間引き営業をしているパチンコ店に高設定は入るのか?|営業の裏側まとめ
どうもクロロ(@Curoro_tenchou)です。
5月上旬から徐々に営業を再開するパチンコ店が全国的に増えてきました。
その状況下において「間引き営業」するホールも目立っておりますので、今回は間引き営業するホールの営業の裏側についてを書いていこうと思います。
間引き営業とは?
パチンコ・パチスロ産業21世紀会という全日遊連絡みの団体があるのですが、そちらで「パチンコ・パチスロ店営業における 新型コロナウイルス感染症の拡大予防ガイドライン」というものが2020年5月21日に制定されました。
そちらの2ページ目の(2)に、間引き営業について記載してあり、その内容は以下の通りです。
(2)遊技客の間隔確保(台間ボード、間引き営業) 遊技客の間隔(できるだけ2メートルを目安に(低1メートル)を確保するように努 める)を確保するため台間ボードの活用、または遊技台1台おきに電源を落とした間引き 営業を実施する。台間ボードがない店舗は台間に透明ビニールシートの設置も検討する。 通路幅が狭い店舗で間引き営業をする場合は、背中合わせが互い違いになるようにして距離を確保する。
間引き営業をイラストでイメージすると以下のような感じです。
間引き営業の強制力
「パチンコ・パチスロ店営業における 新型コロナウイルス感染症の拡大予防ガイドライン」における強制力はそこまで強いものではなく、あくまで業界団体からのお願いというレベルのものです。
また、多くの都道府県では間引き営業を要請されていますが、それに従うかどうかは店舗次第といった感じで、間引き営業をやってるホールはまちまちです。
ですので、間引き営業は絶対にやらなくてはならないというレベルのものではないということです。
そもそも、以前行われていた休業要請自体にも従わない場合の罰則はありませんでしたので、それは間引き営業においても同様となります。
間引き営業で高設定は入るのか?
実際のところ間引き営業が「高設定の有無にどのような影響を及ぼすのか?」ってことが最も気になるところだと思います。
その為、今回は5人の現役店長にアンケートを取ってみました。
間引き営業による影響の大きさは?
ほぼ影響はない | 若干影響はある | 大きな影響を及ぼす | |
---|---|---|---|
スライム店長 | ◯ | ||
業界人Y店長 | ◯ | ||
水戸洋平店長 | ◯ | ||
TONEGAWA店長 | ◯ | ||
アキぽよ店長 | ◯ |
ご覧のように、間引き営業は「営業に大きな影響を及ぼす」と5人中4人が答えています。
それでは、それぞれの店長のコメントを見ていきましょう。
スライム店長(東京都)
地域:東京都
20スロ設置台数:300台
おおよそですが平均すると、設置台数に対して6~8割程度の集客がありますので、客数にすると180名~240名程度。
設置台数を半分にしてしまうと少なく見積もっても30名ほどのお客様が遊技出来ないことになります。
間引き営業をしている事を知れば遊技できないことを懸念して、来店を敬遠されるユーザーもいると思いますので影響は大きく、大幅な稼働減が想定されます。
以上のことが影響して、高設定の台数が減ります。
集客が見込める場合は高設定の台数も増えますが、低設定の打ち込みも増えますので粗利面で考えると相殺されます。
しかし、集客が見込めないという事は、低設定の打ち込みが少なくなってしまいますので、比例して高設定が入れられなくなってしまうということです。
業界人Y店長
地域:大阪府
20スロ設置台数:240台
間引きについては若干の影響はあると考えます。
単純計算で設置台数が半分になり売上が激減してしまうことが予想できますが、実際のところ営業再開後すぐに普段通りの稼働が取れるわけがありません。
もちろんホールによっては高稼働店で間引きを行うことで大ダメージを被るところも少なからずあるとは思いますが、ほとんどのホールはピーク稼働においても50%を超すことは難しいと思います。土日祝日については別ですが、営業面においては大きな影響を及ぼすことは少ないと思います。レイアウトの再編がかなり大変になり、それにかかる経費の方でダメージが出そうですが…。
いずれにせよ間引きを行うことにより、発生する無駄な経費があるのなら飛沫対策用の分煙ボード的なものを各台に設置する方が安価で対応できると思います。
水戸洋平店長
地域:宮城県
20スロ設置台数:144台
通常の稼働率が1~2割程度の店舗であれば、それほど影響は無いと思いますが、普段から稼働の良い店舗は影響が大きいと思います。
間引きのやり方は、店舗によって違いがあるようで、間引き前のレイアウトをそもまま1台おきに停止する店舗や、稼働の良い台だけを動かせるように移動を行い間引きするパターンもありますね。
自店でも、新台などは稼働出来るように移動して行いましたが、ジャグラーなど薄利営業機種に関しては、全体の粗利バランスが崩れるので半分停止するような形を取りました。
ですが、やはり台数が半分になることで全体的な稼働の低下は回避できませんでしたので、当然それに比例し総売上・総粗利も低下しました。
まあ、稼働の低下は間引き営業だけが原因ではありませんが、粗利が低下することによる負担は、当然設定配分の低下につながりますので、自店もそうですが通常時よりは設定配分が低くなっております。特にジャグラーなどのメイン機種や新台への高設定の投入率は、間違いなく少なくなりました。
トータル的に普段より設定配分が低い営業となってしまっているので、せっかく回復傾向になってきた稼働へ対する影響が一番大きいのでは無いかと感じております。
【コロナの影響や間引き営業】
↓
【稼働の低下】
↓
【売上・粗利の低下】
↓
【設定配分の低下】
↓
【店舗に対する期待感の低下】
↓
【更なる稼働低下】
このような図式が安易に想像ついてしまいますが、営業自粛期間の売上・低下などもあり、経営者側からは粗利優先での営業が求められているのは自店だけではないと思います。
パチンコ店長も結局のところ雇われの身であり、会社自体が潰れてしまえば仕事も失うことになります。
苦渋の決断ではありますが、しばらくは設定配分を抑えた営業となり、イベ日であっても過剰な放出は出来ない事になると思われます。
TONEGAWA店長
地域:新潟県
20スロ設置台数:140台
間引き営業を余儀なくされた事で影響が出てくるのが「通常営業」です。
台数が減り、客数にも影響を及ぼすことで予定していた利益が取れないとなれば、当然イベ時にも予算を割くことが難しくなりますので還元幅自体が狭まるでしょう。
次に影響を及ぼしてくるのが、機種構成の変化による稼働と粗利バランスの変化です。
間引き営業の影響により主力機種(育成対象・稼働要因)の台数を維持した場合、主要機種以外(粗利要因)の台数が減台されることとなり、収益バランスが変化します。
元々粗利貢献の高い主力以外の台数が減台されるということは、イベ時だけではなく通所営業においても粗利が取りずらい状況になることに直結してくるので、現育成対象である「バジ絆Ⅱ」などの配分にも当然影響を及ぼす要因にもなります。
これは通常営業・イベでも同様で、間引きによる「台数減⇒客数減⇒利益の圧迫」から設定配分の悪化に直結するのは間違いないですね。
イベ時の配分的には、中間と低設定が増えることになり高設定比率がいつもより間違いなく下がります。
アキぽよ店長
地域:大分県
20スロ設置台数:360台
まず出すわけがない。
間引きの180台は「動く機種」を最優先に残すのだが、その中にも「稼働し利益確保しやすい台」「稼働するが甘い台」の2種類がある。
「稼働し利益確保しやすい台」は高設定や回す必要はないわけで、なんなら「抜き」に入ればよい。
一方「稼働するが甘い台」は
①高設定を使うしかない(回すしかない)
もしくは
②低設定でも甘い(回さなくても甘い)
の2パターン。
①ならば低設定(鬼釘)でいけばよいのだが稼働しなくなる。
②ならば動かすだけ赤字は広がる。
「稼働し利益確保しやすい台」にはチャンスはあるかもしれない。
また売上面で見たとき、単純に半分もしくは6割程度の売上しか立たない。
優良法人ならば利益目標も半分に!なんて指示があるのだろうが、9割以上の法人で「利益はそのまま確保」になる。
「半分の売上で利益は通常+お客様の足は必ず鈍い」(特定の機種が打てないや設定使わないといったイメージに加え「専業」が来ない)ので稼働は下がる。
こうなると「コイン粗」を倍以上にした営業をするしかない。
コロナ禍において「稼働上昇」など休業中の某店でない限りないわけで、開けても想定の半分が現実。
実際P・S共に前年比50%-60%の稼働(R2/5/16-17の某データ)特に高レートは50%を切るレートもあり、そうなるとしわ寄せは台粗になる。
まず出すわけがないのです。
旧イベで出したとしても、その分「平日」で鬼回収。それは下手くそ経営者ですね。
割り切って「平日も旧イベも変わらないぎりぎりのライン」で営業するのがベストな選択だと思われる。
間引き営業における設定配分
間引き営業の今後
多くの方が予想していた通り、間引き営業における現実は厳しいです。
これではとてもユーザーを楽しませる営業なんてできません。
何ていうんでしょう・・。
個人的にはあの間引き営業の雰囲気が、非常に宜しくないと思っています。
パチンコでもスロットでも、基本的には視覚的な出玉感を演出させることによって、期待感を煽り稼働アップに繋げるというのが根本にあります。
その為にも、出玉は足元に置かせずに上棚に置かせたり、別積みさせてより目立つ場所に置くわけです。
また、マルハンなどが敢えて島内の通路を狭くする設計で新店を建てるのは出玉感を演出する為です。
だだっ広い通路に20箱積んであるのと、狭い通路に20箱積んであるのとでは、後者の方が視覚的な出玉感は向上されるわけですからね。
以上のことを考えた時に、間引き営業という形態をとっている時点で、出玉感の演出は難しいですよね。
多少高設定を入れて箱を積ませたとしても、どうもスカスカになってしまい思うように出玉感を演出することができません。
そのような状況下においては、やはり出すホールは少なくなると思います。
そもそも、出せる余裕のあるホールも少ない状態の中で、出しても出玉感が演出し辛い間引き営業という形態が、出さないことに拍車を掛けるということです。
ですので、設定狙いをするのであれば、間引き営業をしていないホールで勝負した方が良いでしょう。
また、今後間違いなく『台間パーテーション』の設置ホールが増えることが予想されます。
個人的には台間パーテーションが存在していれば、間引き営業をする必要はないと思っています。
そのように考えると、台間パーテーションの施工業者にはかなり仕事が舞い込んでくることと思われます。
同時に、飲食店・映画館・スタジアム等においても、客席間のパーテーションなるものが登場してくるかもしれません。
そうなってくると、自分も施工業者として参入しようかなと思っている次第ですw
アンケート
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打ち手もそこら辺は感じるので足は遠退きますね。
特に休業してた店舗ではその間の回収もするんじゃないかなとか思ったり。
反対に差別化を狙ってこの時期に出してくれる店もあったりするんでしょうか。
…ないかな。
快適に遊戯出来るので嬉しい
専業が減ったからかマナーが良くなった印象
この際富裕層の遊び場へシフトチェンジしてみては
何軒か間引きホール徘徊しましたが設定見えるホール皆無でした。
無理 夢も希望もない
間引き営業もラインナップを見れば一目瞭然でしょうねぇ…
ハナハナは間引いて沖ドキを動かしたり、5号機なら凱旋、番長3、サラ番、ギアス、黄門ちゃまなど動かして6号機を止めてる時点で高設定などある訳が無い!
間引きで台数が減ったのに
6の配分が減りません
最近打ってない
全店共通して確実に下がった。
興味深く拝見しました。
当職が
赴く鉄火場では
当初、間引き営業をしておりました。
しかしながら
程なくして
台間にやっつけ仕事的な
飛沫防止用のひょろひょろボードを取り付け
感染防止を取り繕っております。
もとより
小博徒で溢れかえるような
活気ある場ではありませんので
天変地異が起ころうと
疫病が流行ろうと
背筋がしゃんとする設定で
開帳しておられます。
いずれにせよ
鉄火場を運営してゆくには
御用金が必要ですから
自己犠牲を美徳とする
小博徒のさらなる奉仕が
求められることでしょう。
阿鼻叫喚 ホールに響く 調べかな (鉄火法師 哀号)
台間にやっつけ仕事的なひょろひょろボードというのが気になりますねw
どんなものか見てみたいです。