タイガーマスクのライバルとして「虎ハンター」の異名を取り、9日に死去した元プロレスラー小林邦昭さん(享年68)の葬儀・告別式が19日に都内で営まれた。

北海道巡業中の新日本プロレス・棚橋弘至社長(47)も早朝の便で帰京し、告別式に参列。式後には「小林さんのクシャッと笑った笑顔が好きだったんで。プロレスラーだなって思うのは、ご病気も若い時からあって、痛いこともあったろうし、しんどい時もあって。でもそういうのは道場ではひと言も言わなかったし、聞いたこともない。いつもにニコニコされていた」と振り返った。

棚橋社長は道場の管理人も務めた小林さんの功績について「道場はね、やはりただ厳しいという場所だったんですけども、そこに新しい小林さん的な価値観を入れてくれた。2001年、2002年ぐらいかな、引退された後に道場管理されたんで。僕は1999年にデビューなんで、僕以降の選手、中邑(真輔)とかもそうだし、柴田(勝頼)さんもそうだし、みんな小林さんの人柄に触れてるので、嫌いな人いないんじゃないかな」と説明した。

続けて「小林さんには褒められたことしかなくて。小林さんにドロップキックを教えてもらって、結構すぐきれいにできたら、『最高! 最高!』って言ってくれて。こんなにも早く最高って(笑い)。みんな乗っけられてるんです」と笑顔を見せた。

そして「故人を思うときっていうのは悲しみもあるんですけども、見ててください、絶対勝ちますとか、チャンピオンになりますとか、プロレス盛り上げますっていう、エネルギーが湧いてくるので。小林さんが亡くなったのは悲しいですけど、選手一丸となって小林さんのエネルギーをもらって、また明日からの試合また頑張っていきます」。そう話して、札幌への便に乗るためにタクシーで羽田へ向かった。

この日は棚橋の他にも真壁刀義、永田裕志、小島聡、エル・デスペラード、YOH、マスター・ワト、上村優也、野上彰、斎藤彰俊、ヨシ・タツらが参列し、故人をしのんでいた。

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