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「汚れた手をそこで拭かない」 芦沢 央 著



5編から成る、後味悪めの短編です。

余命宣告された妻が、夫の悩みを聞く
「ただ、運が悪かっただけ」

プールの栓を締め忘れて給水してしまい、血の気が引く教師の運命
「埋め合わせ」

老人ばかり住むアパートで、隣室の仲良くしていた一人暮らしの男性が熱中症で亡くなる
「忘却」

30半ばにして、やっと手応えのある映画を撮れた映画監督の作品が公開前に・・
「お蔵入り」

売れっ子料理家が自分の料理本サイン会に現れた元カレにときめく
「ミモザ」


どれも面白くてゾワゾワして怖いです。

特に最後の「ミモザ」がとても面白かったです。

お勧めです。特殊な状況ばかりですが、誰にでも似たようなことが起こり得るかもしれない恐怖を味わってみてください。


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2024.09.12 Thu l 小説(短編) l コメント (0) l top
「記憶の森の魔女」 くみた柑 著

20220731170830bf8.png




kindleの読み放題に入っていた超短編です。
著者の処女作だそうです。



主人公の華子は高校の友達と別れたあと、帰宅しようとすると自分の家が違う家になっていて戸惑います。
Uターンしてみたものの、なんとなく町の違和感がぬぐえません。

警察の人に連れられて戻った家も結局違う家だし母も自分の母ではないのですが、無理矢理そこに住まわされてしまいます。

もしこんなことが起きたら怖いな、と思いながら読みました。


読後感良いです。
ちょこっとの隙間時間に読めます。

さて、ビールが美味しい夏ですね。
お中元のおすそ分けでいただいたビールから♪

20220730230155dbf.jpeg
ファーストテイクとのコラボ?
なんでもコラボさせちゃいますね!

スーパードライは昔からビールの中では一番と思っていました。(今はキリンがいい)
最近第三のビールを美味しく飲んでいるのですが、こうして久しぶりにスーパードライを飲んだからといって

「本物ビールだ!やっぱり美味しい!!」

という感動があまりなくなってきたように思います。それほど第三のビールが美味しく作られているのでしょう・・。
もちろん本物ビールの方がずっと身体にいい事は分かっているのですが。(酒飲んでて‘身体にいい’もないですけどね)



昨夜主人と喧嘩してしまい(というかいつも通り一方的に私が怒られてます。笑)、時候の挨拶はしてくれますがしばらくムッとしたまま過ごされそうです。

そして最近私は毎年夏前になるとアレルギーなのでしょう、目と腕も脚も(軽く全身)痒くて大変です。いつもの目薬と塗り薬でしのいでいますがしのげていません。
コンタクトレンズがつけられず非常に困っています(自分のメガネ顔が本当に嫌)。

目も腕も痒いし主人に怒られるしロクでもない日曜になってしまいました。

私と同じくウカない日曜をお過ごしの方は、気持ちを切り替えて又明日から一週間がんばりましょう!!


訪問ありがとうございます.。
良い晩酌を!!
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2022.07.31 Sun l 小説(短編) l コメント (6) l top



思っていたのとちょっと違った内容の本でした。
お金の価値感や使い方や考え方が、一つの家族のそれぞれの形で書かれています。

各章に分かれていますが繋がってもいます。


要となるステキなおばあちゃん、琴子さんの存在が最後まで大きく、彼女の考えが家族を救います。



・老後の年金
・熟年離婚した場合のその後の主婦の生活
・愛する婚約者に借金が突然降りかかってきたら・・(奨学金を貰っていることを本人も知らなくていつの間にか借金が膨らんでいた)

そんな日常に起こりそうな出来事が書かれています。

どうしたらいいのかを、読み手も考えざるを得ない内容です。

読みやすく、軽い雰囲気で書かれていますがその内容は結構真面目で重く、将来をきちんと考えないといけないのだな、と思わされます。
真面目に考えたい方は是非読んでみてください。

生きる上でのヒントがたくさん書かれていると思います。


さて、今日は辞めたてホヤホヤの元職場の方々と三人でブランチしてきました。


ブランチ 2022 3

手前、私のは比較的地味なサンドウィッチです。

でも美味しかったし楽しかった♪♪




そしてそのうちの一人、私と同じ仕事をしていた相方さんから、今朝買って来たという羊羹ショコラなるものをいただきました。
「ありがとう。おつかれさま。おめでとう(→次男の公立合格に対して)」の言葉とともにいただきました。
羊羹ショコラ2
羊羹ショコラ

上部が羊羹で下部が生チョコっぽい風合いのチョコになっています。

我が家では5等分。

羊羹ショコラ3


羊羹はとても甘くチョコ部はあまり甘くありません。

変わっててすごく美味しい♡
私は羊羹あんまり好きじゃないのですがそれでも美味しかったす。特にチョコが!!!
ありがとう元相方さん。

カルヴァ


この元同僚2人も、娘が中学受験をしていまして2人とも希望のところに受かったので全員で「おめでとう!!」となりました。ほっ。


2人にまた遠からず会えるといいなぁ・・



楽しいひとときでした。



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2022.03.16 Wed l 小説(短編) l コメント (0) l top
「水やりはいつ深夜だけど」 窪 美澄 著




6編から成る短編です。
初めての窪 美澄さんでした。
気に入りました!

簡単なあらすじを。



・ちらめくポーチュラカ

中学生の時に仲良しの女友達から受けた意地悪がずっとトラウマになっている主人子は一児のママとなり、自分の子供が幼稚園で受けた些細なちょっかいや、自分が周りのママにどう見られているかということに敏感になっています。苦手だなと思っているママと繋がったことで過去のトラウマも消えていきます。



・サボテンの咆哮

子育て中の若い夫婦のぎくしゃくした関係が、子供や義父母の言葉がきっかけでほぐれていき、修復へ向かいます。


・ゲンノショウコ

障害のある妹を置いて一人離れて生きている主人公はずっと妹のことが気になっていてでも障害のある子を育てる大変さを目の当たりにしてきたことから、自分の子供にも妹の時と同じように3歳ぐらいに障害が出るかもしれないと怯えています。
そんな時に幼稚園の友達の兄が障害児だと知り、自分の娘が近づいて遊んでいるとキツく叱って止めてしまいます。
自分が嫌だけどどうしようもない、その時娘と障害のあるその男の子に接点が生まれ目が覚めます。


・砂のないテラリウム

娘ができてからというものだんだん自分に興味がなくなっていく妻を見ては寂しく虚しさを感じている主人公は友達に誘われた合コンで指輪を外し、そこで知り合った女の子に言い寄られ心が揺れていきます。


・かそけきサンカヨウ

幼い頃に母が家を出てしまい、絵描きであるらしいその母を思いながら家庭を支えてきた女子高生の主人公。父が再婚した相手とその幼い連れ子と穏やかに暮らしています。
中学から仲の良かった同級生の男の子と産みの母の個展へ行き、そこで母と会うのですが向うは自分に気がつきません。


・ノーチェ・ブエナのポインセチア

前話‘かそけきサンカヨウ’に登場した男子高校生が主人公となり、心臓の手術をする前の気持ちや手術後の周りの変化、自分の身体の変化に戸惑い、好きな女の子(前話の主人公)や家族との在り方を考えるようになります。



どれも面白い!
自分は体験したことのない話ですが、何故かとても共感でき、これに似た気持ちあるある・・と若い頃の懐かしい気持ちや、周りの人や自分に対するモヤモヤした気持ちを思い起こします。

6編ある全て読後感がとても良く、「読んでよかったな」という気持ちになります。短編なのに!!

中でも最近映画公開されていたそうな、「かそけきサンカヨウ」は飛び抜けて面白かったです。
産みの母が心にいつもあり、今一緒に暮らす継母を‘お母さん’と呼べないけれど優しく接し、連れ子の可愛い小さな女の子にも優しく、好きな同級生の男の子や友達たちを大切にしている姿は素晴らしく、気づいたら泣いていた、というような暖かい内容です。

私も身近にいる人達に優しく接しよう、と思います。(←映画や本を読むたびにこんな風によく思うのだけどなかなか出来ていません)


軽~く読めるけど中身は結構濃いのではないでしょうか。お勧め本です。




さて今日は、東京の実家へチラッと寄りがてら幼馴染の友人と2年ぶりぐらいに会ってランチしてきました。

実家から二番目に近い駅の西荻窪ってところには昔はなかった店がたくさんできておりました。早く食べたかった(飲みたかった)ので適当に入りましたがヒットでした!!

昼前に開店したばかりの店には客はまだほとんどいませんでしたが、帰るころには入口に客が並んでいました。
男前ウェイターと可愛いウェイトレスさんが2人でテキパキと給仕しています。

一緒に行った友人とはいつも、ランチ=昼酒です。

2人ともスパークリングワイン(美味しい!!)を一杯飲んでパスタを食べ、また1杯追加でワインを飲もうと思ったのですがワインの量がこのスパークリングとどのぐらい違うんだろう?どちらが大きいグラスなんだろう?と疑問に思い店員さんにグラスサイズを聞いたところ、

「普通のワイングラスの大きさです!」

とのお返事でしたが私達は普通のグラスの大きさがよく分らず

「このグラスより小さいですか?」

と聞いたところ(うざいお客)、

「グラスの大きさはちょっとこれより大きいですかね?どうしてですか?酔っちゃいそうですか?」

と言われたので、あ、いえいえ、と‘普通のワイングラス’でのワインを頼みました。

酔っちゃいそうとかじゃなくて、、、逆に量を飲みたかったんですけど。笑笑
面倒くさい客でごめんなさい!!
さらにもう1杯飲んで締めました。
あー楽しかった!!!

ワインもパスタもとっても美味しかったし店員さん感じいいし、またいつか行きます!!

その後西荻窪の街を少しウロウロと・・。
気に入っていた喫茶店(カフェじゃなくて喫茶店)がなくなっていたり、昔よく行った飲み屋さんがまだあったり、と寂しかったり嬉しかったり。

コロナ期になってから全然実家の方の友達とは会っておらず、時々会う友人と言えば近くのママ友ばかりでしたので、たまには昔からの友達に会うのもいいなと今さらながら思いました。




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2021.12.15 Wed l 小説(短編) l コメント (2) l top
読みやすくてしっとり。
ステキな本を読みました。



「<あの絵>のまえで」 原田マハ 著






6個の話から成る、有名な絵と美術館をモチーフにした短編です。






就活に追われ疲れてい女の子が、面接の日に突然自分の誕生日に気がつき、東京から実家の広島へ行く

「ハッピーバースデー」


ひろしま美術館で
「ドービニーの庭」 ゴッホを見ます。
ゴッホ

暖かい母にちょっと泣けます。




もうすぐ海外へ行ってしまう彼としばらくの間離れてしまう「私」が、彼と一緒に行った美術館で同じ絵に惹かれ、距離がぐっと縮まった

「窓辺の小鳥たち」



大原美術館で2人が気になった絵、ピカソの「鳥籠」

ピカソ





人付き合いが苦手だった女の子が高校の美術部で好きな人ができ、その人に酷い事をされ、トラウマになって絵を止める
「檸檬」

大人になった女の子は、駅で見かけた思いつめた顔の女子高生を見かけます。まるで昔の自分のようなその子が心配で追っていき、
ポーラ美術館でセザンヌの「檸檬」を見ている女子高生を見て心境が変わります。

セザンヌ





小説家を目指す女の子が、アパートの隣に住む老女と仲良くなり、自分を想ってくれていたおばあちゃんを想う
「豊饒」


「専門家」として豊田市美術館に勤めているお隣さんに会いに行き、そこでクリムトの「豊穣」を見ます。

クリムト

お隣さんの専門家の老女がとても優しくて魅力的です。




若干21歳の一人息子を亡くした夫婦が愛しい息子を想う、
「聖夜」

長野県信濃美術館・東山魁夷館で
東山魁夷の「白馬の森」の前に立つ息子の元婚約者に会います。

東山

自分の息子が愛していた女性を優しい気持ちで見つめる夫婦に泣きます。




子宮筋腫の手術をし、入院中にテレビでたまたま見かけた美術館へ向かった女の子がそこで父に似た不思議な男性に会う、
「さざなみ」


地中美術館で、思わず
すごい・・・
と声を漏らしてしまうほど圧倒される、モネの「水連」

モネ

仕事場での嫌な思いも忘れて絵にパワーをもらった女子、これで新たな気持ちで人生を歩めるのではないかなと感じました。






どれもとても良かったですが、中でも「檸檬」と「聖夜」が好きでした。


全部l美術の教科書に載っている系の有名な絵ですが、読みながら思い描くほど私は覚えていなかったので、今こうして載せるために検索し、
ああ!この絵ね!
と納得したりしています。

たった一枚の絵から勇気を貰ったり、心の変化が起きることってありますよね。
そんな素晴らしい絵との出会いが書かれた、ステキな小説です。

私はブックオフでこれに出会えてよかったです。
そこそこお勧めの本です。


そして突然ですが、今私は又2週間ぶりに酒を飲みながらこれを打っています。

昨夜友人コロモンが届けてくれた酒♪
コロモン缶酒コロモン缶酒2


夕飯前に7%の白い缶を飲みベロベロッとなり、又シャワー上がりに8%の黒い缶を飲んだらかなりなベロベロ具合になりました。

前回「酒やめて変わったこと」なんて言ってたのに(そして若干誉めていただいたりしてるのに)こんなに飲んでてなんかすみません。
これじゃオオカミ少年みたいですね。オオカミおばさん。

もう一本もらったのがありますが又今度飲みます。
明日から再び酒抜きでいきます!!



あ、そうそう。
検診結果がやっっっときたので又次回その話を聞いてやってください。



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2021.08.28 Sat l 小説(短編) l コメント (8) l top
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