アリとの闘い ー勝てる道具 負ける道具ー | 知りたがりな日本人のブログ@インドネシア

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一年中活動に適した温度なのか、何度掃除しても殺虫剤を撒いても、またすぐにやってくるアリ。いやもちろん、毎日きちんと掃除してアリを寄せ付けないと言われればそれまでだが、専門のお手伝いさんが毎日掃除しているような立派なお宅の素敵なキッチンでも、我が物顔のアリの行列には悩んでいるようだ。

 

気候が温暖なだけでなく、レンガとセメントからできている家の構造のせいでもあると思う。床と壁が接する箇所の隅々にまでセメントが入っていないような隙間は、アリが巣をつくるのに格好の場所になる。

 

一般的な家では、流し台とガスコンロを設置する作り付けのテーブルも、鉄骨の上にレンガを置いて、セメントで固めた上にタイルを張っている。面数もつなぎ目も多いだけにアリが住処にしやすい隙間ができやすいに違いない。

 

まず、アリを見かけたら、アリの行列がどこから来ているのかを辿ってみる。床と壁の接するところ、壁のヒビやタイルの隙間などが見つかるので、その穴にノズルを近づけられるだけ近づけてからボタンを長押し。

 

時には翌日、時間差をおいて穴の前にアリの死骸の山が出来ているのを見つけたときの勝利感。しかし、まだまだ安心できない。しばらくたつとまた、同じ巣のアリが別の出口をみつけて出てくる。

 

殺虫剤の次の段階として、タイル用石膏で見つけ次第穴を埋めていくという作業も効果がある。ヘラなどで隙間から石膏を奥へ押し込むようにして埋めていくと、見た目の隙間の大きさよりも大量の石膏が入ってしまうこともあるが、そういう穴を埋めることができればしめたもの。

 

穴を追跡して潰していくごとに、襲撃の頻度も減る、また行動の大胆さまでもが減退してくる。大胆な時は、まな板や包丁の汚れにまでも反応していた彼らだが、何度も退治されていると、より時間をおいて出てくるようになる。

 

どんなにいないように見えても油断すると必ず狙われるのが、はちみつやコンデンスミルクなど糖度の濃い食品だ。ボトルに入れてぴったり蓋をしめておいても、油断できない。つなぎ目のスクリューの溝に沿ったわずかな隙間にまで入り込む彼らの執念というか本能にたじろいでしまう。

 

安心な場所は冷蔵庫の中しかないが、冷蔵庫に入れると固くなって使いたいときにすぐ出ない。最近は袋状のものが市販されていて便利になったものだが、昔は缶入りしかなく、缶の上部に中身を出す大きな穴と、空気用の小さな穴を缶切りで開けて、中身を出すときには傾けて使う。

 

コーヒーや紅茶に加えたり、パンに塗ったり、お年寄りや子供のいる一般家庭においてコンデンスミルクは誰でも使いたいときにすぐ使えるような状態にあるのが理想的。そこで、誰もが一度は買ってしまった経験のある、コンデンスミルク缶アリ対策専用皿。

 

皿の中央にある丸い仕切りの中にコンデンスミルクの缶を置き、仕切りの外側は水を張って、外堀り的な機能でアリの侵入を防ぐというもの。画期的な仕組みのようにみえるが、必ず攻略される。

 

缶の端が皿の縁に触れていたとか、缶の縁から液だれしていたなど、些細なミスをついて、まるで難解なパズルの答えをやすやすと解くかのような道筋で缶の縁まで到達している。何度やっても攻略される敗北感と悔しさは使用経験のある人でなければ分からないかもしれない。

 

その他、虫よけチョークなるものが売っているがこれも全然話にならない。昔からあるのは、お酢やレモン、シナモンスティック、など。オンラインでの買い物がメジャーになってきてから見つけたのは、一粒でも巣に持ち込まれると巣全体が全滅するという顆粒の毒餌。

 

ねずみ用のこういう毒餌は全然食いついてもらえなかったことがあるので、半信半疑だったが、アリの集まっているところに撒いてみると、行列は早速、方向転換して毒餌の方に集まってくる。きっとたまらないにおいかなにかがするに違いない。

 

一粒一粒を担いで壁を上り、巣に戻っていくアリたちは、機嫌よさそうで嬉しそうに見える。そこがまた憐れでもある。一粒でも巣に持ち込まれれば巣ごと全滅するだなんてなんという恐ろしい発明だろう。それも園芸店でこんなに気安く安価で購入できるだなんて。

 

国や宗教によっては使用禁止なのかもしれない。きっとそうに違いない。などと考えこみながら眺めているうちに置いた毒餌は全て無くなっていた。自宅前駐車場のコンクリートの割れ目から出入りしている、刺されると痛い赤アリもこの毒餌ですっかりいなくなった。

台所の方では、その後別の種類のアリが出てきて、その次はもっと細かい種類のアリが何度か出てきたりしたりもしたが、結構長く効果が続いている。

 

 

 

野外レストランで中々来ない料理を待ちながら撮った仲間の

死骸を担いで柱を上っていく大アリ。オリジナルは縦型

 

 

十年以上前のヒット商品 コンデンスミルク缶アリ対策皿
改良されているようです

アリの巣退治毒餌 

 

 

アリの心配がなくなったのでコンブチャ作りに挑戦

 

 

 

 

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