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  • 太子の少年 令和言葉・奈良弁で訳した万葉集②

    佐々木良 万葉社 2023.7.21読書日:2023.1.21 人気となった「愛するよりも 愛されたい 令和言葉・奈良弁で訳した万葉集①」の続編。 今回は聖徳太子と飛鳥京の時代が中心だそう。聖徳太子の歌が1首だけ載ってるんだって。それがこれ。 家ならば 妹(いも)が手まかむ 草枕 旅に臥(こ)やせる この旅人(たびと)あはれ 訳:旅人が お腹をすかせて倒れている 家にいたなら 恋人と寝ていたんやろうに… 悲しいなあ… ふーん。聖徳太子ってやっぱり聖人なんですねえ。 他に面白いと思ったものをいくつか。 なかなかに 人とあらずは 酒壷に なりにてしかも 酒に染みなむ(大伴旅人) 訳:てゆーかさー …

  • リアリティのダンス

    アレハンドロ・ホドロフスキー 訳・青木健史 文遊社 2012.10.25読書日:2024.1.18 映画、演劇、芸術などの分野で活躍する奇才のアレハンドロ・ホドロフスキーが、スピリチュアルな世界を探求し、リアリティが目に見えないところで繋がっているという、現実が揺らめいているような人生を振り返る本。 アレハンドロ・ホドロフスキーのことはあまり良く知らなかった。たぶん本人が主演している「エル・トポ」というカルト的な人気のウェスタンは遠い昔に見たことがあると思う。だが、その程度だった。 ところが最近、「ホドロフスキーのDUNE」というドキュメンタリーを見て、すっかり感心してしまった。これは1975…

  • 日本の歪み

    養老孟司 ✕ 茂木健一郎 ✕ 東浩紀 講談社 2023.9.20読書日:2024.1.16 日本は生きづらい国であり、それは日本の歪みに由来するのではないかと、三人の賢人が鼎談する本。 三人が考える日本の歪みとはなにかについては、目次から明らかである。「先の大戦」「明治維新と敗戦」「憲法」「天皇」などである。つまり日本が明治維新以来やってきたことがなにも総括されずにそのまま残っており歪みとなっている、ということなのだろう。 憲法9条で戦力は持たないとなっているのに、明らかな戦力である自衛隊を保持しているのだから、それこそ歪みそのものなんだけど、問題はもちろん戦力を保持してることではない。戦力を…

  • 反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」

    草薙龍瞬 KADOKAWA 2015.7.27読書日:2024.1.14 心は常に何かに反応しているが、そのほとんどは実際にはムダなもので、ムダな反応をしないようにすれば悩みがなくなり心が軽くなると主張する本。 この本は2015年の本だが、未だに売れ続けているベストセラーである。多くの人が、この本に感銘を受けたことが分かる。わしも感銘を受けた。 そもそも、わしは仏教が宗教だと聞くと違和感を覚える。たしかに法華経以降の大乗仏教はそうだと思うが、本来のブッダがとなえた仏教は、哲学とか心理学、あるいはカウンセリングに近いものだと思う。現実をどのように見るかという考え方の一種なのだ。 ブッダのいうには…

  • 一生お金に困らない家投資の始め方

    永野彰一 クロスメディア・パブリッシング 2022.12.1読書日:2024.1.12 全国の空き家を100万円以下、できれば1円で手に入れてリフォームすれば、自分が住んでも良いし、貸しても良く、3件以上持てば累積的に資産が増えて一生の財産になると主張する本。 永野彰一さんのことは以前「一生お金に困らない山投資の始め方」で知ったわけだが、そのなかでも家投資についても述べられていた。今回はその部分のみをくわしく解説している。 基本は、全国の空き家で相続などで処理に困っている空き家が多数あるので、そのなかから若干のリフォームで貸し出し可能な物件を格安(100万円以下)で手に入れて、リフォームして、…

  • 宇宙の果ての本屋 現代中華SF傑作選

    立原透耶[編] 新紀元社 2023.12.13読書日:2024.1.19 (ネタバレあり。注意) 中華SFのマニア向けのアンソロジー15編。 やっぱり今1番面白いSFは中国かもしれない。読んでいて感心した。21世紀に入って大きく発展した中国の、科学に対する楽観的な気持ちがSFの発展に寄与しているような気がする。先進国ではすでに行き着くところまで行ってしまって、このようなテクノロジーに対する寄り添い方はもうできないんじゃないだろうか。 どのへんでそう思うかというと、個人の科学者がいとも簡単にあっと驚くような技術を開発するという設定に、なんの躊躇もないところ。もう日本ではこんな技術が可能などと書く…

  • アルツハイマー病研究、失敗の構造

    カール・へラップ 訳・梶山あゆみ みすず書房 2023.8.10読書日:2024.1.10 アルツハイマー病は、脳に蓄積したアミロイドが原因とするアミロイドカスケード仮説が根拠不確かなままにセントラルドグマ化して、この仮説以外は認められない状況が続き、治療方法の研究が20年間以上停滞したと、現役の研究者が報告する本。 読書をしていると、巡り合った喜びを感じることがあるが(せいぜい年に2,3回)、この本もそれを感じた。とても面白い。 内容としては、失敗学の部類に入るのだろう。たとえば帝国陸軍の失敗とか、そんな感じの。そして、人間による失敗というのはまことにどれも似たような経過をたどるのだなあ、と…

  • 母がゼロになるまで 介護ではなく手助けをした2年間の話

    リー・アンダーツ 河出書房新社 2023.9.30読書日:2024.1.8 発達障害でまともに生活できない母を、死ぬまでの2年間手助けしたことをつづった本。 痴呆になると生活能力はなくなり介護が必要になるけど、発達障害の場合はなんか微妙だ。いろんなケースがあるだろうけど、これが生活能力のないというレベルだと、老後は確かに大変なことになるのは目に見えている。 著者の母親の場合は、大変なことになって初めて自分の母親が発達障害ということに気がついたくらいの微妙な感じだ。とりあえず母親は離婚してシングルマザーになっても、娘を高校までは養っているのだから、それなりにやっていけてたはずなのだ。年金ももらっ…

  • ヒトラーの馬を奪還せよ 美術探偵、ナチス地下世界を往く

    アルテュール・ブラント 訳・安原和見 筑摩書房 2023.7.30読書日:2024.1.2 ヒトラー総統の官邸にあり連合軍の空爆により破壊されたと思われた馬の彫刻が、70年後の2015年に発見された経緯を述べた本。 美術界は魑魅魍魎の世界で、有名な作品が、今どこにあり、正式な持ち主が誰か分からないことも多い。最近では、フリーポート(保税倉庫)というグレーゾーンの領域に美術品が次々に飲み込まれて、二度と世間に出てこないのではないかと言われているものも多数ある。 www.hetareyan.com でも、こういうところにある美術品って移動させやすい大きさのものがほとんどだろう。ところが今回の捜索の…

  • 未来の年表 業界大変化 瀬戸際の日本で起きること

    河合雅司 講談社 2022.12.20読書日:2023.12.26 日本では少子高齢化で人口が減るという状況なのに、それに対する備えができていないとし、実際に何が起きるのかをリアルに予想し、企業が進めるべき未来の戦略を提示した本。 2部構成になっていて、第1部では実際に人口減少で各業界に何が起きるのかを予想している。これが大変な力作で、各業界の統計や業界ごとの特色をあぶり出して、具体的に示してくれる。 例えば、人口減少で自動車産業で起きることといえば、すぐにドライバーの不足が思い浮かぶだろう。たしかにバスやタクシーの運輸関係ではすでに地方でドライバーの不足が声高に叫ばれている。しかし河合さんに…

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