S級に昇格してから壁にぶち当たり、思うように成績が伸びない麟太郎。
たまたま観戦に来ていた鍼・灸・指圧の国家資格を持つコンディショニングトレーナー・伊藤一路と出会い、フォーム改善と強化に向けて心強い見方を得た。
同期のライバルたちが集うルーキーチャンピオンレースや競輪とは違う「競技」が数多く開催される「全プロ」のチームスプリントでは惜しくも優勝を逃したものの、会心の走りで最高グレードGⅠ開催の「寛仁親王牌」への出場権を獲得。
そしてトップ選手たちが集う寛仁親王牌ではレースを通じて成長を遂げながらも力及ばず好成績が残せなかったものの、推薦枠でオールスターに出場が決まる。
オールスターでは麟太郎も気合十分で二次予選に臨むが、厳しいマークにあい思うような展開に持ち込めず、さらに不運なことに大落車に巻き込まれて無念のリタイアとなってしまった。
落車によって大事な利き手の指を骨折してしまい、麟太郎は12月のヤングGPを目標に、完全復帰を目指してトレーニングに励む。
他方、オールスターで落車により重傷を負ったハチはGP出場を辞退することとなり、弟のノリぴーの指導を秋谷に依頼。
ヤングGPにはノリぴーのほか、調子を上げている寒川やシーサーらも出場が決定。
麟太郎はフォームのバランス修正に時間をかけ、ぶっつけ本番ながらも激闘を制し、復活を遂げる優勝を果たした。
このまま翌年のGPで秋谷と対決に向けて気合が入る麟太郎だったが、ミホが不妊に悩んだ末に麟太郎のもとを去ったことがきっかけでしばらく調子を落としてしまう。
メンタルの不調から自力で立ち直った麟太郎は、杏里たちの支えで元気を取り戻したミホと入籍し、ここから本来の勢いを取り戻して快進撃が始まった。
一路の指導のもと着実に結果を残した麟太郎は、いよいよGⅢレースに出場。
完全復活が近い麟太郎は3段目のギアアップによる加速も披露し、準決勝では単騎にもかかわらず ノリぴーをはじめ後続全員をぶっちぎって圧勝。
そのレースを見ていたハチはノリぴーに喝を入れ、翌日の決勝で東北ラインを組みながら麟太郎に宣戦布告するのだった。
20巻のあらすじを振り返ってみましょう。
いよいよ決勝へ
麟太郎の圧勝劇に触発されたかのように、準決勝の2レース目ではハチが単騎でそれ以上のぶっちぎりでゴール。
また準決勝の最終レースではゴンゾが見事な捲りで1着でゴールし、決勝進出を決めた。
決勝では麟太郎・竹中の関東ライン、ハチ・ノリぴー・佐島の東北ライン、そしてゴンゾの激突となる。
「Odds VS!」20巻©双葉社／石渡治
特に準決勝で完敗したのりピーは、決勝ではとことんまで麟太郎と張り合う捨て身の走りをする覚悟を固めているのであった。
惜敗に悔しさをにじませる
示し合わせたかのように準決勝と同じ、麟太郎がガリビエカマシを仕掛ける展開となり、先頭のノリぴーもタイミングを合わせて猛発進。
「Odds VS!」20巻©双葉社／石渡治
今日ののりピーは東北ラインを勝たせるべく、麟太郎と出来る限り勝負しつつ最後はハチの発射台として役目を果たすつもりでいた。
ノリぴーのアシストを受けてハチと張り合うこととなった麟太郎は、一気にギアを3段にまで上げて加速し先頭に躍り出るが、あまりの加速に後ろにいた竹中との距離が開いてしまう。
「Odds VS!」20巻©双葉社／石渡治
ラインがバラバラになったまま最後の直線勝負に突入。
そして大接戦のなか、わずかな道を切り開いて佐島が1着でゴール。
麟太郎は写真判定の末にハチとゴンゾに差され、4着に終わった。
最後の二踏みまで完全にできたはずなのに不本意な結果に終わり、相当悔しさを抱える麟太郎。
「Odds VS!」20巻©双葉社／石渡治
トップの舞台では最後の踏み込みでさらにギアを上げる必要があると感じ、一路の指導を仰ぐのであった。
GⅡレース「サマーナイトフェスティバル」
麟太郎の次の大舞台はGⅡレースの「サマーナイトフェスティバル」。
「Odds VS!」20巻©双葉社／石渡治
シーサーや富士見、村雨兄、六郷、仁田たちが揃って初日の特別選抜予選に出場。
富士見とラインを組んだ麟太郎は、後列からシーサーが猛発進で仕掛けたのを合図に一気にギアを上げて逃げる。
めまぐるしい攻防が繰り広げられるなか、最後の直線で猛然と追い上げる後続たち。
麟太郎にとっては最後の最後の半踏みでギアを上げられるかどうかが最大の勝負どころとなるのであった。
「Odds VS!」20巻©双葉社／石渡治
【20巻のまとめ】
決勝では 最後の二踏みまで完全にできたはずが不本意な4着に終わり、相当悔しさを抱える麟太郎。
トップの舞台では最後の踏み込みでさらにギアを上げるべく、一路の指導を仰ぎながら次の大舞台であるGⅡレース「サマーナイトフェスティバル」を迎える。
シーサーや富士見らと共に初日の特別選抜予選に出場した麟太郎、 最後の最後の半踏みでギアを上げられるかどうかが最大の勝負どころとなるのであった。
次巻へ続きます。
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