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  • 効率・馬力アップの蒸気機関を開発 産業革命の動力源と原動力に

    計測機器の製造技術を習得したワットは、グラスゴー大学専属の職人となった。手がけたのが蒸気機関「ニューコメン機関」改良で、シリンダーとは別に蒸気の分離凝縮室を設けて、シリンダーの温度を下げないままピストン運動が連続するより効率的な蒸気機関を1765年に開発した。その後、資金の協力者を得たほか、蒸気機関のピストン運動を回転運動に変える新技術を開発するなどして、ワットの蒸気機関の用途は研磨や紡績、製粉などに広がり、世界の産業に影響を及ぼした。

  • 科学好きの人間嫌い 重要な研究成果を発表せず

    大金持ちの家に生まれたキャベンディッシュは、寡黙で人嫌いの性格だった。大学を中退後は自宅に引きこもり好きな実験に明け暮れた。その一方でロンドン王立協会の会員となり、水素の発見や、ニュートンの万有引力の法則にも関連する地球の密度の測定実験など、生涯18編の研究論文を発表した。そのほかにも、他の科学者に先んじて重要な実験結果を得ながら、未発表のまま埋もれてしまった研究も多々ある。そうした彼の遺稿を後に整理し、業績を発掘したのがマクスウェルだった。

  • 人類初発見の放射能 パリの曇り日に出現した黒い影

    パリの科学博物館教授のベクレルは、蛍光物質を研究していた。注目したのは前年ドイツのレントゲンが発見したX線について、実験では蛍光物質を通して発生したことだ。「蛍光に「x線が含まれているのでは」と考えたベクレルは、晴れた日に、蛍光物質(ウラン塩)に太陽光を当て、発生するはずのx線で写真乾板(フィルム)が感光するかどうかを実験で確かめようと準備をしたが、なかなか晴れない。仕方ないのでアルミ箱に黒い紙で包んだ蛍光物質を入れ、写真乾板と一緒に机の引き出しに入れて置いた。そのうち「では太陽光に当てない場合の状態を確かめておこう」と、引き出しの乾板を現像してみた。驚いたことに、太陽光を当ててないのに蛍光物質が重なった乾板の部分が感光していたのだ。蛍光物質そのものからx線とは違う感光作用のある放射線が出ていたのだ。これをさらに研究したのがキュリー夫妻だ。夫妻は放射性物質としてウラン以外にポロニウム、ラジウムも発見した。これらの業績でキュリー夫妻とベクレルは1903年にノーベル物理学賞を受賞した。

  • 方程式で電磁波の存在を予言 相対性理論の支柱にも

    マクスウェルはニュートン、アインシュタインと並ぶ物理学界の3大巨匠の一人だ。最大の業績が電磁気学における「マクスウェルの方程式」を作ったこと。それまでのクーロンの法則、ファラデーの法則、アンペールの法則、ガウスの法則を一つにまとめたもので、電磁波の存在を予言した。彼の死後、ドイツのヘルツが実験でその存在を確認し、無線電信の発展の基礎となった。

  • 惑星運行の3法則を発見 だ円軌道に示された太陽中心説の確証性

    ケプラーは聖職者を目指して大学に入学し、天文学に興味を引かれた。とくに新鮮な刺激を受けたのが、コペルニクスの太陽中心説だった。卒業後は教師となりその一方で、天文学の研究をしていたが、突然失職してしまった。ちょうどプラハ天文台に著名な天文学者ティコ・ブラーエが赴任したことから、弟子となった。ところが1年後にブラーエが亡くなったことから、彼の約20年間の膨大な天体観測データをケプラーが整理することになり、発見したのが後に「ケプラーの法則」と呼ばれる惑星運行の3法則だった。またケプラーは精度の高い天文表「ルドルフ表」も作成し、太陽中心説の優位性を示した。

  • 豪州天文台で知った関東大地震 予想しても予知できず

    地震学の大森房吉東大教授は1923年9月1日、国際学術会議に出席するために豪州を訪れ、とある天文台を見学していた。すると、とたんに地震計の針が大きく振れ出した。データを調べると、震源は日本の関東付近、関東大地震だった。大森は関東での大地震の発生を危惧していたが、それを公に表することは避けていた。18年前には同じ講座の助教授が大地震の可能性を雑誌に発表して、社会的な騒動になったことがある。それを激しく否定したのも大森だっだ。科学的な地震予知とは「いつ、どこで、どれほどの(規模の)地震」が起きるのか、これら3要素が確定しているのが条件だ。が、いまだに地震予知は実現していない。 大森は関東大地震の発生後、直ちに帰国の途に就いたが、抱えていた脳腫瘍が悪化し、帰国して1カ月後に死去した。

  • 極低温下でヘリウム液化に成功 超電導現象の発見も

    オランダのライデン大学教授オンネスは、ヘリウムの液体化に成功した。その実験中、1911年に発見したのが、極低温になると電気抵抗が突然にゼロになる現象。いわゆる「超電導現象」だ。この発見と、低温物理学の基礎を築いた業績でオンネスは1913年のノーベル物理学賞に輝いた。

  • 近代地質学の父 解説本のおかげで理解さる

    自然の景観や地質。鉱物などに興味を持っていたハットンは、長じて事業に成功して故郷に戻ると、地質調査によくでかけた。海食崖で発見したのが地質学の「斉一説」や「火成論」のヒントになる「ハットンの不整合」だ。重要な発見を基に近代地質学の理論を築いたハットンだったが、自著は難解でほどんと理解されなかった。友人の地質学者がその解説本を出し、徐々に周囲に理解されるようになった。

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