tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

これで良いのか?「観光立国」「観光振興」

2024年11月02日 | 明風清音(奈良新聞)
奈良新聞「明風清音」欄に、月1~2回、寄稿している。10/17付で掲載されたのは、〈「観光立国」の虚実〉、佐滝剛弘著『観光消滅 観光立国の実像と虚像』(中公新書ラクレ)の紹介である。

今の若い人はご存じないだろうが、終戦後には〈日本は資源がないから、戦争に負けた。これからの日本は観光と軽工業でやっていくしかない〉と言われた。ここでは「観光」も「軽工業」も、ややマイナスのイメージで語られている。

私は紹介しなかったが、本書にも〈もしかしたら、「観光立国」という言葉は、先進国という呼称に疑問符がつき始めた日本の姿を覆い隠す魔法のヴェールにすぎないのではないだろうか?〉と記されている。私はそんなことを考えながら、本書を読んだ。以下、記事全文を紹介する。

「観光立国」の虚実
佐滝剛弘著『観光消滅 観光立国の実像と虚像』(中公新書ラクレ)という刺激的なタイトルの本を読んだ。本書カバー袖の「内容紹介」には〈インバウンド需要を見込んで観光立国を目指した日本は今、観光地の大混雑、ホテル代の高騰、超高額メニューの登場など、「オーバーツーリズム」の弊害が各地で顕在化している。

これに加えて人口減による人手不足や公共交通の減便が輪をかけ、もはや日本の観光を取り巻く環境は、公害を超えて崩壊から消滅の道をひた走るのか。観光学の第一人者が豊富な事例をもとに、改めて「観光」の意義と、ありうべき「観光立国」の姿を問い直す〉。

本書著者はもとNHKディレクターで、現在は千葉県にある城西国際大学の観光学部教授である。豊富な事例に基づき、「観光立国」のさまざまな問題点を浮き彫りにしている。印象に残ったところを紹介する。

▼ウニをのせたステーキ串
築地場外市場は市場の移転後も、商売の街として賑わう。 〈2024年3月の平日の昼ごろ、築地場外市場を訪ねてみたら、完全に外国人の街であった。1串6000円するステーキ串、さらにそれにウニをのせた串もある。

(中略)そもそもステーキにウニをのせて食べる伝統的な食文化は日本にはない。日本人の足が遠のくのも無理はない。京都の錦市場や大阪の黒門市場もコロナ禍で一時日本人向けの店構えに戻っていたけれど、今は再び外国人御用達のマーケットになっている〉(本書から引用、以下同じ)。

▼京都人が京都に住めない
テレビなどで、オーバーツーリズムで京都では路線バスに乗れないとよく報道されているが、もっと深刻な問題がある。〈それは、「京都人が京都に住めなくなる」という弊害である。コロナ禍前から、京都では空き地ができるとそのほとんどがホテル用地として買収され、オフィスや住宅用に確保できなかった。

その結果、価格が高騰したりそもそも物件がなかったりで、本当は京都に住みたい人たちがやむなく近隣の自治体、特に滋賀県の方まで目を向けないと家を確保できない事態が進行していたのである〉。

▼日本の桜が咲かなくなる
地球温暖化に伴う気候変動が観光に悪影響を与えている。ここ3年、筆者(鉄田)は毎春、吉野山へ花見に行っている。基本的に下千本が見頃の時期をネットで確認してから行っているのだが、その時期が毎年、大きくずれるのだ。今年は4月5日、昨年は3月28日、一昨年は4月7日だった。

本書には〈気候変動にともなって桜の開花時期の予想が難しくなり、自治体などが設定した桜祭りの時期とずれてしまい、花見客の集客に大きく影響するようになった。(中略)さらに、桜の開花には、「休眠打破」という桜が寒さから目覚める作用が必要だが、冬の間にそのための気温まで下がらなくなっているという話まで聞かれるようになった。

近年、暖かいはずの鹿児島の桜の開花が東京などよりかなり遅れているが、これは鹿児島の冬の冷え込みが不十分なことが原因の一つと考えられている。もしこのまま温暖化が進むと、鹿児島だけでなく日本各地で桜が咲かなくなるともいわれており、「日本の春=桜」のイメージが崩れかねない〉。

▼世界遺産≠観光振興
〈世界遺産を求めて海外に行く日本人なら筆者も含め一定数はいるかもしれないが、海外から「そこが世界遺産に登録されているから」という理由で日本にやってくる外国人はそんなに多くはない。(中略)台湾には人口のほぼ半数にあたる1186万人(2019年)もの外国人が来訪しているが、台湾は世界遺産の登録を行うユネスコに非加盟のため世界遺産は一件もない〉。

▼真の「観光立国」に向けて
〈「ウニをのせたステーキ」を高額で販売するような行為は、本当の観光ではない。そもそも政府が進める観光振興策は、経済的な側面だけで効果を測ったり、富裕なインバウンドを受け入れることが最優先されるされるような風潮だったりすることが目立っている。本書では、その危うさをきちんと指摘したかった〉。

「観光立国」という言葉に惑わされず、日本観光の展開をシッカリと見守っていきたい。(てつだ・のりお=奈良まほろばソムリエの会専務理事)


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田中利典師の「今夜の一言特集 2016年10~11月」

2024年11月01日 | 田中利典師曰く
今日の「田中利典師曰く」は、2016年の「今夜の一言特集・10月11月編」(師のブログ 2016.12.6 付)。ちなみに同年「7~9月編」は、こちらに掲載されている。
※トップ写真は、ウチの近隣公園の桜。コロナ渦中の2020年3月30日に撮影

師は今も時々、Facebookに「今夜の一言」や「夫婦の会話」を載せておられるが、まあよくこんな言葉を思いつかれたものだと、いつも感心しながら読ませていただいている。

今回も、「人のためにしてあげたことは忘れた方がいい。けれど人にしてもらったことは忘れてはならぬ」「努力は報われなくても、神さまは知っている」などが心に残った。では、以下に全文を紹介する。

「今夜の一言特集・10月11月編」
ツイッターやフェイスブックで書き綴ってきた「今夜の一言」。これってその日、その夜、つれづれに自分の心に浮かんが言葉を吐露したもので、まあ、人前に出せるほどのものではないですが、オリジナルの言葉(迷言かなあ…)です。最近、それをとりまとめています。今日は10月11月編をどうぞ…。

****************

●2810~
「生きるとは夢を見ること、壊すこと、そして夢に帰ること」 ~真田丸を見ながら。「捨てる神あれば拾う神あり。まだまだ人生、捨てたものでもないわいな」「さよならと出会いの真ん中で生きてる私。皆さまのおかげです」

「猿間、犬間、鳥間、魚間という言葉はない。人は人の間で生きるから楽しいし、そうやって生きている。だから人間と言うのかも知れない」「否定をしようと肯定をしようと、事実しかないのが、人生の軌跡。感謝できるわが軌跡にただ合掌です。」「ワクワクして死にたい」by 明石家さんま

「文句を言うな、感謝しろ!と、人に言うより自分に問うてみて、合掌」「天命を知るとは己を知ること、いや、己を捨てることと覚えたり」「与えられた時間をどう生きようか?与えられた命をどう活かそうか?与えられたものだということをついつい忘れて、無為過ごす自分を反省する一日です」

「生きることに流されず、生かされていることを抱きしめたい」「今の自分に不満があるときは、世の中や他人のせいにせず、自分自身の有り様を問うてみましょう」「言葉は真実を表現出来ないのに、言葉で現実は動かされる」

「終わらない日常の中に私の行がある。何かを断つのではなく、何かを行う前向きな行者でありたい」「善人と悪人の真ん中で生きるから人間。神と悪魔の真ん中でもある」「正直、アホらしいと思うことにもたくさんの意味がある」

「自分にしか歩けない道がある。そう思って、暗闇も突き進もう!」「失敗を繰り返してもなお成長出来ない人間を凡人という」「人のためにしてあげたことは忘れた方がいい。けれど人にしてもらったことは忘れてはならぬ」

「人間だけが永遠という概念を持っていて、懊悩する」「腐るな、めげるな、愚痴いうな。運も希望も君次第」「休息は大切である。ただし、怠惰であってはいけない」~最近、怠惰です。

●2811~
「人の温もりに人は集う。人の集いには喜びがある。喜びがまた、温もりを作るのである」「祭りのあとのさみしさは…楽しかった大きさに反比例する夜を迎えること」「報われる努力と報われない努力。そりゃあ、報われる方がいいに決まっていると思うけど、そうでもないと思っておいた方がいいのが人生。結果は死んでからでも遅くない」

「世の中はなにかと大変だ。でもこの世のことはこの世でなんとかなると、思って生きよう!」~トランプ大統領騒動に一言。「人生という航海は後悔の海に浮かぶようなもの。後悔先に立たずという荒波を漕ぎ分けていくしかないのだ」ーおそまつ(笑)。「去る者追わず、来る者こばまず‥というが、望むと望まざるに関わらず、人生は非情に去り、非情に来るものである」

「穏やかに生きることも悪くはない。たとえ時代の風にわすれさられたとしても」「不機嫌な態度は徳をなくし、和顔愛語は徳を積む」~常に人は慎むべし。「思い通りにならないことにイライラするのは愚かなことだ。じっと笑って見過ごそう。なるようにしかならないものは、なるようになるからね」

「人は何かをなした方をすごいと言うが、何もなさなくても生き抜くだけですごいのだと思う」~薬師寺の大伽藍に囲まれた圧倒的にすごい境内に佇んで。「なんでこんなこともできひんのやろと思うあんたが間違っている世の中に生きてます」

「人を羨むことは自分を貶めること。わかっていそうでわかってないよな」「独りよがりの寂しさは己の気付きの始まりかな」「努力は報われなくても、神さまは知っている」

「愚痴と他人の悪口は、自分の値打ちを下げるだけなのに、人は常に自分を貶めることに熱心である」「人は常に過去・現在・未来を生きている。過去に執らわれ過ぎたり、未来を懊悩し過ぎるのは愚かなことである」
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御所まち霜月祭(そうげつさい)、11月10日(日)開催!(2024 Topic)

2024年10月31日 | お知らせ
毎年11月第2日曜日に開催されている御所(ごせ)まち霜月祭、今年は11月10日(日)、午前10時から、御所まち一帯で開催される。パンフレットは、こちら(PDF)御所市のHPによると、
※柴燈(さいとう)大護摩大祭の写真は、吉祥草寺で撮影(2021.11.14)

年に一度の「御所まち霜月祭」にお越しください
ふるさとの誇り、おもてなしの心
古き良き風情を残した御所まちを散策してみませんか?江戸時代より栄えた由緒ある町家が特別公開!ほかにも、昔懐かしい町並みがスマホ画面に甦るタイムスリップの旅、町家茶屋、スタンプラリーなど、御所まち総出のおもてなしの心でお迎えします。



日時 令和6年11月10日(日)10時から
場所 御所まち一帯
※当日は公共交通機関でお越しください。
近鉄御所駅・JR御所駅から「御所まち」へは徒歩で5分から10分ほどです。
近鉄御所駅・JR御所駅から「吉祥草寺(御所市茅原)」へは徒歩で30分から40分かかります。


霜月祭は、もともと葛城修験の寺として知られる「吉祥草寺(きっしょうそうじ)」の「柴燈大護摩大祭(さいとうだいごまたいさい)」の日、これを「御所まち」に拡大して展開してできたイベントである。私としては、ぜひ柴燈大護摩大祭に足をお運びいただきたいと思う。



吉祥草寺は、本数は少ないがJR玉手駅(JR御所駅の隣りの駅)から、徒歩5~10分のところにある。御所まちから、町並みをぶらぶらと見物しながら、歩いて移動するのも良いだろう。


キンパBOX。この写真は、2024年霜月祭の公式インスタグラムから拝借

今年は飲食も充実していて、鴨都波神社近くの「お寿司屋カフェ すし嘉(よし)」では、店先で名物の「キンパBOX」や「かぼちゃのチーズケーキ」も販売される(当日の午前11時スタート、売り切れ次第終了、予約は受け付けていない)。

皆さん、ぜひ今年も霜月祭に、足をお運びください!



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これはうまい!手打ち蕎麦 たぬき(斑鳩町龍田南)

2024年10月30日 | グルメガイド
知人から「最近、ブログにグルメ情報が載りませんね」と言われた。言われて初めて、「そういえば最近、書いていないな」と気がついた。おいしいお店に行っていないわけではなく、今の関心が「飛鳥・藤原検定の要点整理」の制作に向いているので、グルメ情報を書く「ゆとり」がなかったのである。


店舗は、今年(2024年)9月に建て替えたばかりだ

それで今日は、久しぶりにグルメ情報を紹介する。昨日(10/29)訪ねたばかりの「手打ち蕎麦 たぬき」(斑鳩町龍田南3-1-31)である。国道25号に面していて、バス停「竜田神社」の近くにある。「奈良グルメ図鑑」には、



R25号沿い、法隆寺からも近い場所にある一軒家の蕎麦屋さん。店主は京都の料亭と富山の蕎麦店で10年修行を積んだという経歴の持ち主。そばは茨城産を丸抜きで、製粉から手打ちまで自家製。二八のそばはコシもあり風味もいい。出汁は昆布、椎茸、鰹をブレンド、少し甘みも感じさせる。



そばは普通盛りが150gで、小盛り、大盛り、特盛り、超特盛りとサイズが選べ、特盛りからは2枚に分けて出される。「お茶は冷たいのと熱いのとどちらにしましょうか」から始まるホスピタリティーも心地よい。

【その他のメニュー】冷たいそばはもり、とろろ、鶏せいろ、温かいそばは天ぷら、にしんなど。豊富な食材から選べる天ぷらも人気の品。そばは持ち帰りもできる。


鴨汁の器はとても熱いので、ご注意を。蕎麦湯も、ついてきた

この日は小雨がしとしと降っていて、やや肌寒い日だった。蕎麦はいつも「冷」と決めているのだが、これは少し厳しい。しかし「温」にするのも悔しい。メニューを見ていると「鴨せいろ」(1,800円=税込み、以下同じ)に目が止まった。

冷たい蕎麦に、あつあつの「鴨汁」がつくのだ、これはいい。麺の量は150g(普通盛り)だが、50g刻みで調節できるという。私は200gの大盛りにした(+300円)。そこに野菜天ぷら盛り合わせ(600円)を追加、出てきたのが写真の料理である。


揚げたての野菜天ぷら(2種選べる)は、万願寺唐辛子と舞茸をチョイス

二八蕎麦はコシがあり舌触りが良く、飲み込むときに蕎麦のいい香りが鼻の奥に残る。鴨汁には、ぶ厚い鴨肉が2枚、デンと載っている。汁はやや甘めで、蕎麦によく合う。天ぷらはサクッと揚がっていて、これは相当の腕前だと見た。

蕎麦茶(温か冷かを選べる)もおいしいし、若い女性店員さんの応対も、とてもいい。お店のHPのトップページには「奈良県NO.1のお蕎麦屋さんを目指して日々進化中!」とあるが、すでにその域に近づいているのではないだろうか。

ああ、おいしかった!わが家からは少し遠いが、王寺駅からバスで1本なので、また来ることにしたい。皆さんも、ぜひお訪ねください!
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田中利典師の「慈母のごとき…」

2024年10月29日 | 田中利典師曰く
今日の「田中利典師曰く」は、「慈母のごとき…」(師のブログ 2016.11.11 付)。利典師の師・五條順教猊下(げいか)の奥さまの話である。利典師は15歳のとき、五條順教猊下のもとで得度受戒された。それ以来毎年、五條猊下の自坊の東南院で、林間学校のお手伝いなどをされたそうだ。
※トップ写真は吉野山・東南院多宝塔(2023.3.28 撮影)。この年は、桜の開花が早かった!

本稿では猊下の奥さまについて、〈優しい眼差しの奥にある真実を見通す涼やかな目、そしてその慈母の如き慈しみに満ちたご尊顔。順教猊下の恩徳とともに生涯忘れずに感謝申しあげたい〉とお書きである。では以下に、全文を紹介する。

「慈母のごとき…」田中利典著述集281111
過去に掲載した金峯山寺の機関誌『金峯山時報』のエッセイ覧「蔵王清風」から、折に触れて拙文を本稿で転記しています。今日は今年(2016年)11月で三回忌をお迎えになる吉野山・東南院前ご母堂さまのこと。感謝を込めて書いた2年前の文章です。

*******************

「慈母のごとき…」
私は比叡山高校に入る前、15歳のときに第28世金峯山寺管領故五條順教猊下のもとで得度受戒し、その後、夏になるとご自坊の東南院にお手伝いに上がった。あの頃の東南院は林間学校の生徒で一杯で、連日とても忙しかったことが懐かしい。

高校卒業後は1年間、東南院で随身し、その間に四度加行も履修させていただいた。1年後には龍谷大学に入ったが、夏になるとやはり東南院の手伝いに帰山した。私にとっては東南院はまさに第2の故郷であり、事実、東南院に戻る度に奥様からは「おかえりなさい」と言っていただいていた。

その奥様が先月(2014年11月)逝去された。93才の生涯を閉じられたのである。またひとつ故郷を亡くしたような、漠々たる寂しさを禁じ得ない。

私は今でも東南院のお内仏(仏壇)に、ことある度にお参りさせていただいている。縁あって弟が東南院の住職に就いたことも関係なくはないが、それよりも私自身が長く東南院での随身生活を送り、このお寺で僧侶にしていただいたという思いがあるからである。

その随身生活にはいつも奥様がおいでになった。奥様に物心ともにお世話になったお蔭で、今の私があるのは間違いない。故に、なにほどの恩返しも出来ないまま、今生の別れとなったと思うと、ただ寂しいだけではなく、申し訳ない思いで胸が一杯になる。

奥様は南満州国でお生まれになり、終戦を経て、満州からの引き上げ後は、神職をされていた父君とともに、橿原神宮、丹生川上中社と居を変えられた。そんな中で、五條順教猊下とご縁を得られ、ご令室として東南院に入られたのである。以後、60数年、東南院の護持経営とその発展に身を尽くされ、また順教猊下を支えて宗門の隆盛にも大いに力を果たされた。

私のこと、弟のことを思うにつけ、東南院さまと私どもとのご縁は深いが、そこにはいつも奥様の存在があった。優しい眼差しの奥にある真実を見通す涼やかな目、そしてその慈母の如き慈しみに満ちたご尊顔。順教猊下の恩徳とともに生涯忘れずに感謝申しあげたいと思っている。 
※「金峯山時報平成26年12月号所収、蔵王清風」より
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