くと1/2で再度択当てが発生(1回まで?)する。
詩羽先輩かわいい!!!
これを2回繰り返した後は後半戦へと移行し、ベルの択当て失敗で即終了。
ここからが重要だ。
後半戦ではベルナビが発生することがあり、その確率はキャラ毎に大きく変化する。
(いつもの引用元)
全キャラ共通で体育会系のみちるが強敵だ。
よって──
後半戦にみちるといった強敵が残る左のような配置は期待度が低く、右のように前半戦でナビ率の低い相手を倒しやすい配置は期待度が高くなるというわけ。
これらを意識すると「ここまで散々頑張ったのに期待度65%ので最後に2択かよ!」的な怒りも抑えられるはず。
・ヒロインフリーズCZ
(いつもの引用元)
毎ゲームフリーズ抽選を行う。
期待度100%の強レア役を引いても必ず即告知というわけではなく潜伏する場合がある。そこから強レア役などを重ねるとロングフリーズのチャンスのようだ。
ロンフリは他のCZ中も抽選しているらしい。オーバーキルが鍵だろう。
その他に全てのCZに上位版の赤タイトルが存在。
(いつもの引用元)
CZ19回に1回くらいの頻度で赤タイトルへと昇格し、どのCZも期待度がハネ上がる。
次はボーナスについて解説しよう。
・冴えないボーナスの楽しみかた
育てるボーナス(BIG)とプチヒロインボーナス(REG)の比率は57:43とややBIG寄りだ。
ただ、BIG確定のCZ経由のボーナスを加味した数値だと思われるので、そうでない場合はほぼ5:5だと思われる。
ビッ確が出やすい分、揃える段階で告知無しは7割REGだ。
諦めが肝心だぜ?
・プチヒロインボーナス
差枚60枚以上まで続く純増3.5枚の疑似ボーナスで、消化中は成功でBIG確定のCZ【冴えカノチャレンジsf】の抽選をしている。
CZ抽選は主に強レア役の50%で複数ストックも可能。
ハズレ・リプ・弱レア役などの抽選値を足したCZ確率は1/60くらいなので、REGの30%ほどでCZを獲得できる。
・育てるボーナス
ベルで各押し順のレベルを上げて、ジャッジで報酬決定を3回行う。
リプ・ハズレの55%ほど(レア役は確定)で次回ベルのレベルアップ加算の抽選を行う。
……否めない。
出玉獲得のメイン契機でありながら『育てるボーナス』は気が休まる暇がない。
エピソード当選は必須──
そこから更に10G間で左中右1stのベルナビを揃えるかレア役を引く。
それを9回繰り返す。
エピソード無しの育てるボーナスほぼ200枚以下となるが、3回ともエピソードを取って完走させれば育てるボーナス1回で1000枚以上獲得することも可能。
とはいえ仕様的に複数回エピボを取ることは難しく、1回は取りやすい設計になっている。
ボーナス開始時に1BETを押せば育てるパートをブラインドモードに出来るし、ジャッジ演出はMAXBETでスキップ可能だ。
プッシュボタンのエピボ先告知的な要素もあって痒いところに手が届く。
──でも
イラつく──
いや今や、それももう過去のことか…。
全てのエピソードを完走し遅れナビのタイミングも把握して、もっぱらミュージックモードで消化するようになった私はベルの押し順に一喜一憂することはない。
──これは成長か、はたまた諦観か。
冴えカノという台は,、悪く云えば''期待値を積みにくく、常に小さなストレスを抱える台''だが、良く云えば''どこからでも打てて、常に小さな可能性に満ちた台''でもある。
どう捉えるかは他ならぬ君次第だろう。
え?今回の新台入れ替えで撤去されちゃったって?
しゃーなしだな!
完
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