親の反対を押し切って結婚したらその後はどうなる?

親が反対した人と結婚するって正直どう?

結婚は当人同士の気持ちだけで済むものではありません。何らかの理由で親に結婚を反対されるという人もいるでしょう。今回は、親に結婚を反対されたらどうするのか調査。反対を押し切って結婚したその後についてもご紹介します。

親に結婚を反対されたらどうする?

(c)shutterstock.com

結婚したいと思っている相手を紹介した時、親に反対されたらどうする男女が多いのでしょうか。20~30代男女200人に聞いてみました。

(アンケート/株式会社クロス・マーケティング QiQUMOにて調査)

Q.親に結婚を反対されたらどうしますか?

反対を押し切って結婚する 112人(56%)
結婚を諦める 88人(44%)

親から反対されても結婚するという人のほうがやや多く56%でした。もう大人なのだから、自分が幸せになる道は自分で選ぶというのは当然かもしれませんが、親に祝福されたいというのも本音ですよね。

親に結婚を反対されたら?認めてもらうために取る行動

(c)shutterstock.com

では結婚を反対されたらどうやって認めてもらおうとするのでしょうか。上記と同じ男女に聞いてみました。

1.何度も説得する

  • 「親を説得する」(回答多数)
  • 「納得が行く説明をする」(25歳・男性)

いちばん多かったのは、親を説得するという回答でした。どうして結婚したいのか、どうしてこの人でないとダメなのかを粘り強く伝えていれば、いつかはわかってくれるかも。

2.味方を増やす

  • 「親族を味方につけて何度も話し合う」(30歳・女性)
  • 「親族も巻き込んで味方につける、いい評価をしてもらう工夫をする」(25歳・女性)

親族など味方を増やして、親にわかってもらえるようにするという回答も多く見られました。自分だけでダメなら、他の人からもというのはありかもしれません。

3.何回も会いに行く

  • 「何度も会いに行く」(回答多数)
  • 「何度も合わせる」(26歳・女性)

親を説得するのと同じくらい多かったのが、何度も会うという回答でした。人はたくさん会えば会うほど相手を魅力的に感じるともいわれているのでこれも効果的ではないでしょうか。

4.反対の原因を解消する

  • 「なぜいけないのか聞いて、解決しようとする」(39歳・女性)
  • 「原因を聞いて解消する」(25歳・女性)

親が反対している理由を聞き、問題点を改善することで認めてもらうという意見も。確かにこれなら、親も納得してくれやすそう。

5.認めてもらう必要はない

  • 「自分の結婚なので反対されても気にしない」(28歳・女性・パート・アルバイト)
  • 「認めてもらう必要はない!」(24歳・女性・会社経営)
  • 「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立するので、そのまま結婚する」(28歳・男性・会社勤務)

親を説得するのではなく、親に認められなくても結婚するという人もかなりいました。自分の行動に責任を持てるのなら、親と疎遠になっても問題ないのかもしれません。

親の反対を押し切って結婚すると離婚する!?

続いて、株式会社ネクストレベルが、親に反対された相手と結婚した男女185人を対象に行ったアンケートを元に「結婚と親との関係」についてご紹介します。まずはじめに「結婚を反対された相手と現在も婚姻中ですか? 」と聞いてみました。結果はこちら。

Q.親が反対した人との結婚はその後どうなりましたか?

 

婚姻継続中 82.2%
離婚した 17.3%
死別した 0.5%

82.2%が「婚姻継続中」と回答しました。なんと8割の夫婦が、親に反対された結婚であっても良好な関係を継続できているようです。

一方、17.3%が「すでに離婚」と回答5~6人に1人は結婚後に別れを選んでいるようですね。ただ、離婚した割合を2019年の離婚率34.8%(厚生労働省調べ)と比較すると半分以下であることも分かりました。親に反対されながらも押し通したことを考えると、かなり強い意志をもって結婚を決めたと思われます。それがこの割合の違いに表れていると言えそうですね。次は、結婚年齢を見てみましょう。

親に反対された人と結婚したときの年齢は平均26.2歳

親から同意が得られなかった結婚でも、多くの夫婦が婚姻関係を継続できていることが見えてきました。ところで、親に反対された人と結婚した年齢も気になりますよね。次は結婚年齢を聞いてみました。結果はこちら。

Q.親に反対された人と結婚した年齢は?

20歳未満 3.0%
20~24歳 35.0%
25~29歳 42.0%
30~34歳 12.0%
35~39歳 7.0%
40歳以上 1.0%

最も多かったのは「25歳~29歳」で42%でした。次に多かったのは「20歳~24歳」(35%)という結果に。親に反対されたといえども、81%が30歳未満で結婚しているようです。

また、平均すると26.2歳になりました。これは、2019年度の平均初婚年齢(男性31.2歳、女性29.6歳 )と比較すると、4.2歳も若い結果です。比較的若い人のほうが親に反対されながらも結婚する傾向にあるようですね。次は、父親と母親、どちらに反対された人が多いのか見てみましょう。

親が結婚に反対する理由とは?

親に反対されながら結婚した人は、平均初婚年齢よりも若い人が多いことが見えてきました。結婚を親が反対した理由についても聞いてみると次のような結果に。

Q.相手との結婚を親が反対した理由は?

相手の収入が十分でない 22.7%
態度や性格が気に入らない 22.2%
相手の職業が気に入らない 14.6%
相手が再婚 14.1%
要介助者がいるなど家族の状況 13.0%

「相手の収入が十分でない」が22.7%で最も多く、続いて、僅差で「態度や性格が気に入らない」(22.2%)となりました。やはり、一緒に生活していくにあたって経済面を心配する親が最も多いようです。子どもに大変な思いをしてほしくないという親心もわかりますね。収入面とほぼ同じ割合になった「態度・性格への不満」もわかりますが、実際に結婚するのは本人なので、親の好みと必ずしも一致するとは言えなさそう…。難しい問題ですね…。

この他、1割以上の人が挙げた項目としては「相手の職業が気に入らない」(14.6%)「相手が再婚」(14.1%)「要介助者がいるなど家族の状況」(13%)「相手の年齢が釣り合わない」(10.8%)があります。相手だけでなく、相手の家族の状況に納得できない親も少なくないようです。

そして、「その他」と回答した人も24.9%と多くなっています。ということで、「その他」についても詳しく聞いてみました。いくつかご紹介します。

■親が結婚を反対した「その他」の理由

・宗教が違う
・相手に定職がない

上のような理由が特に多く寄せられました。結婚には様々な壁があることを実感しますね…。ただ、どの理由にも、自分の子どもには結婚後に苦労してほしくないという親心が垣間見えます。なんとか納得の方向に持っていきたいものですが、親の意見も一旦受け入れて、よく考えたほうが後々のためにもよさそうです。

次は、反対されながらも結婚した人が取った行動について見てみましょう。

親に結婚を反対されて取った行動、1位は「親の説得」

結婚に反対した親の多くが、収入や職業、性格に納得がいかなかったようです。ですが、最終的には結婚したということで、その間の過程が気になるところですよね。そこで、「親に結婚を反対された際に取った行動」について聞いてみました。結果はこちら。

説得を試みた 47.0%
相手に会ってもらった 38.4%
反対理由を解消するために努力 26.5%

1位は「説得を試みた」で、5割近い結果に。また「相手に会ってもらった」人も38.4%いました。「反対理由を解消するために努力」した人も26.5%おり、それぞれ親に納得してもらおうと何らかの努力をしていることが分かりました。

ちなみに、「時間をかけて待った」(13%)は約1割と少数派でした。やはり自分たちの本気度を示すためにも、多くの人が何かしらの行動に移しているようです。確かに、これは時間が解決してくれる問題ではないですよね…。

また、具体的な行動も聞いてみると、次のようなエピソードが寄せられました。いくつかご紹介します。

■親に結婚を反対されて取った具体的な行動

・「彼女に子どもがいることを理由に反対していた母との話し合いはずっと平行線だったので、どうにか彼女と会ってもらいました。彼女の人柄を知り、母親が気を許してきた頃に彼女の子どもも一緒に連れて行きました。何度か子どもを母に合わせるうちに、その子に会えるのが楽しみになっている姿を見て、もう1度結婚の話をしました」(24歳・男性)

・「彼が今までどれだけ私を支えてくれたかを話しました。以前、私がとても落ち込んでいた時期に彼が助けてくれたこと、私が彼につらく当たっても、彼は私のそばにいてくれたことを話しました。それを聞いて、親は彼に感謝してくれました」(26歳・女性)

・「彼の借金が反対の原因だったので、2度とお金を借りない、ギャンブルをしないことを約束しました。その後、お金の管理はすべて私が行うことで許してもらいました」(20歳・女性)

・「不安定な職業を理由に反対されたので、職に就いて懸命に働き、その姿を見て許してもらいました」(36歳・男性)

・「とりあえず相手に会ってもらって“自分の意志は変わらないので、しばらくは許してくれるまで待つが、許してくれなくても結婚する”と親に伝えました。(44歳・男性)

相手の人柄や、自分にとってどれだけ大切な人であるかを具体的なエピソードと共に伝えて親を説得したり、転職するなど金銭面で親を安心させる行動をとったという声が多く寄せられました。ですが、なかには、何度か説得したものの親が理解してくれなかったために説得を断念したという人もいるようです。

親の反対を押し切って結婚。その後は約6割が「許してくれた」

続いて、結婚する際に親に許してもらえなかった人に「現在の親との関係は? 」と聞いてみました。

Q.親に許されていないが結婚を強行した人の、現在の親との関係は?

結婚後に許してくれた 57.1%
許されていないが連絡はある 28.6%
現在も許してくれず音信不通 14.3%

57.1%が「結婚後に許してくれた」と回答し最も多い結果に。また、「許されていないが連絡はある」が28.6%「現在も許してくれず音信不通」が14.3%となりました。

全体の実数値としては、回答者185人のうち「現在も許してくれず音信不通」なのはわずか9人です。親に結婚を反対された場合でも、9割以上は最終的に親の許しを得るか、連絡を取り合う関係であることがわかりました。

最終的には子の思いを受け入れるというのも親らしいですね。次は、結婚後に許してもらった人が取った行動を見てみましょう。

約5割が「相手の良さを伝えた」

結婚する際には親に反対されたままだった人も、結婚後に許してもらった人が多いようです。先ほどは結婚前の行動を聞きましたが、ここでは「許しを得るために、結婚後に試みた行動」を聞いてみました。何か違いはあるのでしょうか? 

Q.結婚後に許してもらった人が、試みた行動は?

相手の良さを伝えた 51.6%
相手と話をする機会を設けた 47.4%
自分が幸せであることを伝えた 33.7%
結婚後の生活を見てもらった 26.3%

最も多かったのは「相手の良さを伝えた」で約5割となりました。結婚を強行した後も、結婚前と同様に親に理解してもらえるように努力した人が多いようです。粘り強さが感じられますね。

また、「相手と話をする機会を設けた」も半数弱の人が実行していました。その他、「自分が幸せであることを伝えた」(33.7%)「結婚後の生活を見てもらった」(26.3%) という回答も多くなっています。親が結婚に反対する理由の多くは子の幸せを願ってのことなので、結婚後の幸せな生活の様子が確認できれば親の頑なな気持ちも和らぐことがあるようです。

そして、結婚後にどのようなきっかけや理由で許してくれたのか、さらに詳しく聞いてみると次のようなエピソードが集まりました。

■結婚後、どのようなきっかけで親が許してくれた?

・「次第に慣れてきた感じでした。何度も顔を合わせて、性格など外見からはわからない良さが伝わったのだと思います」(38歳・男性)

・「子どもが生まれてからは親の方から歩み寄ってきたので、おそらく孫に会いたくなったんだと思います」(47歳・女性)

・「駆け落ちをしたことで、私と離れて寂しくなったみたいです。このまま離れるくらいなら結婚して良いと言われました」(42歳・女性)

・「孫が生まれて幸せそうなのを見て、許してくれました」(38歳・女性)

・「何回も何回も話した末、“あなたが今幸せならもう何も言わないよ”と言われました」(32歳・女性)

・「生まれた子どもの写真を妻が用意してくれて、一筆書きを送りました。兄夫婦に子どもがいなかったため、初孫となり嬉しかったようで、いきなりお祝いやら連絡が来ました。妻に促されてお礼の電話をしたら、態度一転、すぐにでも会いたいという話になりました」(43歳・男性)

・「幸せである様子を伝えたり、ふたりで親に会いに行くなど交流を持つようにしました。うまくやっていけるかなど、私を心配してくれての反対だったので親は許してくれました」(36歳・女性)

コメントで多かったきっかけは「子どもが生まれたから」でした。これが結婚前の説得方法と大きく異なる部分ですね。孫の顔を見たいという気持ちから親の態度が軟化することもあるようです。やはり子どもができると、きつく当たりづらくなるのが親心のようです。

また、親に反対されても根気よく交流を持つなど、子の方から縁を切らないように努力した人も。親はいざというときに助けてくれる存在でもあるので、諦めない気持ちが大切といえそうです。

約7割が親が反対した相手と「結婚して良かった」

親に結婚を反対された末に結婚した人も、様々な努力であったり、子どもの誕生をきっかけに、最終的には納得してもらえた人が多いようですね。では、元々反対されていた人と結婚して、実際どのように感じているのでしょうか? 

Q.親が反対した結婚相手と結婚して良かったですか?

【婚姻継続中】
結婚してよかった 67.1%
【相手と離婚】
結婚してよかった 56.3%

婚姻継続中の人と離婚した人で分けて見てみると、「結婚して良かった」と回答した人は、婚姻継続中の人が67.1%なのに対し、離婚した人では56.3%でした。婚姻継続中の人と離婚した人では約10%の差がありますが、夫婦関係の破綻が離婚に繋がると考えると、数値に差があることは当然ともいえそうです。

ただ、離婚した人のほうが「良かった」と回答した人は少ないものの、離婚しても半数以上は「親が反対した人との結婚を後悔していない」という事実も判明! 結果的に離婚することになったものの、自分の決断を後悔していないと思っている人も多数いるようです。

そして、「親が反対した理由で結婚を後悔」したのは、婚姻継続中の人が17.1%で、離婚した人が25%という結果に。親の心配が的中して離婚に至ったという人も少なからずいるようですね…。

親の反対を押し切ってまで結婚して良かったと思う理由は

元々親が反対していた人と結婚しても、結果的に良かったと思う人が多いとわかりました。意外にも、離婚してしまっても後悔はしていない人が多いのも興味深いですよね。ということで次は、親の反対を押し切って結婚して良かったと思う人に、その理由を聞いてみました。

Q.親の反対を押し切って結婚しても良かったと思う理由は?

今の生活が幸せだから 36.9%
選んだ相手で間違いなかった 25.4%
子どもに出会えたから 16.4%
今でも相手を愛しているから 11.5%
理由はないが後悔していない 9.8%

良かったと思う理由の1位は、「今の生活が幸せだから」で36.9%となりました。続いて、「選んだ相手で間違いなかった」(25.4%)、「子どもに出会えたから」(16.4%)という結果に。

親が結婚に反対する理由は様々ですが、多くは子どもが幸せになることを願っているがゆえの行動です。「自分は幸せだ」と胸を張って言える家庭を築くことで、親との関係も変化していくことが期待できそうですね。

さらに具体的に聞いてみると、次のようなエピソードが寄せられました。いくつかご紹介します。

■結婚して良かったと思う理由

・「授かり婚だったので親が想像していた結婚の形とは違いましたが、本当に好きだと思える結婚相手と若くして出会えて良かったと思っています。自分の意思を、熱意を持って両親にしっかり伝えて良かったです」(33歳・女性)

・「妻は自分の親が反対した理由をしっかりと受け止めてくれ、嫌な顔ひとつせずに、どのように説明すれば納得してくれるかを真剣に考えてくれました。そんな人と結婚できて良かったなと思います」(45歳・男性)

・「結婚するのは親ではなく自分なので、自分が納得する相手と結婚して良かったです」(27歳・男性)

・「親が賛成してくれた相手と結婚できるのが1番だとは思いますが、親が私の生活を一生保証してくれるわけでもないので、自分が決めた相手と一生いるほうが大事だなと思いました」(39歳・女性)

・「社会的に問題のある人なら反対する気持ちも分かるが、結局一緒に暮らしていくのは自分なので、親が口を出すことではないと思います」(25歳・女性)

多くの人が「自分で結婚する相手を決めた」という誇りや自負を抱いているように感じられますね。たとえ結婚生活がうまくいかなかったとしても、そのリスクも含めて自分の責任と強い意志をもって相手を選んでいるようです。確かに、結婚するのは親じゃなくて自分ですからね…。最終的には自分の気持ちを大切にしたいものです。

ちなみに、親の反対理由がわかって後悔した人の気持ちも聞いてみると、以下のような声が寄せられました。

■結婚して後悔した理由

・「離婚するときに、親に“ほら言ったでしょ”と言われました。結婚するまでは経済的な問題を理解できていませんでした。結果的に夫は仕事が続かず耐えられなくなりました」(45歳・女性)

・「親とうまくいかなくなることは、いろんな意味で気持ちに負担がかかるということを経験しました」(38歳・男性)

・「人生経験が豊かで自分をよく知る母が反対する相手はやはり問題があり、それが日増しにあらわになっていき、自分を苦しめるということがよくわかりました。“わがままな人と結婚したら苦労するだけ”と反対した母の言葉が正解だったと後悔しています」(46歳・女性)

・「相手が仕事を辞め、家事・育児・仕事などを全てひとりでやっていたが、反対された相手だから親に弱音を吐けないと思い、抱え込んでしまいました」(34歳・女性)

・「結婚後に、夫が思っていた性格とは違うことがわかりました。そのため、親に反対されてまで結婚したのに夫婦仲がうまくいかず、親にも相談できず孤独になってしまいました」(27歳・女性)

不安要素が的中し、実際の結婚生活がしんどくなってしまった人も少なからずいるようです。また、親の反対を押し切って結婚した人は結婚生活に支障が出てもそのことを親に打ち明けることができず、孤独になりがちという面も。やはり、親と良好な関係を築けていないと辛くなってしまう現実も見えてきました…。

【まとめ】

「この人と結婚する!」と思っても、親の反対という思わぬ形で障害が現れることもあり得ます。そんなとき、あなたならどうするでしょうか。愛する人と一緒になるために親の反対を押し切って結婚したという男女も、ほとんどは後悔していないことがわかりました。どちらを選ぶにせよ、自分が納得した答えを出したいですよね。

情報提供元/株式会社ネクストレベル