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  • BWV1006a(3)

    このバロック・リュートにとって不向きな調の曲がどうしてリュート曲になったのか、その理由は多分消去法でリュートになったのではないかと推測されます。自筆譜に表紙があったり、プレリュードの一番上段にタイトルが書かれていれば、この曲がどういう楽器のためのものか分かるのですが、あいにく武蔵野音大図書館に所蔵されている自筆譜にはそういったものがありません。表紙は散逸したのでしょうか。武蔵野音大図書館所蔵のBWV1006aのコピー。40年以上前ですが、知り合いの武蔵野音大の学生に頼んでコピーしてもらったものです。鍵盤曲としては音が少なすぎる、ハープ曲としてはこの曲の特性が生かされない、ではもうリュートしか残らない、みたいな感じでリュート曲に分類されたということでしょうか。BWV1006a(3)

  • BWV1006a(2)

    このBWV1006aは旧バッハ全集でも新バッハ全集でもリュート曲として分類されていますが、ホ長調という調性はリュートには全く不向きな調です。ヴァイスの作品では単一楽章としてでさえ寡聞にして見たことがありません。イ長調なら6コース以下の変更は多いですが、レもラも開放弦で出せるのでむしろリュートにとってはよく響く都合がいい調と言えます。イ長調の平行調である嬰ヘ短調も意外にもイケる調です。なにしろ開放弦のFが(嬰へ短調の導音である)E♯として使えるという特殊なことができる調です。ところがホ長調/嬰ハ短調となると格段に弾きにくくなり、ソロ作品ではまず見かけない調になります。バス弦は7ソ、8ファ、10レ、11ド、12シ♭を半音あげなくてはならず、24弦あるうちの10弦も変更することになります。おまけに1~6コースの...BWV1006a(2)

  • BWV1006a(1)

    バッハの組曲ホ長調BWV1006aは1736年から1737年頃にかけて成立した作品です。原曲となったのは1720年に完成した無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータホ長調です。1720年といえばバッハはケーテンの宮廷楽団の楽長をしていたときで、BWV1006aに編曲したときはライプチヒのトーマスカントールの時代です。これらの作品の第1曲目のプレリュードはバッハ自身が気に入っていた作品のようで、複数のカンタータに転用しています。(BWV29とBWV120a)ただしカンタータ版はオルガンが主たるラインを演奏し、そこにトランペットも加わったオケ伴がついたとても華やかというかにぎやかな曲になっています。それもそのはず、BWV29は市参事会改選(1731年初演)のため、BWV29aは結婚式(初演は1729年頃か)に作...BWV1006a(1)

  • バロック・リュートのオクターブ弦をガットに(3)

    左手で押さえるのは6コース、それよりは頻度は減りますが7コース、8,9コースはさらに頻度は減ります。6コースにしても高音弦ほどは頻繁には押さえないでしょうから耐久性の問題はほとんどないと思います。でもガット弦は湿度にとても敏感なので素早く調弦できるように楽器を調整しておく必要があります。ポイントは3つ。まずペグがどんなに速度を遅くしても完全無段階でまわるようにすること。ある程度の速度ではなめらかに動くが、スローにまわすとカクカクするペグはNG。キッキッキと鳴くようはペグは論外です。2つ目はナットの部分の滑りをよくすること。4Bとか5Bのような鉛筆でナットの溝が黒くなるように塗りつけます。同じような処置はロバート・ダウランドの理論書にも書かれています。3つ目はペグボックス内の弦を伸びない素材(高強力アラミド...バロック・リュートのオクターブ弦をガットに(3)

  • バロック・リュートのオクターブ弦をガットに(2)

    バスレンジ弦の張力はバス弦が3kg前後の張力にしています。そしてオクターブ弦はその約80%になるようにしています。ただ全てを機械的に計算してその張力で弦を張っている訳ではなく、割と頻繁に下げることの多い9コース(ミ)は1割ほど強めの弦を使い、ミ♭にしてもへたり感がないようにしています。またバスライダーに乗っかっている12,13コースはバスライダーにかかる負担を少し減らす為にバス弦、オクターブ弦とも1割ほど弱めの弦にしています。今回張った弦は手持ちの弦を使ったので全て同じメーカーのものではありませんでしたが、多くはアクイラ社のHL弦を使いました。HL弦はメーカーの説明ではオイル処理をした表面がなめらかなビーフガット弦です。6コースと11コースには手元にいいゲージの弦がなかったので、ガムート社のビーフガットを...バロック・リュートのオクターブ弦をガットに(2)

  • バロック・リュートのオクターブ弦をガットに(1)

    バロック・リュートのバス弦は選定がなかなか難しいです。張力だけではなく、素材の選定もいろいろな選択肢があって悩ましい限りです。もうバロック・リュートを弾き始めて50年以上経っていますがいまだに弦の選定には苦労しています。他の奏者も基本的には同じ流れで来ているみたいで、皆さんそれぞれ独自の道を歩み独自のソリューションを持っているようです。これというのも昔と違って決定打がない(=ヴァイスの時代と同性能の弦がまだ入手できない)からでしょう。私のソリューションとしてはバス弦にはアキラのCD弦(ローデドナイルガット弦)またはカーボン弦(サヴァレスのKF弦)です。バス弦に対するオクターブ弦は始めはナイルガットを張っていましたが、思ったより悪目立ちするのでカーボンに替えました。以前も当ブログで書いたと思いますが、カーボ...バロック・リュートのオクターブ弦をガットに(1)

  • 国民教育として外国語を教えるということ

    最近は日本国内に沢山の外国人が住んでいますが、彼らの中には日本語が不自由な方も。そういう方達に「おー、オレ、日本語ぺらぺらやで教えたるで!」とおっしゃる方がときどきいらっしゃいます。簡単な日本語なら誰でも教えることができると思いがちですが、実際には単語を何語か教えることが出来たらいいところで、たとえ日本語が流暢に話せてもきちんと非日本語話者に日本語を教えることはできません。小中高に日本語指導助手(ALT)が配属されるようになって久しいですが、彼ら彼女らの大半は言語教育の専門家ではありません。世間的には、英語ネイティブが英語を教えるのには最適だと思われているかもしれませんが、実際には英語ネイティブというだけできちんと日本人生徒に英語を教えることはできません。現状を見る限り世間の期待とは裏腹に彼らに高い給料を...国民教育として外国語を教えるということ

  • エコノミー席シートのリクライニング問題

    コロナ以降円安も相まって海外に出かけるハードルが高くなってきました。飛行機に乗るときにいつも気になるのは前席の人のリクライニングです。私はリクライニングをするのがあまり好きでなく、背面シートをまっ縦に近い角度にしています。昨年の秋に久しぶりに香港にいきましたが、そのとき斜め前の長い髪の人(多分女性?)が思いっきりリクライニングをしてきて、髪の毛がこちらに垂れてくるのを見ていました。隣は空席だったので別にどうということはなかったのですが。以前同じような状況になったことがあり、そのときは自分の真ん前の人だったので本当に困りました。なにしろ垂れ下がる髪の毛が自分の顔のすぐ近くに来ているのですから。髪の毛が垂れ下がらなくても、前席のリクライニング角度が大きいとホントに窮屈な感じになり困ります。飛行機のエコノミーク...エコノミー席シートのリクライニング問題

  • 祈りの昇華

    今日は名古屋市内のヤマザキマザック美術館で「祈りの昇華」と題したコンサートをしました。共演は髙橋弘治さん(ヴィオラ・ダ・ガンバ)と森川郁子さん(ソプラノ)です。同美術館では4月26日から6月30日まで特別展「Photograph記憶の花藤原更SarahFujiwara」開催していますが、その期間のイベントとしてのコンサートになります。コンサートには藤原更にもお越し頂きました。右から2人目の方です。コンサート会場は絵画の展示室のひとつで、まるでヨーロッパの教会で演奏しているような柔らかで豊かな残響がある部屋です。プログラムはバッハとヘンデルを中心に組んでみました。コラール「わが魂の友よ、汝の愛に安らげば」BWV517アリア「汝のそばでよろこび持て」BWV508(これは伝バッハの作品で、作曲者はシュテルツェル...祈りの昇華

  • 西洋音楽と信長・秀吉の時代

    アマゾンで注文していた「文庫版完訳フロイス日本史3」が届きましたので、少し目を通してみました。第48章に、オルガンティーノ師とロレンソ修道士を多くの武将のいる前に呼びいろいろ話をした場面が出て来ます。「・・・信長は司祭がヨーロッパから日本に来るのにどのような旅をしたかを地球儀によって示すことを希望した。彼はそれを見聞した後、手をたたいて感心し、驚嘆の色を見せ・・・」とあるように信長は宣教師達の国の文化に多大な関心を抱いていたことが分かります。それと戦乱に明け暮れていたとはいうものの信長が全て出陣していたわけではないみたいで、結構キリスト教文化に触れる機会があったようです。ということは安土のセミナリオで生徒達が演奏している音楽(もちろんルネサンス音楽です)に触れた可能性も出て来ます。ただそのようなことに関す...西洋音楽と信長・秀吉の時代

  • 秀吉と西洋音楽

    秀吉と西洋音楽の出会いはすでに当ブログで何回も書いていますが、1582年の本能寺の変から8年後の1590年に天下統一を成し遂げた秀吉は、1591年に聚楽第で少年使節らを招き御前演奏を求めました。もう戦乱の時代ではなくなりつつあるので、こうしたことが行われたわけです。こういった事象の記録は、日本人の手によった場合は簡潔に事実だけを1、2行しか書かないでしょうが、当時来日していたポルトガル人宣教師のルイス・フロイスは現代のジャーナリストのようにその様子を詳細に記述しています。(完訳日本史4、ルイス・フロイス著、松田毅一、川崎桃太訳、中公文庫)楽器についてはハープ、キーボード、リュート、レベッカで演奏されたとあります。フロイスはこの御前演奏に同席したのかどうかは分かりませんが、仮に同席していなかったとしても同席...秀吉と西洋音楽

  • 最終リハーサル→守山SA

    今日は土曜日の美術館コンサートの最終リハーサルでした。最終といっても2回目ですが。コンサートの会場は名古屋市内のヤマザキマザック美術館です。共演はソプラノの森川郁子さんとヴィオラ・ダ・ガンバの髙橋弘治さんです。お二方のそれぞれとは何度もご一緒させていただいたことがあるのですが、なぜか3人でのコンサートは実は今回が初めて。リハーサルの会場は春日井市内でしたが、順調に進んでちょっと早めに終りました。お二人は春日井市内在住ですのでリハ会場の近くです。私は高速道路を1時間くらいかけて帰宅するのですが、帰り道に前から寄ってみたいところがありましたのでそちらに向かいました。その場所とは東名高速道路にある守山サービスエリアです。ほとんどのサービスエリアはなんか妙にきれいに衣替えして、「大手資本」が入り個性がなくなってい...最終リハーサル→守山SA

  • デジタル改革って?

    河野デジタル大臣は法令などでフロッピーディスクの提出を求めていた行政手続きが6月中に全廃されると明らかにしました。これでデジタル化がすすんだとおっしゃっていますが、フロッピーってもともとデジタルですよね?誤振込金をすぐに返さずギャンブルに流用した事件が少しまえにありましたがそのときも銀行のデータをフロッピーでやりとりしていたということがわかって話題になりました。地方銀行だからそんな時代遅れな方法が生きていたと思っていましたが、国の行政手続きではフロッピーが生きていたとはあきれるばかりです。ということはまだドライブもメディアも売っているのでしょうか。アマゾンを見てみましたら、わんさか出て来ました。まだまだ現行品という感じです。民間の会社でフロッピーを使っているところは少ないでしょうけど、(もしそうだったらそ...デジタル改革って?

  • 古典技法の写真とリュート弦

    ガラス板に溶液を塗りそれを感光させる写真「湿板写真」を復元されている方が今朝の日経文化欄に記事を書いていました。この湿板写真は幕末の坂本龍馬の有名なポートレートにも使われた写真だそうですが、なかなか手間がかかる方法らしく筆者はまだ当時の技術レベルに達していないとのことです。最近はこの古典的技法をさらに発展させたプラチナプリントというものあるそうです。銀のかわりにプラチナを使うと500年持つらしいです。この記事を読んでいたらリュートの弦のことを思い出しました。昔のガット弦、特にバス弦はいろんな方法で再現が試みられていますが、いまだ決定打がありません。数年前に開発された合成樹脂弦であるローデドナイルガット弦は古典的なバス弦のかわりに使われていますが、なかなか使い勝手のいい弦です。音の持続時間も十分短い。いった...古典技法の写真とリュート弦

  • 織田信長と西洋音楽

    今年のバロック音楽の旅17講座の第2回目(10月13日)で秀吉が聴いたヨーロッパ音楽についてレクチャーをする予定です。レクチャーはきちんと御前演奏の資料が残っている秀吉についてが中心になりますが、信長についても触れる予定です。よく信長は「安土のセミナリオを訪れて生徒達が演奏するオルガンを聴き入っていた」なんて説明がありますが、これはきちんとした根拠がある話なんでしょうか。そもそも当時の政権トップがふらふらと(だったかどうかはわかりませんが)セミナリオに行ってオルガンを聴くなんてことはありえることなんでしょうか。安土セミナリオは当時来日していたオルガンチノ神父が信長の許しを得て1580年5月に開講した神学校です。そこではキリスト教理、ラテン語、修辞学、音楽などが教えられていました。しかし1582年6月に本能...織田信長と西洋音楽

  • リュー幸

    東京都知事の立候補者数は回を追う毎に増えているようで、今回は40人超えという話もあります。最終的には何人になるのでしょう。立候補するには供託金として300万円を納めなければなりません。結構高いです。でもこれも考えようで政見放送や看板にポスターを貼ってもらえるようなのでそれを考えると安いとも言えそうです。ポスター印刷代は自前かも知れませんが、今時ネット印刷業者に頼めば安いものです。貼る人件費の方は要らないみたいなので結構お得です。政見放送は自分で完パケを作って持ち込みはだめみたいでNHKのスタジオで撮ってもらいます。政見放送が5分30秒、経歴が30秒だそうです。政見放送と経歴が2回、経歴のみが1回放映されます。民放のCMの場合15秒もので放映料が40万~80万が、制作費が100万が相場といいます。政見放送と...リュー幸

  • ヒップホップ禁止令!?

    東京都内の中学校でヒップホップ禁止令が出たそうな。なんでも文化祭や体育祭のときに同校のダンス部がヒップホップダンスを披露してきたのが、昨年度は禁止になりヒップホップダンスではなく創作ダンスをやるようにお達しが出ていたとのことでした。え?今の話?60年以上前の話ではないんですよね?(もっとも60年位前はヒップホップは存在してませんでしたが)昔もエレキやビートルズの音楽に対して学校が制限を加えるというような話はありましたが、ヒップホップってとっくに世の中に認知されて久しいですから禁止令は時代錯誤な話です。私が中学生の時代は、エレキやビートルズなどの音楽はまだ世の中に認知されてはいませんでしたが、学校は寛容でした。校長は新聞の取材に「ダンス部は運動部なので公式の中体連(日本中学校体育連盟)の大会を目指すべきだと...ヒップホップ禁止令!?

  • アメリカ大統領選の行方

    ビラロボスと言えばブラジルの大作曲家ですが、アメリカ・テキサス州のマッカレンという町の市長さんも同名のビラロボスです。マッカレンはメキシコ国境に近い町で85%がヒスパニックだそうです。もともとここは民主党の強いところでしたが、2021年の選挙で共和党のビラロボスが当選したそうです。不法移民の問題が大きくなっている中、背に腹は代えられないというところでしょうか、アメリカ・ファーストに舵を切ったようです。そのアメリカ・ファーストを唱えているトランプが民主党の岩盤支持層であるヒスパニックを切り崩しているようです。私の娘が住んでいるカリフォルニア州は最大の民主党支持州(かな?)ですが、結構トランプ支持者もいるみたいです。でも周りが周りだからトランプ支持をあまりおおっぴらには言えないので「隠れトランプ」みたいになっ...アメリカ大統領選の行方

  • Fireflyが到着!

    bluetooth接続のフットペダル、PageFlip社製Fireflyが早くも到着しました。パッケージ最下段、アプリの例示でforScoreは世界的に有名なので出ていますが、日本のPiascoreは残念ながら出ていません。もうひとふんばりがんばりましょう!さてパッケージを空けてみるとこんな感じの品が出て参りました。充電式ではなく電池式です。これって意外に重要で、充電式だと内蔵バッテリーが弱ってきたときにリハーサル、本番に堪えられないかもしれません。その点電池式だと当日に新品の電池を入れて置けば、仮にリハーサルと本番をONにしたままでも切れることはありません。実際に使うとこんな感じになります。この靴は私が最近本番で使っている靴です。さすがに足の裏ではペダルの感覚をつかめませんが、ペダルのサイズに十分な幅が...Fireflyが到着!

  • 新しい学校

    女性4人のユニット、新しい学校のリーダーズが海外でも大人気です。海外ではAtarashiiGakko(AG)です。何を今更という感じですが、日本でも紅白に出たそうです。(紅白は見ていないのであとで知りました)AGのコンセプトは日本の学校文化と80年代のスパイスをまぶした音楽です。日本の学校では制服反対!自由な服装でという流れで女子のセーラー服が減ってきているのですが、その様式美に気づいて世界に出た彼女たち(とそのスタッフ)はエラい!彼女たちの楽曲には応援団風の振り付け、特攻服風の衣装、掃除のアイテムなんかも登場します。いずれも一般の日本人から見ればあたりまえに存在していて、どちらかというとちょっとダサイ系のものばかりですが、実はそれが他の文化圏の人からみればとてもクールに映る。日本の学校はとても濃い文化を...新しい学校

  • Piascoreのレビュー

    Piacsoreは確か国産で以前も詳細を調べてみたことがありました。それからバージョンアップもしていることだし今回改めて詳しくみてみました。まずForscoreにあるデュアルページモードがあるかどうか調べてみました。デュアルページモードというのはiPadを2枚並べて使う時、2ベージ分ベージ送りしてくれるモードです。片ページA4サイズの本のページめくりのイメージです。Piascoreには残念ながらそのような機能はありませんでした。2台(あるいはそれ以上)を連動させて同時に同じページをめくるという機能はありましたが・・・(それってどういうときに使うものなんでしょう?)クラウドから楽譜をダウンロードする機能やダウンロードした楽譜をセットにする機能はありました。ペンで注などを書き込む可能(アノーテイション)もつい...Piascoreのレビュー

  • 現代ギター6月号

    現代ギター6月号に3月のリサイタルのレビューが掲載されました。執筆して頂いたのは名古屋在住のトップギタリスト、谷辺昌央さんです。著作権の都合で全画面は掲載できませんが、読んで見たいというお方は是非現代ギター誌を購入のうえお読みください。現代ギター誌は50年ほど前は、現代リュートといわれるくらいリュート関連の記事が豊富でした。黎明期の古楽情報を、断片的ではありましたが、ほぼリアルタイムで得ることができたのは私としてはとても幸運でした。最近はもちろんギターの専門誌ですからリュート関連の記事はたまに掲載される程度ですが、本号では竹内太郎氏によるマンドーラに関する記事が掲載されています。現代ギター6月号

  • 新しいページ・ターナー

    最近は楽譜をiPadで見る人が増えてきました。今度ご一緒させて頂くチェロの(最近はガンバも)高橋君もいつのまにかiPadProを使うようになっています。iPadProで使う楽譜閲覧アプリはForscoreとかPiascoreなどがあります。私はForscoreを使っていますが、Piascoreの方も多いようです。Forscoreはデュアルページモードのバグをちっとも取ってくれないので、Piascoreを検討しようかなとも思っています。iPadで楽譜を見るときに欠かせないのが、足踏み式ページ送り装置=ページターナーです。Bluetoothで接続して使います。私は今このiRigのBlueTurnを使っています。踏んだときの「入り感」の節度があってとてもいいのですが、ちょっとスイッチ部分が小さいのが難点です。素...新しいページ・ターナー

  • リュート買い取りセンター!?

    ネットでこういうのを見つけました。中を覗いてみましたら、ア○アリュートを始め国内外の製作家の楽器が10台ほど出ていました。ア○アリュートが2万円台、ナントカという外国の製作家のものが15万ほどの買い取り価格がついていました。中には8000円台のものまで。この専門の査定員というのはどういう人なんでしょう。そもそもリュートを買い取るという広告自体意味があるのかどうか。買い取りで商売になるほど流通はしていないとは思いますが。どっかの自動車買い取りの会社が、事故車でもいい、壊れていてもいい、その自信は・・・?というTVCMを出していますが、このCMを見るたびになんかダークな背景を感じてしまします。リュートを買い取ってそのあと売るのでしょうけど、どうせ結構高いプライスを付けるんでしょう。でも商売になるんかな?リュート買い取りセンター!?

  • なぜ?のその後

    iPadProのForscoreでCueを使う時、Cue側のリンクが切れてしまう問題。何のことかわかりにくいですが、5月27日のエントリーの続きです。その後自宅でCueを使いデュアルページモードで楽譜を見ていましたが、あら不思議、六華苑のコンサート以降片ページ(右ページ=右においたもうひとつのiPadPro)が落ちることはありませんでした。ということは六華苑のWi-Fi環境が影響している?と思われたので近いうちに六華苑に行ってチェックしようと思っていた矢先、自宅でも落ちました!でも落ちたのは2回のみでその後は何事もなかったかのようにデュアルページモードで粛々と楽譜をみることができています。ちょっと意味がわからなくなってきた矢先、今度は先日のリハーサル。六華苑のときと同じように片ページ落ちまくります。紙に出...なぜ?のその後

  • シティホール+パブリックセンター

    ChatGPTと会話をしてみました。CityHallというのはどういう意味ですか?市役所(MunicipalBuilding):「cityhall」は、市の行政機関が入っている建物を指します。市長や市議会、市の各種部門のオフィスがここにあり、市民に対する行政サービスが提供される場所です。例えば、住民票の発行、婚姻届の受理、各種税金の納付などが行われます。市政府(MunicipalGovernment):広義には、市の行政機関そのもの、つまり市政府を指す場合もあります。この場合、「cityhall」は市長、市議会、および市の各部門や職員を含む、市の運営に関わる全ての機関を指す言葉となりますなるほど。では市民会館をCityHallと言ってはいけませんかと尋ねると、「市民会館」を「cityhall」と呼ぶことは...シティホール+パブリックセンター

  • 今村泰典講習会2024

    来る9月24日(火)に次の様な要領で今村泰典講習会を開催致します。日時:2024年9月24日(火)13時~21時会場:スタジオ・フィオリーレ(〒453-0054 名古屋市中村区鳥居西通1-51 アンジュパティオ中村公園801号)募集:受講生7名、聴講生数名程度受講料等:受講16000円、聴講3000円対象:リュート、ギター、ヴァイオリン、チェロ、チェンバロ、声楽など(ただし受講曲は18世紀中頃までの曲に限ります)今回はリュートやギターだけでなく、広くバロック時代の楽器声楽の受講生を募ります。チェンバロはこちらで用意しますが、通奏低音の奏者は同伴してください。受講ならびに聴講ご希望の方は私までご一報ください。今村泰典講習会2024

  • リハーサル

    今日は名古屋市の今池にほど近い某所で、コンサートのリハーサルを行いました。コンサートは6月22日(土)会場はヤマザキマザック美術館5階展示室で、「Photograph記憶の花藤原更SarahFujiwara」という展覧会にちなんだコンサートです。同展覧会は現在開催中で6月30日に終了します。コンサートのプログラムはバッハとヘンデルの作品を予定しています。演奏はソプラノ:森川郁子さん、チェロ/ガンバ:高橋弘治さんと私のテオルボです。テオルボはこの間の六華苑コンサートで使った楽器と同じ、モーリス・オッティジェーのフレンチ・テオルボです。この楽器にニ短調調弦の弦を張って通奏低音をします。ニ短調調弦は各調性に対する対応力がとても柔軟で重宝します。高橋さんと私はそれぞれソロも弾く予定です。コンサートのお申し込みは2...リハーサル

  • ごまかさないクラシック音楽(3)

    フーガとかカノンだけについて述べているのかもしれませんが、フーガやカノンも含めてバッハの音楽の一番の魅力はフレーズやハーモニーが「エモい」ことです。もちろんバッハが作るフーガやカノンはとても構成的で「完全なるシステム」ですし、書法も完璧です。でも彼の音楽の最大の特質はその様な構成的な音楽に使われているフレーズやハーモニーが「エモい」ことです。マタイ受難曲のアリアのなんという甘美さ。宗教曲、しかも受難曲でこの甘美さはいったいどういうことなのか!高校生1年の時初めてバッハのマタイを聴いたときの思いでした。バッハが作り出したフレーズやハーモニーは時に甘美に、時に深遠にあるいはあり得ないような斬新さで響きます。これはフーガでもカノンでも同じです。演奏家はこのことをきちんと受け止めて表現するわけで、けっして「機械論...ごまかさないクラシック音楽(3)

  • ごまかさないクラシック音楽(2)

    例えば武満の若い頃の作品「2つのレント」を音楽以前だと評論した評論家Y氏。一説にはY氏はピアノもろくすっぽ弾けなかったそうです。私が若い頃、偉そうに古楽を論じていた中京地区のX氏、偉そうに音楽論をぶつX氏に若い演奏家はみんなヘコヘコしていました。文筆対文筆で「勝負」するのならまだしも、音楽を創造している人たちに対しては彼らこそヘコヘコすべきです。彼らが楽譜から音楽を「聴き取り」それで評論するのならまだしも、評論の元は録音やライブである以上クリエイター側に依存しているわけです。バッハ以前の音楽に対して評論の鋭さが見られないのは録音点数、ライブ件数がぐっと少なく、音楽自体を楽譜などの資料から「聞き取れ」ないからでしょう。バッハに関しても思い違いをしているような記述がありました。P.313岡田氏『バッハの音楽は...ごまかさないクラシック音楽(2)

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リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」
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