木陰の散歩道

クラシック音楽のCD、LP、コンサートの感想に日々のできごとを織り交ぜたきままなDIARY

2017年09月

Rシュトラウスを数回、今日はバルトーク、来年5月はストラヴィンスキー、パーヴォが提供するプログラムはどれも魅力的です。

久々のバルトーク・プロ、予習にショルティとデュトワを聞いてサントリーホールへ。弦楽のためのディヴェルティメントと舞踏組曲、それに弦チェレの3本立て。
デュトワ/N響でも聞いているこれらの作品、デュトワが音の中に色を感じるのに対しパーヴォのアプローチは極めて理知的で作品の構造が透けて見えるようだったという感想です。

適度にコントロールしながらオーバーな表現を排し端正な音楽を創るパーヴォ、バルトークの民族的なリズムも極端にならない程度に散りばめていたと思います。ショルティのCDで感じた半音階のスリリングさやパワフルに躍動するところは抑え気味で食傷感も無きにしも。色濃く大胆に・・・・はパーヴォには似合いませんね。

N響の弦はメジャーレベルですね。ソロもさることながら音の深さや弾力性・・・楽想の変化に応える弦楽陣には驚きます。ピチカートの刺激的な音も印象的です。弦楽のディヴェルティメント1楽章のラストの柔らかな音はそうそう聞けるものではありません。

今日はB定期二日目でいつもならマイクはないのですが林立していて休憩時に位置を調整していました。CD化するのでしょうか。
メンバー表を見ていたらチェロのトップ、藤森氏の奥さんはお辞めになったのかな。舞踏組曲の後半でチェロが弦を切ったようで後部の女性奏者が下がった場面がありました。チェロの弦切れはあまり目にしないような。


今年度のえびかんクラシカルコンサート3回目、11月に本公演を控える二期会「コウモリ」キャストから4人が集まってのオペレッタ名唱集を海老文化会館の小ホールで聞いてきました。

出演は嘉目真木子、清野友香莉、又吉秀樹、小林啓倫。先ず4人出てきてウィーン気質のフィナーレを日本語で。
今日は日本語の時は楽譜を見ながら、原語は暗譜で歌っていました。「妙なる調べにいつか〜心の悩みもとけて〜」メリーウィドーワルツですね。日本語訳は懐かしく思わず歌いそうになってしまいます。アンコールのウィーンわが夢の街の〜ウィーンウィーンおまーえは〜 コント55号の坂上二郎がフロッシュを演じた時に歌っていましたね。

恋・酒・歌・・・ウィンナ・オペレッタのさわりに触れることができた楽しいコンサートでした。この日のプログラム、2曲目にシューベルトの魔王が歌われ「場の雰囲気」が壊れそうになったところをJシュトラウスの春の声が救う?という構成。何を意味するのか、ウィーン繋がりだけのような・・・・

この春の声をコロラを使って清々しく歌ったのが若い清野さん 昨年の二期会公演でナクソス島のアリアドネのツェルビネッタを歌い、今年はコウモリのアデーレ。売出し中の若手といったところでしょうか。この作品はカラヤンとキャスリン・バトルのニューイヤーですね。

パワーで押し切る清野さんに比べるとさすがに経験豊富な嘉目さん、ジュディッタの熱き口づけやコウモリのチャールダッシュで一皮違う色艶を出していました。歌い方やアプローチの違いを楽しめるのがガラコンサートの魅力。
冒頭、又吉さんが一杯のお運びで!で一気に空気が和んだ海老名での午後でした。
 

スモウは休場が続出、学級閉鎖!3役揃い踏みは?の状態ですが、世界の音楽都市TOKYO 今日の出し物は、東京文化会館でキリル・ペトレンコとバイエルン国立管、東京芸術劇場で読響、NHKホールはPヤルヴィとN響・・・珍しいことではありません。ご常連さんはキリル・ペトレンコでしょうかお馴染みの後期高齢?コンサートゴーアーの方々姿が見えませんでした。

川崎ミューザでの東京交響楽団の定期演奏会を聞いてきました。ロシアの名匠アレクサンドル・ヴェデルニコフの客演です。
ヴェデルニコフはロシアン魂全開で音楽を創っていくという民族派とまではいかないものの、結構熱い音楽と要所を締める堅実な職人タイプを併せ持った指揮者という印象があります。メインのシベリウス交響曲第1番の後半はかなりエキサイティングでした。

クラリネットのソロは外人さん 長いフレーズでも息が乱れないのが素晴らしい。フルートの女性奏者はタンギングが強いのかたっぷりした美音というより幾分息の音が入った若干掠れ気味の音。意識したのかどうか、とてもシベリウスに合った音でした。
在京オケに揃う若手美人オーボエ奏者のおひとりの方はテクニックは十分ですが音に個性というか存在感が加わると一歩抜け出すかな。トランペットの最後は惜しかったものの達者な奏者たちのソロを楽しませてもらったシベ1でした。

前半はヒンデミットの気高き幻想。ロシア系のヴェデルニコフは3楽章の変奏曲、主題が盛り上がっていくところの扱いが何の迷いもないチャイコフスキーのようで見事です。2楽章のピッコロからのマーチもロシアン・スタイルですね。
ストラヴィンスキーの詩篇交響曲、リズムの切れ味にもっと鋭利なところがと思うところもありますが、乱れず合唱とのコラボで歌い上げていたという感想です。
創立30年の東響コーラス 規則性があると思うのですが、男声・女声の入り乱れての配列はそういう指示があるのか・・・パート別になっているのでしょうが、左からソプラノ・アルト・テノール・バスという並びではありませんでした。児童合唱は女声が担当ですか。

終演後に合唱指揮者が出てこないのは?関屋晋が恭しく出てくる光景を思い出してしまいました。



9・11に天地創造 しかもスウェーデン放送合唱団を迎えての大野和士と都響の定期演奏会を新装サントリーホールで聞いてきました。

明確で流れの良い音楽を創る大野和士、今日も110分間、クオリティの高いテンションを保ったまま最後の神への賛美と感謝の合唱へと向う荘厳なオラトリオをホールに響かせていました。合唱と独唱、オーケストラが三位一体になって和声、対位法、フーガなどハイドンが築き上げた語法を見事に再現した演奏だったと思います。

指揮棒で天を指し、振り下ろすと渾沌とした世界が現れ、そこへ光が差す・・・この導入部の扱い、流行りのピリオド奏法ではここまでの拡がりは出せないのでは。
あえて、ピリオドにこだわらない大野氏の意図は幅の広い表現を求めたいというところにあるような気がします。

スウェーデン放送合唱団は男女16ずつの計32名。無理のない自然体で透明感あるハーモニーはいつもながら感嘆してしまいます。いつか聞いたアヴェ・ヴェルム・コルプスは忘れることができません。

独唱陣はディートリヒ・ヘンシェルのやや軽めでソフトなバリトンがいいですね。林正子も声量があっていいのですがオラトリオなのでそこまでオーバーに演じなくてもというところも。それでも3部のアダムとイブは聞き応え十分でした。ヘンシェルをチラチラ見るところが何とも!
嬉しそうに歌う吉田浩之、力み過ぎ?というところもありますが元気溌剌な歌唱でした。

オケと合唱、独唱のコントロールや絡ませ方、このガバナンスは次期新国立劇場音楽監督でも発揮して欲しいものです。
バス・トロンボーンが割れた音でブーと吹くシーンがあり、アレ?と思ったらスウェーデン放送合唱団の女性の方もニヤッとしていました。
都響の管楽器は達者です。フルート、クラリネット・・・オーボエは若い女性の方、東京交響楽団の2人の美人看板奏者、日本フィルの方など若くきれいな女性奏者が目立ちますね。

21時20分過ぎの終演 

来月のニューヨーク旅行、コンサートのチケットでカーネギーホールで行われるパッパーノとアルゲリッチのものとアリス・タリーホールのガーディナーのモンテヴェルディ「オルフェオ」のものが取れずヤキモキしています。

オンラインのページを「お気に入り」に入れてチェックして1週間。昨日、カーネギーホールにBuy nowの表示が出ているのを見つけ入手できました。
席はバルコニー席の最後部で手数料込62.5$ せっかくニューヨークまで行って最後部もねぇというところですが仕方ありません。当日券で良席が出ると思いますが並ぶ時間が惜しいのでマァこんなところで。

オルフェオの方も100$の席が出ていましたが迷っていたらsold outになってしまいました。

NUROの光回線を入れることにし明日宅内工事の予定です。それにしても遅くyoutubeは途切れ途切れ、グーグルビューは進まず・・・yahooのADSLサポートに電話をしてみました。NTTの信号を強くする云々で24時間電源を切らないようにという指示。
3時間くらいたって様子をみたら正常に作動しています。見事に回復です。グーグルビューもサクサク進みます。一体何だったのだろう 明日NUROの工事で週末に光回線に切り替えることになっているのに・・・ここまできたら光ですか。モタモタして後悔するなら迷ったらGOでいきますか。

キラクラを聞ききました。イントロクイズ 今回の正解はコウモリ序曲。お便りにNHK-FMのオペラアワーのテーマ曲で後藤美代子アナの優しい声が・・・というものが紹介されていました。30〜40年くらい前のことだと思います。懐かしいです。
このイントロクイズにはニア・ピンというのがあって、似てるけれど違うものも紹介されます。コウモリ序曲のニアピンは眠りの森の美女の序奏でした。

「ウケ」狙いもあって、以前ベートーヴェンの熱情ソナタの冒頭部のところを「太陽にほえろ」の愛のテーマと投稿された方がいて思わずイッポン!と叫びたくなったことがありました。愛のテーマはトランペットですよね。
このほかシャブリエのスペイン狂詩曲の冒頭に山本直純の1年生なったらの前奏と言った方も。こういう酒飲み話は大好きです。
チャイコフスキーの交響曲5番の4楽章コーダに入るところはドラえもんなどなど。ちなみに今日のは・・・リストの溜息と言ったら真面目なニアピンでしょうね。

8か月ぶりのサントリーホール やはりサントリーホールはええねぇ!が感想ですが、それだけではありません。山田和樹と日本フィルは素晴らしい。

日本フィルの新シーズンが始まりました。伝説の日フィルシリーズ第23作で1971年に発表された石井眞木の遭遇業屐
宮内庁の雅楽アンサンブル10人とオケの競演。70年代のゲンダイ音楽です。あの山本直純の「オーケストラがやってきた」で一時司会を担当していたのが石井で、この作品の紹介もあったような・・・・

雅楽の方は赤い毛氈の上に腰を下ろして、正座がオケでいう起立、胡坐が着席なのでしょうか。10名の奏者、初めに3本の笙が1音ずつ音を重ねていき雅楽の音が響き渡ります。そこにアルトフルートが加わって先ず「遭遇」
中間部はオケ、最後がオケと雅楽の「遭遇」

昨今の日本人作曲家の作品に比べると当時は実験的な要素もあったのでしょう。雅楽とオーケストラが遭遇するとこんな面持になりますよというメッセージを感じました。

1曲目は石井氏の師にあたるドイツのブラッハーという方のパガニーニの主題による変奏曲。コンマスのパガニーニの主題ソロから始まりリズミックなところ激しいところなど起伏にとんだ作品で面白く聞けました。

山田・日本フィルは動いて跳ねて畳み掛けて・・・楽しんでますね。下野竜也ならもっと構えると思います。山田がマーラーに挑戦、一方下野はブルックナー 何だか分かるような気がします。

後半はイベール寄港地とドビュッシー海。手慣れたものです。フルネと都響で聞いたものには、モネの絵にかかっている霧を吹き飛ばすような明るさと活力がとても新鮮に映り、PC、スマホなどの普及で機能的になった時代の音楽という感想を持ちました。

寄港地でタンバリンを叩いていて男性奏者が袖に下がりスネアドラムを持って出てきたのは?まさか忘れた!ということはないでしょうが。



こんなところがあったんだ!この箇所の音が素晴らしい、弦の刻みをここまで強烈にすることで収まった時の解放感がココロにまで拡がるとは・・・新たな発見続出の70分間でした。ワルシャワフィルの監督を務めるヤツェク・カスプシクにショスタコーヴィッチ交響曲第4番の魅力を教えてもらったような演奏会でした。

読響の定期演奏会を東京芸術劇場で聞いてきました。もちろんお目当てはギドン・クレーメル 今年で70才を迎える鬼才、果たしてどんな音を聞かせてくれるのか。今日は早朝3時に起きyoutubeに出ているヴァインベルクのヴァイオリン協奏曲を数回チェックし準備万端で夜のコンサートへ。

冒頭のインパクトが強烈でゆっくりした第2主題とのコントラストが面白い作品です。ワルシャワ生まれのユダヤ系で1996年モスクワで亡くなったというヴァインベルク。交響曲だけでも22曲あるそうですが私には「お初」の方です。近年、再評価されているということ。

2楽章、ヴィオラの通奏低音風の音に木霊するようなヴァイオリンにハッとしましたが、中間楽章に一ひねりの変化があると音楽が展開するかなという感想です。せっかく社会からの抑圧に耐えるような雰囲気が出ているのだから・・・
クレーメルの魅力は独特の表現力ですね。熱い音・クールな音、激しい音・冷静な音、細い音・厚い音など駆使してメッセージを送ってくれます。楽曲の密度がもう少し濃いと更に本領発揮だったかも

ロングトーンに透明感より渋さを感じるのは70才の音だからでしょうか。プロコフィエフのソナタの録音はもっと鋭く水晶の輝きがあったと思います。このところ続いている読響の大物シリーズ デムス、ポゴレリチ、皆さん年相応の音楽を聞かせてくれていますね。70才のクレーメルの音楽はこのロングトーンに象徴されているかのようでした。

アンコール クレーメルが紹介していましたが涸れ気味の声なので聞き取れませんでした。何でもヴァインベルクの小品で2曲目はショスタコーヴィッチのヴァイオリン協奏曲のメロディですね。

ショスタコーヴィッチ交響曲第4番 ショスタコのメッセージが一つの動機から示唆され次につながっていく構造。イングリッシュホルンやファゴット、コンントラファゴットの音にこれほど感じたのは初めてです。カーステレオやウォークマンで聞くような作品ではありませんね。
終わってからの沈黙に結実されましたが音楽の流れが止まったり、一瞬の空白があったり。激しさと表裏一体の沈黙・・・・こんなことまで感じる緊張の糸が途切れないタコ4、カスプシクの譜読みの深さですね。

反応する読響 コンマスの荻原尚子さんの鋭い視線、トロンボーンソロ、ティンパニ、ピッコロもいいですね。カスプシクにショスタコーヴィッチ交響曲第4番についての宿題を沢山もらったような演奏会でした。

来月のニューヨーク他への旅行の準備 カーネギーホールでのアルゲリッチとパッパーノ/ローマ聖チェチーリア管のコンサートのチケットがsold outとなっていてどうしましょうか・・・リターンチケットなど当日券を狙うのもいいのですが、何時間も並ぶのは旅行者には効率の悪いことなのでBOX OFFICEに問い合わせたいところなのですが英語がねぇ〜で止まっています。
リンカーンセンター内のアリス・タリー・ホールでのガーディナーのモンテヴェルディ「オルフェオ」もオンライン販売なし、詳しくは電話でお問い合わせをとなっていて更にお手上げ状態です。

アルゲリッチは9年ぶりのカーネギーホール登場で得意のプロコフィエフ3番コンチェルト。毎日ネットチェックしていてcompanion席が時々表示されます。しめしめと思いましたがどうも障害者の同伴者用らしくウーン。

友人からのお誘いで音楽之友社ホールで東京交響楽団の佐藤友紀と弟子たちよるアンサンブルを聞いてきました。
トランペット5本をベースに4本になったり3本になったり、佐藤氏のトークがあったり、奏者を休ませながらの2時間でした。
ホルンやトロンボーンなどが入るとまた違った響きになるのでしょうが、さすがに5本のトランペットは強烈です。アイーダの凱旋行進曲は嵌っていましたがバッハの小フーガは低音が欲しいところです。

ブラームス、シューベルトの子守歌があって、次にプログラムにはないトランペット吹きの子守歌がありました。実は高校の時に吹いたことがある曲で思わず指が動きました。
力を入れないと高音を出すことができず「子守歌でなく目覚ましコールだ」とからかわれたものです。

5人中2名が女性。子守歌を吹いたのも札響に就職が決まったという鶴田麻記さん。一昔前は真っ赤な顔をして吹いている奏者が多かったものですが鶴田さんはサラッと。すごいものです。

東京交響楽団から来期のお知らせが届きました。在京オケでは先陣を切っての発表ですね。このところ記者会見を開いて仰々しく発表する団体が目立ちますが、普通にお知らせくらいで十分だと思っています。

現在、川崎定期の会員になっていますが継続するかどうか・・・ノットは意欲的にブル9やブリテンのゲロンティアスの夢を取り上げるようです。ブリテンは確か大友氏が東響と演奏したような。

ミューザ川崎改修と出ていました。2004年華々しくオープン 地震で損傷し補修工事、そして2018年にまた?どうなっているのでしょう。改修費に川崎市や神奈川県からの支援があるのでしょうか。

10月に予定しているニューヨーク、ボストン、フィラデルフィア、ワシントンDC巡りの準備。インターネットの遅さに辟易、OSの入れ替え、windows10搭載のノートパソコンの購入、ヤフーADSLモデム交換と対策を講じたもののサクサク動作に程遠く最後の一手で光回線をと考えお安くてスピードのあるNUROに問い合わせてみました。

工事が必要で最短で今月下旬開通になるということ。これで局面打開、海外映像をTVで、海外ラジオをオーディオ装置で、旅行準備をグーグルビューでなどができればと思い申し込んでみました。
ネットで調べてみると、公式ページからと代理店からの申し込みがあって、後者は5万円以上のキャシュバックがあります。
ネットに載っているユーザーからの情報によると抱き合わせの契約などがあって注意が必要ということ。マァその筋に詳しくない者には公式からの申し込みが無難なのでしょう。公式からもワンコイン、プレステセットなど4パターンあるようで??ですが。

このページのトップヘ

  膺肢鐚