この10〜15年の間に定着した言葉にオーガニックコットンがあると思います。無印良品のTシャツとかでよく使われているイメージです。
また、ここ数年のトレンドとして有名ブランドのロゴがそのままドーンと入ったTシャツやスウェット、いわゆる「ロゴドン」アイテムの人気もそれなりにあります。
この記事ではそんな両者の共通点について私の見解を述べてみます。
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オーガニックコットンと普通のコットンの違い

まず前提として伝えなければならないのは、オーガニックコットンは綿(コットン)の品種ではありません。自然に優しいオーガニック的な製法で作られた綿のことを指します。なのでコットンの品種が同じなら、一緒の工場で生産されたTシャツを比べても着心地や耐久性などの違いは出ないはずです。
よって「オーガニックコットンなので肌に優しいですよ〜」とか謳ってる製品は個人的には信用していません。

品質ではなく生産背景がウリ

では何故無印良品などのオーガニック的な企業はオーガニックコットン製品をわざわざ作って宣伝までして販売しているのでしょうか。
現代に生きる皆さんなら何となくわかっていると思いますが、「うちは地球環境に配慮した会社です」とアピールしているのですね。昨今流行りのエコやSDGsにも関連します。
つまり洋服を着る上で大切な"着心地"や"耐久性"といった品質が確保された上で、さらに生産背景にまで踏み込んでセールスポイントを作っているわけです。
このような『着てもわからない情報あるいはウンチクがお客さんの心を掴んでいる』のが昨今のトレンドとも言えるのです。

『ロゴドン』は企業ブランドの現れ

一方、ブランドロゴが大きくプリントされた『ロゴドン』アイテム、こちらもある意味生産背景を売りにしたアイテムだと考えます。
例えばロゴドンの代表格といえばsupreme(シュプリーム)、90年代のアメリカで誕生したスケーターブランドです。このブランドは昔からロゴをプリント又は刺繍したアイテムを展開していました。それが有名スケーターの愛用品となり、世界のスケートファンの間でも人気が上昇、そして近年ではルイ・ヴィトンの様なハイブランドともコラボするまでになりました。
そんな背景があってこそ、supremeのロゴが入った各種アイテムがプレ値で転売される状況になっている訳です。
私はsupremeを買ったことないので憶測を述べますが、品質としては格別に良いものではないでしょう。supremeというブランドがこれまで培ってきた背景があるからこそプレ値でも買ってしまうのではないでしょうか。

オーガニックコットンとロゴドンの根は同じ

オーガニックコットンとロゴドンの例を出しましたが他にも「菅田将暉が着用していた」みたいなのも服の品質ではなく情報が重要性を占めていますよね。そう、多くの消費者は服の持つ物質的な性能だけでなく、その服を生産した工程やブランド、どんな有名人に人気があるかという要素も重視するのです。簡単に言えば『ブランド力』でしょうか。
私自身はこのブランド力を否定するつもりは全くありません。現に「このブランドならサイズや生地の良さが丁度よいんだよな」といった感じで服を選ぶことがあります。ブランド力とは即ち『信用』ですから、長年の歴史であるとか凄腕のデザイナーだとか一流の工場で生産みたいな事が裏にあるわけです。
よってオーガニックコットンも否定しているわけではなく、あくまで「着心地や肌触りが良い」なんてことはないんじゃない?と言いたいだけです。循環可能な社会を目指すときに悪影響が出るレベルの残留農薬などの問題は無視できないと考えるからです。
余談ですが新疆ウイグル自治区で生産されたオーガニックコットンが「新疆綿」とブランド化されて販売されているのを見ると、「人間の労働環境はオーガニックの定義に入らないのかなぁ」と思うことがありますね🤔

それではまた、したっけ〜。