62(日) 1400~ とうほう・みんなのスタジアム

                  

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J3リーグ 第15節 福島x讃岐(01

 

・讃岐の最近の5試合

 

松本 ●12A) ※惜敗

 

八戸 ▲11H) ※よく追いついた

 

琉球 △00A) ※固い試合

 

沼津 〇10H) ※現実的に初勝利

 

大宮 ●02H) ※点差以上の完敗

 

ここまでの成績 第18位 勝ち点 11 得失点 ‐6

 

・対戦相手(福島)の最近の5試合

 

大宮 ●12H

 

岩手 〇90H

 

沼津 〇10A

 

奈良 〇21H

 

今治 〇2-1A

 

ここまでの成績 第8位 勝ち点 20 得失点 +6

 

雑感

 

 今日は快勝であった。実は今季の讃岐は、数多くの試合でこのような良い攻撃を実現してきている。しかしそのような試合でも、軽い失点が原因となり結果には繋がらなかった。今日は良い守備からの良い攻撃を実現できた。それと同時に慎重な守備も見せてくれた。これこそが昨季良かった頃の讃岐の姿である。今季はそこから更に選手がアップデートされており、攻撃力が上がっている。今後遅攻に色気を出さずに、この方針を貫いてほしい。

 スタメンについて、先週の天皇杯からは2枚の変更となった。実際三菱戦はかなり苦戦した。今日の起用からも、三菱戦にベストメンバーを起用していた事が窺(うかが)える。まず臼井に代えて吉田源が起用された。三菱戦で臼井はWBとしてプレーしていた。今日も3バックであるので、WBとしても物足りないという評価なのであろう。私も同感である。吉田は先週お休みであったので、負傷を心配した。しかし今日スタメンという事で、そこはほっと一安心である。吉田のWBは少しもったいないような気もするが、前から守備をする場合は悪くない選択肢である。そして森に代えて下川が起用された。森は先週イマイチであったので今週はベンチである。下川については、今季ここまで出来が悪い。そろそろ本領発揮してほしい。前述の通り今日も3バックであった。ただ内田と吉田の両サイドという事で、攻撃力のある布陣でもある。

 試合内容としては、序盤は讃岐ペースであった。今日は大雨が降っていたのでかなり涼しかった。スタミナ配分を気にせずにダッシュしても問題無い環境である。実際讃岐は積極的な守備で主導権を握れていた。讃岐の狙いとしては、まず相手のビルドアップを妨害してルーズボールを拾う。そしてそこからバックパスなどせずに、シンプルにシュートやクロスまで行く。これを繰り返す事である。点が取れれば一番良い訳だが、少なくとも悪いロストから簡単に失点しない事が重要である。今日は大雨という事でパスが速くなり、デュエルでの身体的な負担の大きい試合となった。讃岐はスリッピーな環境ではパスミスを連発するという特性を有する。しかし今日の讃岐は正確にプレーできており、もはや下手な集団ではないという事を示してくれた。また球際では福島よりも優れていたので圧倒できていた。序盤から讃岐ペースになった事は偶然ではないだろう。

 ただ残念な事に決定機は少なく、徐々に福島のカウンターを受けるようになっていく。前からプレスに行く副作用として、剥がされた場合に裏を取られるという事がある。ここで讃岐の戻りが遅いと失点する訳であるが、讃岐はギリギリで耐えていた。福島の選択としてカウンターが成立しそうにないとき、遅攻に切り替えるという選択もあったと思う。しかし福島は正確なカウンターを有しており、フィニッシュまで到達していた。前半は基本的には互角であったが、決定機の数では福島の方が多かったように思う。失点しなかった事で、以前と一味違う讃岐の守備を証明できたように思う。

 後半になっても讃岐の基本方針は不変であり主導権を握れていた。ただ前半と違い福島のカウンターを受ける事が少なくなった。これは中盤での競り合いで讃岐の選手が勝利する事が増えたからである。後半になって福島は体力が尽きてしまったのかも知れない。このような事情で讃岐のシュートやセットプレーが増えた訳であるが、いつも通り決定力不足が原因で得点できない。この点は現状の讃岐の第一優先課題と言える。好調福島のA戦という事で、引き分けでも全然OKであるが、この内容であるから勝っておきたい。先週の三菱戦と同様、讃岐には点が欲しい場面では切り札として川西というカードがある。赤星は守備や高さでは貢献しているが、決定力では川西に及ばない。実際川西が投入されて讃岐の質が上がる事が期待された。そんな折、ここまで数多く獲得していたCKでようやくゴールネットを揺らす事ができた。これはニアで長谷川がフリックしてファーで宗近が決めるという練習通りの形であった。前川のキックも良かった。これで残りの20分ほどをどのように守るのかという問題になった。

 福島はパスサッカーを志向しているようで、実際縦にボールを運ぶ点には自信があるようだった。ただここまで讃岐の守備が完全に上回っており、基本的には従前の守備で問題無い。一方終盤になると安全第一になるので、どうしても押し込まれるシーンは訪れる。ここで慌てずに冷静にクリアかパスかを正しく判断する事が大切になる。この点今日の讃岐は数的優位を保ちながらうまくベタ引けたと思う。また長時間のベタ引きは事故のもとでもあるので、時折カウンターを撃つ事やコーナーフラッグ付近で時間稼ぎをする事が不可欠になる。この点も讃岐はうまく対処できており、これまでの稚拙な振舞いは見られなかった。今日の勝利は危なげなかった。

 今日は監督の戦術が上手く機能した試合である。したがって米山監督によってもたらされた勝ち点3と言って良いだろう。対戦相手が律義にビルドアップをしてくるチームという事で、それを破壊すれば勝てるというコンセプトである。福島として中央で縦パスを入れたかったのだろうが、讃岐はそれを許さない事に拘っていた。福島のカウンターはサイドチェンジからが多かったと思う。逆に讃岐のショートカウンターは中央での奪取からが多かった。奪った後に遅攻にならずにシュートまで行く事が重要なのだが、この点はうまく整理されていた。ずっと福島は最終ラインで停滞したパス交換を続けていた。これは讃岐の攻撃時間が短かった裏返しでもある。事前に良い対策が練習できていた点と、実戦で実現できる個の力が勝利の要因である。

 対戦相手の福島については、相手のプレスを利用したパスワークは見事であると感じた。縦に速く攻撃できていたので、もしうまく行けば大量得点できるだろう。ただ今日の讃岐のように戦術的にハメられると、球際の弱さと数的不利での守備が難となる。自分たちのサッカーがうまく機能すれば強いが、そうではない場合に脆弱である。相性や環境によってゲーム内容が激変してしまうだろう。育成年代のサッカーという感じである。ただ1本ポストに当たった決定機があった。あれが入っていれば福島が勝っていた訳である。サッカーの怖い所である。

 

選手個人について

 

・下川 非常に効いていた。ようやく調子が上がってきたようだ。前線での守備や奪った後のボールの配り方などで貢献していた。これから昨季のように活躍してほしい。

 

・赤星 先週得点したのでスタメンであったのだろう。献身性で貢献していた。決定機が幾つかあった訳だが、これを決めていれば地位が向上したのだが。

 

・内田 今日は良かった。クロスを数えきれないほど入れていた。簡単なミスもあまり無かったのでこの調子で頑張ってほしい。

 

監督について

 

 大いにナイスゲームであった。毎試合このような相手を圧倒するようなサッカーをしてほしいが、さすがにそうはいかないだろう。今日の相手が讃岐と相性が良かった。見事な対策と実践である。今日は勝てていなくとも、少なくとも負けはしなかっただろう。このような感慨に至る理由はクリーンシートにある。今後この調子で失点を減らしてシュートを増やしていけば、少なくとも残留争いは抜け出せるだろう。

 

次節について

 

 次節はHF大阪を迎える。上位相手という事で苦戦が予想される。ただ讃岐は下位にいるようなチームではないので、実力を発揮できれば良い試合になるだろう。昨季のF大阪は福島とは逆のサッカーであった。今季どのようなサッカーをしているのか不明であるが、同じであるならば相性としては悪いだろう。セットプレーが勝負を分けるように思う。

 

コメント歓迎です。

 

以上

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