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急増するSNS型投資・ロマンス詐欺 1-3月で2300件 警察庁発表

警察庁は17日、2024年1月~3月におけるSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について発表した。SNS型投資詐欺は1,700件で、被害額は219.3億円、SNS型ロマンス詐欺は603件で、被害額は約60.6億円。合計は2,303件、約279.8億円となる。

SNS等を通じて対面することなく、交信を重ねるなどして関係を深めて信用させ、投資金等の名目の詐欺(SNS型投資詐欺)や恋愛感情や親近感を抱かせて金銭をだまし取る詐欺(SNS型ロマンス詐欺)が増えている。その発生状況についてまとめたもので、いずれも前年同期比で大幅に増加しており、特にSNS型投資詐欺が認知件数、被害額ともに急増している。

1件当たりの平均被害額は、SNS型投資詐欺が約1,300万円、SNS型ロマンス詐欺が約1,000万円。被害最高額は、SNS型投資詐欺は4億5,000万円、ロマンス詐欺が約1億2,000万円。

SNS型投資詐欺の被害者は、男女共に50~60歳代が半数を超えており、男性がやや多い。500万円以下の被害が多いが、1億円超の被害も発生。男女間で被害額の傾向に大きな差はない。

投資詐欺で被疑者が詐称した職業は、投資家(32.5%)、著名人(19%)、会社員(3.5%)などで、投資家や著名人が約半数となる。

被害者が最初に接触するのはバナー広告(49.6%)が多く、ついでダイレクトメッセージ(17.6%)。最初の接触ツールとしては、男性がLINE(20.5%)、フェイスブック(20%)、インスタグラム(19%)、投資のサイト(10.5%)、女性がインスタグラム(35.5%)、LINE(18.5%)、フェイスブック(13.1%)と男女差がありながら多様だが、被害時の連絡ツールはLINEが圧倒的に多く、90.4%を占める。連絡ツールを移行したうえで、預貯金口座への振込により詐取するケースが多い。被害金は振込が89.5%、暗号資産が7.5%。

SNS型ロマンス詐欺の被害者は、男性が60.5%、女性が39.5%とやや男性が多く、年齢層は男性50~60歳代、女性40~50歳代が半数を超えている。詐称した身分は、日本を含めアジア系が多く、身分は投資家など多様。

当初の接触ツールは、マッチングアプリが男女とも一位で、男性はフェイスブック、女性はインスタグラムが続く。

それらのツールから、LINEに移行させ、預貯金口座への振込で詐取するケースが多いのはSNS型投資詐欺と同様だ。SNS型ロマンス詐欺においても、恋愛感情を抱かせたうえで、大半が投資話を持ちかけられ、金銭等を詐取されている。

急増する被害に対し、警察庁と都道府県警察においては、3月に対策を抜本的に強化。捜査と抑止を両輪とする総合的対策を推進する。