人生後半の『ほぼ写真日記』

笹の葉8の日々散歩とひとりごと

《ミニチュア写真日記》古い館とある男の物語

妄想入ってますエィッ!!(ノ。>ω<)ノ ⌒【読んどくれ】


森の奥へと歩く男が一人


どうやら古い洋館へ向かっているらしい



この冬、森の住人らと


アフタヌーンティーパーティーに招かれた


ただそれだけの縁だったはずが…


また招待状が届いたのである


男一人だけに…



到着すると


執事が客間に案内する


「少々お待ちください。」と言い
手際よくお茶の用意を始めた



男はこの古い館が苦手であった


計り知れぬ歳月を経た建物は
それ自体に意志があるようで


その胎内に取り込まれたような錯覚に陥る




素晴らしい年代物の銀器


実は…


男はこれも苦手だった


じーっと何者かに見つめられているような
気がするのである


もちろん気のせいだろうが…





執事が洗練された手際でお茶をだす





館の主(あるじ)はいっこうに現れないが


執事は何も不都合が無いかのように


「どうぞお召し上がりください」と告げた



ガラスケーキドーム



伝統のサマープディング





どのくらい時間がたったのだろうか


前回の冬のアフタヌーンティーパーティーのような


豪華なものではないけれど


ひと通りのもてなしが続いてゆく


しかし


主があらわれないのはなぜだろうか




男は推し量りかねたが


指摘するのも何か恐ろしく


無聊をなぐさめるかのように装い
執事に話かけた



男「素晴らしいアンティークの器ですが、
  相当な由来のある物ばかりなんでしょうね?」


執事「この館は明治維新から
   しばらくして建てられました。
   これら調度品は全て明治・大正期に
   集められたと聞いております。」


男「今年はちょうど昭和99年に相当するそうですから、
  百二、三十年前になるんでしょうか。」
 


執事「ふっっ。ここにある物のなかで
   どれが一番古い物かおわかりになりますか?」


男は見当がつかないと言うと、執事は指をさした





執事「この馬のカトラリーレストでございます。
   これは明治時代に購入した時点で

   すでに骨董だったそうです。」


  「最初見つけた時はどす黒い汚れに
   覆われていましたが、磨いたところ
   地金があらわれたのです…しかし…その時から」


執事はなぜか言い澱み口をつぐんだ


男は何か不穏な気配を感じ


たまりかねて執事に
主はいつ来るのか尋ねた


すると執事は


「ずーっとおられますよ」と答えるではないか


男はその返事に肌が粟立った



すると遥か長い廊下の向こうから


要所々々の扉がどんどん音をたてて閉まりながら
何か勢いのあるものが向かってくる


男は浮足立ち逃げる他ない
と客間の扉に走ったが


すんでのところで「ガチャリ」と鍵がかかった


押しても引いてもびくともしない


振り返ると


執事が慇懃な笑みをたたえながら言う


「今日からあなたも館の一部です」と



※ひとりごと


馬のカトラリーレストが主なのか


この洋館そのものが主となってしまったのか


>>これら調度品は全て明治・大正期に
 集められたと聞いております。


と言うことなので


長い歳月をかけて
館の調度品となる人間をコレクトしていった


恐ろしいコレクターの話になってしまいました


【チラリンコ】´∀`*)ノ 猟奇モノ



誰かに長く使われた物には意志が宿る


みたいな事を考えていたらこうなった


最初はもっとほのぼぼした


カジュアルなアフタヌーンティーを企画していたんですがね


機会があったら


今度は明るいお茶会でもしますか


・:*:・:(。ゝωб。)ノ お疲れさま:・:*:・




茶葉いろいろ

箱開きます

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