当ブログをご覧頂きまして誠にありがとうございます。

先日、観に行った展覧会が面白かったので、皆様にご紹介したいと思います。
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当ブログで、以前にも登場した川崎市岡本太郎美術館
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小田急線の向ヶ丘遊園駅南口から徒歩約20分のところに生田緑地という自然公園があり、こちらの敷地内に川崎市岡本太郎美術館がひっそりと佇みます。
実は近くに住んでいる私。
休日に散歩で訪れることもしばしば、この日もついでに美術館にも寄ってみたというわけです。
生田緑地には駐車場もあるので車でも来られますよ。
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現在、美術館では特別展示「TARO賞の作家Ⅲー境界を越えてー」展が開催中です。
  • 会期   2023年10月14日(土)~2024年1月14日(日)
  • 開館時間 9:30~17:00(入館16:30まで)
  • アクセス 川崎市岡本太郎美術館
         公式アクセスMAP 
  • 休館日  月曜日(1月8日は開館)、12月29日(金)~1月3日(水)、1月9日(火)
  • 観覧料  一般1,000円、高・大学生・65歳以上800円、中学生以下は無料
  • 同時開催 常設展「岡本太郎とスポーツ」
誰もが知っている偉大な芸術家、岡本太郎氏。
時は昭和の高度経済成長期、日本の急激な近代化へのアンチテーゼとして社会と関わり、常に力強いメッセージを発信し続けました。
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こちらの美術館では、彼の精神を継承し、自由な視点と発想で、現代社会に鋭いメッセージを突きつけるアーティストを顕彰するべく、その名前が冠された公募展「岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)」展が毎年春頃に開催されています。
これまで26回を数えるTARO賞展は、国内外で活躍するアーティストを数多く輩出しています。

「あの人は今?」ではないですが、歴代の受賞アーティストをフォローするするような選抜展も「TARO賞の作家」というシリーズで開催されており、今回で第3回目になるようです。

シリーズ3回目となる本展では、「境界」をテーマに内海聖史氏、大西康明氏、若木くるみ氏の3名の作品が展示されておりました。

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内海聖史(うみうち さとし) カーキな視界/no.2023-01他7点の作品を展示
第6回岡本太郎記念現代芸術大賞展(第10回展で改称)で、高さ2.4m×幅12.3mの大絵画作品が入選。
彼の作品は豊かな色彩とスケールの大きさが特徴らしいのですが、今回の展示では空間を圧倒するような大型の作品の他にも星形の作品や豆本サイズの小さな作品などもありました。
色や形、大きさや配置などにも工夫を凝らして「絵画」や「見ること」の意味を問いかけます。

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若木くるみ(わかき くるみ) 森版画(写真右)の他に40点以上の版画作品を展示
大学で木版画を学んだ彼女は、第12回岡本太郎現代芸術賞展で、後頭部に顔を描くパフォーマンスと木版画を組み合わせた作品が岡本太郎賞を受賞。
今回の展示には、木や波といった自然や日用品など、私達の身の回りにある様々な素材を使って制作した版画が紹介されており、ユーモアにあふれ、自由な発想で作られた作品が楽しめました。

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大西康明(おおにし やすあき) 間に在る
第5回岡本太郎記念現代芸術大賞展で《ガワ 境界》という立体作品で入選。
第10回岡本太郎現代芸術賞展では、岡本太郎賞を受賞したそうです。
今回は彼の作風であるビニールを使った作品が展示されていました。
小型の電動ファンによってゆっくりと伸び縮みする袋の中には、岡本太郎美術館が所蔵する岡本太郎作品が置かれており、新旧アーティストによるコラボレーションが感慨深いです。


各アーティスト達によるギャラリートークの様子を収録した動画です。
作品への思いや、彼らの“人となり”が分かります。
少々長い動画ですが、予備知識で観ておくと、より展覧会を楽しめると思います。

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最近の日本では、芸能界ではジャニーズ事務所問題、政界では裏金問題など。
世界に目を向ければ、新型コロナウィルスの蔓延やロシアによるウクライナ侵攻など。
この数年、私達を取り巻く世界の様々な「境界」があぶり出されるような出来事により、世界はかつてないほど揺らぎ、分断され、さらにそれが強く意識されるようになったと思います。

やはり“自分はどう感じるか”が大事だなぁと。

私的には“ 境界=人間のエゴ”と感じました。
別の言い方をすれば…境界とはエゴが作り出す幻想なのかもしれないと。
いつも混乱しているエゴの視点からでは、実相を見る事は不可能で、それを越えたところにしか本当の平和は無いと思うのです。

3名のアーティストが表現する様々な「境界」が、私達の存在や自分を取り巻く世界について感じる機会(インスピレーション)を与えてくれましたし、新しい視点を得る手掛かりになるんじゃないかなと思います。


それでは今回はこの辺で。
最後までお読み頂きありがとうございました。
次回もお楽しみに。


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