浜岡原発撤退の論理と倫理(4)/技術論と文明論(46)
)東日本大震災は、われわれに巨大地震の恐ろしさを見せつけた。
南海トラフ地震の津波の大きさは東日本大震災以上だと予測されている。
中部電力浜岡原発は、東海地震の想定震源域の真上にある。
よりによって危険な場所に立地したものだと思わざるを得ない。
東海地震と浜岡原発
日本列島は火山列島である。
⇒2012年5月 8日 (火):火山活動との共生/花づな列島復興のためのメモ(62)
火山はさまざまな恵みをもたらしてきたが、一方でひとたび巨大噴火が発生すると影響は気象等を通じて長期間に及ぶ。
天明の大飢饉は浅間山噴火が原因だと言われるし、1783年のアイスランドのラキ火山の噴火による冷害は、フランス革命の遠因になったと言われている。
⇒2012年9月30日 (日):「火山の冬」と富士山噴火の可能性/花づな列島復興のためのメモ(147)
⇒2012年3月 9日 (金):餓死という壮絶な孤独(3)/花づな列島復興のためのメモ(34)
エネルギー政策の論客だった澤昭裕氏が、1月に56歳の若さで亡くなった。
死の2日前まで手を入れていたという文章が雑誌「ウェッジ」の3月号に掲載されている。
澤氏の論旨を大胆に要約してみよう。
日本は原子力という選択肢を手放すべきではないが、政官民がもたれ合う無責任の構造を続けているとそれが失われるだろう。原子力を殺すのは原子力ムラ自身であり、結果として電力安定供給のリスクは国民が負う。
澤氏の言うように、原発という選択肢を保持するとしても、浜岡原発は撤退すべきではないか。
過去の記録では南海トラフ地震は連動して起きることが多い。
宝永期のように富士山噴火が同期することもある。
不思議なことだが、石黒耀『死都日本』講談社(2002年9月)によれば、それは「お陰参り」のような大衆乱舞現象(踊狂現象)とも同期するらしい。
【踊狂現象発生年】 【地学的事件】
1096年 1096年東海地震
1099年南海地震
1497年 1498年南海地震
1604年 1605年慶長地震
1705年 1707年宝永地震
1707年 1707年富士山宝永噴火
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