世界三大料理の1つである中国料理は、世界中どこでも食べることができる。おいしくて手頃なため、多くの人が利用しているだろう。だがそれは食べても安全であることが前提だ。
中国のホテルのレストランで、2人の調理人が料理に下痢止めの薬品を混入したとして逮捕された。
古くなった期限切れの食材を使ったため、それを食べた客がお腹を壊さないようにとの配慮なのだそうだが、いや、それってどうなのよ。
ホテルのレストランが料理に下痢止めを添加
中国の江蘇省南通市にあるホテル観音山の「花園飯店」で、沙氏と傅氏という2人の料理人が料理に下痢止めの薬を入れていたとして摘発された。
同市崇州区の市場管理局が7月30日に発表した声明によると、2023年9月、同レストランが提供している料理に、ゲンタマイシン硫酸塩の注射液が添加されているとの内部告発が寄せられたという。
ゲンタマイシン硫酸塩には下痢止めの効果があり、かつては赤痢など下痢を伴う病気の治療に用いられていたが、一方でアレルギーや難聴の副作用があるとされる薬である。
下痢止めを料理に混ぜた理由にもびっくりだ。
このレストランでは古くなった食材を使っていたため、料理を食べた客の間に集団食中毒が発生するのを防ぐ目的だったという。
薬品が添加されていたのは、主に鶏のスープで煮込んだ魚の浮袋や牛筋など、メインディッシュとなる地元の名物料理だったそうだ。
こうした料理にはタンパク質が多く含まれており、食中毒を起こしやすいことを料理人が十分に承知していたためではないかとのこと。
シェフたちはこの薬物を、1テーブルにつき注射1回分の割合で添加。合計で1,612皿、販売額にして77,376元(約158万円)分の下痢止め入り料理が提供されていた。
処方薬を違法に販売していた薬局も摘発
告発を受けて警察が捜査したところ、厨房のゴミ箱から使用済みのゲンタマイシン硫酸塩注射液の容器が4箱分、さらに料理長のオフィスからも未使用分101箱が発見された。
これらは全て同じ薬局チェーンで、張という名前のレストランスタッフが、長年にわたって購入し続けていたという。
中国の食品安全法は食品に処方薬を添加することを禁じているし、処方箋なしで薬局が処方薬を販売することは、薬品管理規定にも違反している。
地方検察当局がさらに調査したところ、この薬局では複数の店舗で、ゲンタマイシン硫酸塩の注射液を違法に販売していたことも判明した。
レストランと料理人に厳しい罰が下された
事態を重く見た検察当局は、今年の1月31日、市場管理局に勧告を出し、今回の事件について徹底的な調査を行うように指示。4月23日になって、レストランや料理人への量刑が発表された。
それによるとレストランには118万元(約2400万)の罰金が科せられ、営業許可も取り消された。
実際に薬物を入れた料理人2人と、レストランのマネージャー2人には、終身あるいは今後5年間にわたって食品にかかわる仕事に就くことを禁止。
さらに料理人2人に対しては、それぞれ執行猶予付きの懲役2年と1年6か月の刑、および総額にして16万元(約328万円)の罰金が科せられることになった。
2人は既に罰金を支払い、公式に謝罪したというが、残りの人生を料理人として生きることはもうできないだろう。
中国らしい事件だと言えるかもしれないが、そもそも傷んだ食材を使うことが間違っているし、だから客には下痢止めもいっしょに提供しようと考えるのもおかしい。
もしかしたら料理人は、オーナーから経費節減のため期限切れ食材を使用するよう命じられていた可能性もあるが、加担してしまったら情状酌量の余地はない。
客が食中毒を起こす前提で料理を提供するのも恐ろしいし、添加した薬剤は注射用のものだったというのがもうわからない。
いろいろと唖然とするしかない事件だったが、当局はこれをきっかけに地元の飲食業者と薬局を一斉に調査し、問題のある店舗に是正を促したとのことだ。
References:Restaurant Chefs Lace Dishes with Antidiarrheal Drugs to Mitigate Effects of Expired Ingredients / written by ruichan/ edited by parumo
その場しのぎで薬を混ぜて変な味がしたから通報されたとかかと思って記事を読んだら想像よりも規模が大きくてびっくり
食後に食べ過ぎた胃を労わるためにという名目で漢方茶を出す体ならまだ許されたかもしれん。
賞味期限切れでも傷んでなかったらいけるいける派。
>>2
これは賞味じゃなくて消費だぞ
食後に漢方薬なら全然いいな、お茶とかで出せばよかったのに
その発想はなかった…
中国で食事をするってことは、価格関係なくこういう事を覚悟しなきゃね。日本でも安い店は怪しいとこ多いわ
>>4
安い店は怪しいとこ多いの具体的な内容を頼む
俺は見るからに変色してるとかドロッとしてるとか
異臭がするとかカビてるとかじゃなきゃ
期限切れててもいける派
態々薬用意したってことは見るからにヤベー材料だったんだろうなあ…
>>5
発酵食品は食べてもほとんどの人には害がない(≒下ったり、死んだり、体調を悪くしない)わけだけど、腐ってるってのは害があるわけで、実は発酵食品でもギリギリはうまいけどヤバいものがあるとか。先輩で鮒ずし(なれずしの一種で琵琶湖のフナを使った発酵タイプの寿司)で「すごくうまかったけどその後お腹が下って大変だった」と笑っていた人がいたのを思い出しました。多分一線を越えて(超えて?)いたのではないかと
>>33
食べられるというか
際立った害がない腐り方=発酵
だもんね
発行も腐敗も微生物が食べて変異した結果っていう
悪質
よく思い付くなあ( )
鉄鍋のジャンや中華一番に出てきそうな料理人だな・・・
それで実際、腐った食品と下痢止めを一緒に飲んだら効くのか…?
下痢しなかったとして毒と薬一緒に入れられた体はどうなるんだ?
>>11
デザートの杏仁豆腐かゴマ団子に入れておけばよかったな
下痢をしなければ、細菌によって作られる毒性のある物質が排泄されないので、内臓や身体がより大きなダメージをくらう事になるんじゃないの?
>>12
中国医学で言うところの「乾霍乱」、食中毒などで吐くことも下すこともできず悶え苦しむことになる
ある意味天才的と言えるのかも。いわゆる斜め上にというやつだが。
発想が斜め上すぎて呆れるより感心してしまう
ゲンタマイシンって、そこそこ強力な抗生物質なんですよね…。
耐性菌とか抗菌薬適正使用のはるか手前の問題なのですが、
なんでそんなものを選んでしまったのか。
この件に関しては
中国の司法は日本よりもまとも
日本なら高額の制裁金は課さない
マジでこの発想はなかったから変に感心してしまった
「こんなレストランは嫌だ」的な大喜利でも通用する
中国って本当にこういうことがあるから怖い
以前ラーメンをまた食べに来て貰うために覚○剤を入れてたなんて事件もあったし
氷山の一角じゃないのかな?
下痢止めの薬品を大量購入する金があるんなら最初からまともな食材使えよ。
こういう系の中国ニュースって本当に発想がぶっ飛んでるよね。中華料理は偉大な文化なのに何故こんなんしたのよ、幾ら食材が勿体無いからって
食材の値段>下痢止めの値段、ってこと?それともコストの問題じゃないのかな?漫画「エロイカより愛をこめて」のドケチ会計士が、消費期限切れのケーキを格安で用意。対策として整腸薬をふりかけてたけど、ホンマにやる人が居るとは・・・。
案外他とは違うこの店独自の風味として受けていたかも?
これって注射薬だよなと思ってググってみたら、案の定、経口摂取ではほとんど吸収されないらしい。浅知恵の二乗だな。
あっちって寄生虫が食品に入ってる事がよくあるから定期的に虫下し飲む習慣があるって話を思い出した
新鮮な食材を買うより薬代の方が高くつきそうな気がするんだけど。高級食材だったのかな?
食中毒出す前提で提供してるのが怖い……。あと、他の人も書いてるけど、食中毒で下痢止めはダメなのでは?
>>32
食中毒の場合の下痢は毒を排出するためだからそれ止めちゃダメですね
飲無茶すな
一方、日本では
日常的に手を洗わないまま
うなぎ弁当を詰めていた。
ウェルカム、ジャパーン!
彼らの物事の対処手段や発想の斜め上っぷりは想像を越える
我々が感覚的に「そうはせんやろ」「そうはならんやろ」って事を真顔でやる
そういやメラミン牛乳事件もあったな
牛乳もったいないから水で薄めて売ろ!
→あかん薄めると検査で引っ掛かる(窒素含有率/
乳蛋白が基準値以下になる)!
→せや!窒素いっぱい含んだメラミン混ぜたろ!
→健康被害者続出
>>37
ギョウザの中身が
味付けたダンボールだったこともあったね。
そもそも下痢止め入れたからって食中毒にならない保証はないと思うんだが…色々終わってるなあ
食中毒に下痢止めは重症化するから逆効果だからやめろ
塗り薬だと思ってた…
>>問題のある店舗に是正を促した
めでたし、めでたし、みたいな書き方だけど…他にも同じことをしてた店があるのかよ…
記事中の「処方薬を食品に添加しちゃいけない法律」があるのが…
過去にやったヤツがいるってことだし…