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 ゲーム機のコストがインフレなどで多少上昇したところで、PCの構成部品も同様に値上がりしているわけですしね。

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[GamesIndustry.biz: Mark Cerny: When making consoles, we're not trying to build low-cost PCs]

 そもそもこちらのタイトルにあるとおり、“低価格PCを作ろうとしているわけでもない”と話しているわけですが。

 Mark Cerny氏は今年の8月に60歳の誕生日を迎えるのですが、それを前にGI.bizのインタビューに答えています。
 記事はCerny氏がAnimal Wellをクリアし、その前はNeon Whiteをプレイしていた、歳を重ねると共に反射神経が鈍っていくが、プラチナトロフィーを獲得できた…といった話から始まっていますけど、長いのでその辺は略。
 ただ、ゲーム産業における42年の長きにわたるキャリアの中で様々な役職を果たしてきたが、ゲーマーである事を止めたことはないとの話も出ていますね。

 PS5世代の現状については、通常ソフト開発には時間がかかるためPS5で採用されたレイトレーシングを盛り込むタイトルは世代の半ばから出てくる物と考えていたが、想定よりも早くから利用されていることに驚いたとか。
 この辺は今後の方がより活用したタイトルも出てくるのでしょうけど。
 他には60fpsモードがあるタイトルがスタンダードになっている事も想定外だったようですね。

 また現状ゲーム機本体の設計・開発よりも大型タイトルの開発期間の方が長くなっているが、これは開発者の選択故だとの考えも。
 最初に画面にポリゴンを表示するまでに初代PSでは一ヶ月かかっていた物がPS3では半年から一年になったものの、より短縮を目指したPS4やPS5では1-2か月で可能になったものの、その短縮分もよりゲーム開発に時間をかけることを選んでいる、と。

 マルチプラットフォーム化が進んではいるものの、ゲーム機の設計におけるエキサイティングな側面は何を組み込むか自由であるという事で、言い換えれば低コストPCを作ろうとしているわけではないともコメント、この考え方からPS5では立体音響用のDSPが採用されたり、超高速I/Oが実現出来たりしたという事ですね。
 そうして技術革新の道しるべとなる事で、PCゲーマーにも将来的な利益をもたらすことが出来る、出来ているとの考えも。
 実際にPS4ではGPU周りの効率化、PS5の超高速SSDではよりI/Oを高速化するプレッシャーがかかっただろうと。

 コストパフォーマンスにも言及し、PS5以上の性能を発揮するPCを自作することを狙ったグループは中古部品を使わざるを得なかった事に言及し、ゲーム機を設計する側が優秀なパッケージを作り続ける限りゲーム機の未来は明るいと。
 実際、カタログスペックだけでPS5を多少上回った所で、サウンドやI/O周りをカバーするにはより高速なCPU、より大容量のメモリが必要になってきますし、同価格で作るのは無理があるんですよね。

 直接的にゲーム制作の指揮を執ることが減ってきた事に関しては、ゲーム制作のサポート役に回ったことで苦汁を飲んだという事は無く、よい仕事のサポートが出来ているのは喜ばしいことだとも。

 節目となる誕生日を迎える事に関しては“まだゲーム業界で働ける時間は残っていると思う”と話し、引退時期を意識し始めている事を示唆しつつもクリント・イーストウッドさんを引き合いに出して90歳を過ぎてなお映画監督を続けているのは良いモデルになると、可能な限りはゲーム産業で役割を果たしていきたいと考えているようです。
 チンパンジーが主役の映画を始めた事は違う云々とも言っているのですが、それはどういうジョークなのか…燃えよ鉄拳あたりの話なのでしょうか。

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