いやー本当にびっくりですね。
日本銀行が2020年12月末時点の資産について、発表しました。
結果、タンス預金が100兆円を超えたとのこと。
正確に言うと、101兆円。
これ、すごいですよね。
タンス預金ということは、お金が何も働かず、ただ横たわっているだけという状態。
これいいんですかね。
資金循環統計
これは、日本銀行が発表するものです。
資金循環統計というそうです。
金融機関や、法人、家計といった各部門の金融資産や負債の推移などを記録した統計となります。
今回発表されたものは、2020年12月時点の統計です。
その中の、個人(家計部門)が保有する資産についての内容となります。
結果というと。
2020年12月時点での、金融資産の保有残高は、家計部門で1,948兆円。
そして、その54%がに当たるタンス預金と銀行預金だそうです。
銀行預金には、およそ955兆円もの資産があるということです。
金融資産の保有残高は
家計部門が1,948兆円。
金融機関を除く民間法人部門が1,275兆円。
(家計部門の方が大きいですね。)
政府部門が683兆円となっています。
(日本の借金とメディアが騒いでいる中に、上記の資産は含まれていません。)
これをみると、家計部門が約半分を占めていることがわかります。
実はすごい国民って金持ってたんですね。
で、さらに驚くべきことが、その54%がタンス預金・銀行預金だということです。
これはすごいというか、ひどいというか。
家計部門の中身は
2020年3月の状況になりますが、中身についての情報がありました。
現金・預金が54.2%
債券・投資信託・株式が14.4%
保険・年金が28.4%
だそうです。
半分が現金・預金なんですね。
で、驚くべきことに投資信託や株が、たったの14.4%。
これ泣けてきますね。
まぁ、金額ベースの話なので、投資信託や株式をやっている人の割合とは、少し異なりますがね。
しかし100万持っていて、そのうちの14万円だけ投資って。
まぁ、この100万円というのが余剰資金かどうかにもよりますが。
資産が100万というのであれば、そんなに投資はできないでしょうから。
これが1,000万円だとどうでしょうか。
生活資金として、これほどは要らないですよね、すぐには。
で、この中から投資に割り当てるのが140万程度と言われると、それは明らかに少ないだろうって思いますが。
国別の金融資産構成
よく言われるのが、アメリカ人の老後と日本人の老後。
ほとんど現役世代で、収入の差がない家計においても、資産額で言うとアメリカ人の家計の方が、4倍程度多いそうです。
要するに、日本人家庭で定年時に2,000万円の資産があったとすると、アメリカ人の家庭では、その4倍にあたる8,000万円の資産があるということです。
これはなんの差かというと、お金の運用の差です。
アメリカ人の平均的な金融資産構成を見ると。
現金・預金は、たったの13.7%だそうです。
日本の54%とはうんでんの差です。
債券・投資信託・株式はというと、アメリカ人は、51%にもなります。
保険・年金が32.6%だそうです。
もちろん、アメリカ経済が今強いということも大きな要因となります。
日本経済は、先進国の間でも、あまりいいとは言えませんからね。
しかし、日本にいても普通にアメリカ経済に投資できるので、あまりいいわけにはなりませんけどね。
これが、資産4倍の差の理由です。
現金・預金が多いと
なぜ、現金・預金が多いと、よくないのか。
よくないって誰も言ってないんですが、私はよくないと思っています。
理由は、やはりお金が働かないからです。
働かないというのは、お金がお金を産まないからです。
お金がお金を産むっていうのはどういうことかというと。
まぁ、投資すると、配当金とか売却益とか、そういうことで増えていきますよね。
それが全くないということ。
銀行預金だと、利息がもらえますが、今は微々たるものです。
あと、投資って、企業を元気にします。
株式会社は、株により資金を調達していますよね。
それで、設備投資したり、新しい商品を開発したり。
個人資産全てではなくても、10%でも企業に回れば、それだけでも日本経済良くなると思いませんか。
100兆円ですよ。
自分が好きな商品を作ってる会社でもいいんですよ。
そこの株を買うことにより、企業が元気になると思えば。
で、その企業が成長すれば、株価上昇とか、配当金という形で還元されてきます。
100万円投資して、株価が上がり120万円で売却できたら、いいですよね。
または、100万円投資して、毎年3万円程度の配当金をもらうでもいいし。
日本の企業が衰退していったら、困るのは日本ですからね。
現金・預金が悪いわけではない
誤解のないように言えば、決して現金・預金が悪いわけではありません。
現金のメリットは、すぐに使える。
税金などの手間がかからない。
災害時にすぐに役に立つなど、色々あります。
したがって、一定量の現金は、持っておいた方がいいのです。
災害時においても、証券会社のシステムが止まっていたり、動いていても決済して現金化するまでに時間がかかるなど、色々不便なこともありますから。
また、そんな時に、評価損が出ていたら、損しますしね。
投資を勧める私も、一定額の現金は持っておくように勧めています。
長期運用でかなりリスクは減る
なぜ、日本人はこんなに投資に後ろ向きなんだろうか。
まず、一つに、昔の銀行預金の高金利の記憶があります。
信じられないことに、以前は銀行預金の金利が7%とかあった時代がありました。
ほとんど記憶がありませんが。
7%あれば、リスクを冒してまで、投資しないのはわかりますよね。
7%というと、10年預けていれば、資産が倍になるという利率です。
これを知っているおじいちゃん、おばあちゃんは、銀行に預金するのが一番じゃっていうでしょうね。
美味しい思いは、なかなか抜けませんからね。
二つ目は、メディアの煽り。
家庭が崩壊するドラマの多くが、浮気かこの投資による失敗。
まぁ、ギャンブルもありますが、ほぼ投資も、このギャンブルと同じような感じで語られていますよね。
お父さんが、株に手を出して、多額の借金をこしらえた。とか。
お母さんが、FXに手を出して、家の貯金全てを使い果たして、挙げ句の果てに闇金融から借金した。とか。
そんなんで失敗する人は、他のことでも失敗するだろうっていうことは誰も気づかないで、投資が悪いってことになります。
普通に考えれば、何やってもダメな奴はダメだってことになりそうですがね。
三つ目は、短期で結果を出そうとすること。
投資で儲かっている人をテレビで見る時には、必ず短期で大儲けした人を紹介します。
だから、みんな投資って短期で一気に結果を出すもんだと勘違いするんですよね。
違いますから。
投資・運用は、本当に長期でやるもんなんです。
20年、30年とかけて、ゆっくりとリスク分散しながら、利益を積み重ねていくんです。
テレビでそんな悠長なこと言ってられないですよね。
だからメディアは、短期で一気にドカンって金持ちになった人を特集するんです。
仮想通貨バブルの時もそうでしたし。
子供たちに伝えたいマネーの話
戻れるなら、社会人1年生に戻りたい。
そして、コツコツと投資信託で運用したい。
そうしていたら、今頃。。。
当時も財形貯蓄していたけど、金利は銀行預金に毛が生えたようなもの。
いい時で年に数万円の利息があったけど、もし投資信託で運用していたら、そんなものじゃなかったと思う。
(もちろん、投資信託は優良なものでということですが。)
使わないボーナスは、投資信託にスポットで購入して。
だから、今の若い人、子供たちには、本当に伝えたい。
長期運用なら、投資信託でお金を運用しろって。
毎月、積み立てで、余剰資金をきちんと運用しろって。
定年時には、すごいことになっているから。って。
少なくとも、アメリカ人のように、一般的な日本人の資産の4倍ぐらいにはなってるぞって。
(投資は、簡単にアメリカへの投資はできなかったかもしれませんが。)
企業方確定拠出年金では、運用利回り6%言ってますからね。
今年は、コロナ禍で下がっていた分、20%以上の利回りとなっていますが。
確定拠出型年金で買える商品は、すごく一般的なものですからね。