洋上風力発電と漁業 海外と日本の経験

Offshore wind farms and fisheries
”洋上風力発電と民主主義”

洋上風力発電と漁業 海外の経験#46 米英コスト上昇で立て続けにプロジェクト中断 ロシア・ミディア

2023-07-30 21:45:32 | 日記

 

2023年07月28日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[洋上風力発電と漁業 海外の経験#46 米英コスト上昇で立て続けにプロジェクト中断 ロシア・ミディア]

日本での先行する欧米の洋上風力発電の漁業分野との共栄、相乗効果等の成功体験は、ほとんどが開発事業者による切り抜き発信で、実際に漁業分野の情報にアクセスしていくと様々な問題が報告されている。

ロシア政治経済サイト“エクスペルト”(Эксперт)は2023年7月24日、“風力発電は本格的な危機に直面している”と題し、米国と英国の主要な洋上風力発電プロジェクトが立て続けに計画停止に追い込まれていることを伝えた。

コストの大幅増加にもかかわらず、多くの洋上風力発電プロジェクトは継続され、中には楽観的予想から、新たに大きな投資をするグループも存在するが、最近、経済的効率の判断で米英の主要プロジェクトが立て続けに中断されている。

スペインの“イベルドロラ”(Iberdrola)社は、米国マサチューセッツ州沿岸沖合での風力タービンの建設を中止し、デンマークの“オーステッド” (Ørsted)社も、米国ロードアイランド州へのエネルギー供給入札の成立に失敗した。

さらに、スウェーデンの“ヴァッテンフォール”(Vattenfall)社は、英国イングランド東部ノーフォーク州沿岸沖合“ボレアス”洋上風力発電プロジェクトの開発を中止すると発表した。

これらの背景には、原材料の鉄鋼、風力タービン自体に加え、タービンを取り付ける特殊な船舶費用など、あらゆるものの価格の急激な上昇と、融資条件のコスト上昇が存在している。

2020年年代後半に発電を開始する予定だったこの1.4ギガワット(GW)プロジェクトは、気候変動目標の達成とエネルギー安全保障の強化を目的として、洋上風力発電容量を現在の約14GWから2030年までに50GWに拡大するという英国最大の計画の一つだった。

“ヴァッテンフォール”社代表アンナ・ボルグは、全体のコストが約40%増加しており、このプロジェクトを続けることはまったく意味がないと語った。

脱炭素ビジネス・コンサルタント会社は、今回の件が、英国の洋上風力発電産業全体にとって“真の危機”の始まりとなる可能性があると警告している。

 

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